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2018.05.21
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TBSラジオ「荻上チキ セッション22」で取り上げられて興味を持った映画を見てきました。
韓国映画の「タクシー運転手」

 韓国で昨年、記録的な大ヒットを飛ばした作品です。1980年代に実際に韓国であった民主化運動を韓国軍が銃剣で制圧、おびただしい死傷者を出した悲惨な「光州事件」という存在、私も全く知りませんでした。というか、軍による情報封鎖によって韓国内でもほとんど知られず、今回、主人公のタクシーの乗客であり秘密裏に取材するドイツのジャーナリスト(実在の人物)によって撮影された映像が海外メディアで報道されることになった事件です。

 予告編を見ていただければわかりますが、この主人公、本当に能天気で調子が良くて、小市民。学生デモなど「あいつら高い金を出してもらって大学で何やってるんだ」と苦々しく思い、「韓国はいい国、こんな幸せなところはない」と身近な幸せ、一人娘の幸せだけを守れればそれでいい、社会運動など仕事の邪魔程度にしか考えていない、でも、自分も含め社会の大多数がそう考えているのではないかと。だから「悪い人間ではない」のです。

 しかし、目の前で繰り広げられる一方的な暴力、圧倒的な火力で同国人を射殺する光景、それでも仲間を守ろう、社会を変えようと文字通り命がけで行動する人間を目の当たりにし、もはや引き返せない感情に突き動かされ、それまで自分が大事にしていたものをなげうって・・・。

 ラジオでの解説では、この映画はいわゆるエンタメ的脚色はしてありますが、実際、光州事件でタクシードライバーやバス運転手が市民運動の機動力として戒厳令下の街を走り回ったことや、あれだけ多数の市民側の死傷者が出ているにもかかわらず、ソウルなどテレビの報道はメディアへの徹底的な情報統制により一部の過激分子によって軍に数人の死者が出た、あるいは北朝鮮に扇動された一部過激派が暴動を起こした(実際は一般市民が犠牲になった内戦状態)と、事実を捻じ曲げられて伝わっていた、韓国内でも多くの市民がそう信じていた事実など非常にリアルなのだそうです。

 こういう映画を「面白かった!」というのは少し気が引けますが、文句なく面白かったんです!そしてこの歴史って、日本の安保闘争の時代とかわらない、そして今も国会前で時折あるデモなどを「そういう目で見てしまう」自分たちは、最初のこの主人公と何も変わらなかったんだろうなと。

 ちなみに上映館は少ないですが夜にもかかわらず新宿では満席で。見た後のずっしり手ごたえのある近現代史映画として、そして、他国の物語だと思えない、たとえば沖縄などでは基地反対のデモに対して「中国による扇動」といったデマをネットで見かけますが(そもそも沖縄の基地問題は戦後からずっと続いているのに)これに近いことが起きているのかなあと思いをはせたり。

 濃厚な作品、ぜひおススメです。





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最終更新日  2018.05.21 01:08:03
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