今回の安倍元首相暗殺テロ事件で、私がはっと思いだしたのが「少女革命ウテナ」などの監督である幾原邦彦さんが作ったオリジナルアニメ「輪るピングドラム」という10年ぐらい前の作品。
内容はとにかく最初はぶっとんだキャラと訳の分からない世界観、シュールギャグの応酬で見ていたのですが、中盤から後半にかけてじわじわとこの登場人物の過去、背景、世界の動きが見えてくると・・・じつはこれは20年前、日本を震撼させた地下鉄サリン事件をモチーフに「オウム真理教の2世の子供たち」をイメージした世界を描いた、恐ろしくどすぐらい社会派サスペンスでもある、という作品です。
これ以上はネタバレになるので興味のある方はぜひ配信サイトなどで見ていただきたいのですが、今回の事件に符合することが実に多くて。もちろん、だから作者は預言者だ!なんていうのではなく、あの当時、地下鉄サリン事件当時にもあった新興宗教とその信者、その子供たちの問題など、今回の視点で見ると実に生々しく。なにより「自分にそんな信仰心がなくとも、親や環境で人はどうにでもなってしまう」という、絶望的な展開。本当に面白いです。
とおもったら、ネットでも同じような指摘をする方が多数いて、やはりあの作品の印象が強かったんだなあと。
いろんな意味でおすすめします。
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最終更新日
2022.07.20 17:48:38
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