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ある漫画家さんのお話。
その人が新人で、アシスタントをしつつ大手出版社に持ち込み幾度もしていた時の事。何度原稿を見せてもボツばかり。担当の編集者からはその度にたくさんのダメだしをされ、それが2年以上続き、もういい加減漫画家を諦めようとした頃に、もう最後だと自信の渾身の原稿を持ち込んだ。 が、結局いつもと同じ。そしてその編集者も「きみ、才能が無いよ」と。 完全に気力が折れ、この道を諦めようと、最後に別の中堅出版社にその原稿をやぶれかぶれで持ち込む。すると、その編集者は「荒いけどいいね、別の原稿も見たい」そして没になった過去の作品をいくつか見せた所、その実力を買われて雑誌に読みきりが掲載。そのアンケート人気もよく、連載になり、ついには昨今アニメ化までされる。 諦めずによかった、というお話。 ・・・が、ここでもう一つ重大な事は、最初の「才能が無いよ」と言った担当者って、それってマンガを見る目が無い、もしかしたらその編集者の方が「才能がない」ことにならないのかと。 雑誌には雑誌のカラーがあり、当然、担当者による個性や相性もあります。が、実際にアンケートを取ってみないと本当にその人のマンガが世間に受け入れられるかわからない。 漫画家の人気は、最終的に読者のアンケートや単行本の売り上げで決まります。が、編集者の実力というのはどれだけ才能を発掘し、育て、花開かせるかに尽きる。 その場合、むしろ後者の中堅出版社の編集者がいかにすばらしい才能があったか、というお話になるんじゃないか。 新人漫画家志願者で最初に担当編集者が付いてしまうと、他の編集者や出版社には持ち込みにくい、という状況は、もしかしたら狭い嗜好の人の意見でしか判断されない可能性があります。編集者は漫画家を選べても、漫画家が担当者を選べませんから。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010.11.29 02:28:23
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