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FANTA-G

2010.04.17
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 一昔前にクソゲーブームというのが、サブカル界隈でちょっとした人気になった時期がありまして。

 いわゆるつまらないゲーム、ひどいゲームをあえて突っ込みを入れつつ面白おかしく紹介する「クソゲー本」というのも何冊も発売され、それなりに売れていた頃の話ですが。

 がっぷ獅子丸 という方が書かれた「悪趣味ゲーム紀行」という本の中に、自分がゲームの企画者であった頃(本人は自己紹介の内容から察するに今はなきKANEKOの社員であったと推測できる)の懺悔話として、

「あの当時、歌舞伎やらサムライの格好をして殴りあう実写格闘ゲームを作るに当たって、衣装をさがして、松竹芸能やらいろんな衣装会社を探したけどどうしてもみつからない、結局、歌舞伎の本家を滅茶苦茶な言い訳して騙すように鬘と般若の能面を借りた。その際、当主に「この般若の面はナントカ時代のもので国宝級のものだから~」とウンチクたれられたが、こっちは若さもあって知ったこっちゃない。で、撮影の日に遊びで被っていたら床に落として真っ二つ。真っ青になって、瞬間接着剤とタミヤカラーで勝手に補修し、速攻で返して知らん振りをした、今だから言えるごめんなさい話だ」

 というコラムを面白おかしく書いています。

 ・・・最低だな・・・

 これって、笑い話に出来ないですよ。というか、これを何年もたったから時効だと勝手に判断して笑っていられるその精神がまずどこかおかしいのですが。

 実話系の笑い話ってそういうところが多分にあるのですが、笑っていられるのは片側だけだったり、実際には笑えない話を、自分に被害がなかった、という理由だけでいい思い出に摩り替えたり。記憶は曖昧なものです。

 上のコラムでなぜ私が腹を立てたか?といいますと、私が趣味で日本舞踊をやっていて、この手の小道具とか舞台衣装を師匠方々がどれだけ大切にしているかをよく知っているからです。単に骨董的価値というのではなく、その家の先祖伝来の、師匠の父親、祖父、曽祖父~と繋がり、そして自分の子供にバトンタッチする「血の系譜」の証でもある、だから大切だし、それでも壊れた時は専門の補修をしてくれる職人にお願いして丹念に直してもらう。それも含めて「大切なもの」なのです。

 骨董的価値とは、なんでも鑑定団ででる金額の事じゃありません。

 上のコラムを笑い話に出来るのは「単に知識も想像力もないから」だけなのでしょう。







最終更新日  2010.04.17 08:56:12
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