ゲーム屋などをやっていますと、昨今のゲーム作りで「これ、本当に必要な作業なのか?」と疑問に思う事がしばしばあります。
例えば、キャラクターアニメーション。昔は人体の動きを最低限の間接で作った骨の動きで表現していましたが、最近はモデルのハイクオリティ化に伴い、指先の動きを再現するハンドモーションや、イベントシーンのセリフに合わせて表情や唇の動きをおこなうフェイシャルモーションも当然になってきました。
が・・・ちょっと想像して見てください。これって、ゲームに関係ない部分ですよね?
特にフェイシャルモーションなどはそれこそ作業が多岐にわたるので人件費が掛かる。が、FFみたいなゲームならいざしらず、そこまでお金をかけられないプロジェクトで苦労の末に、一回見るかどうかのイベントシーンの動画に使って終了、など・・・
他にもこだわりと称して「割り切ってデザインすればもっと安上がりにできる』要素が一杯あるのに、リアル=クオリティが高い信仰が、こうして「あって当然」の雰囲気を作り、ますます開発費が掛かるのだろうと思います。
私はゲーム作りは「一点豪華主義」でいいと思っています。何か一つ強烈な売りがあれば、それ以外を割り切って作る事によって個性を出せる。
営業の方に一言でこのゲームの売り言葉を言えるようなゲームじゃないと、どんなに細部にこだわっても意味がない気がします。
昨今の開発費の高騰は、結局ゲームとは関係ない無駄な作業が増えた事に起因しているんじゃないかなあ?