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カテゴリ:田舎暮らし
秋のさなぼり映画祭がやってきた。
「さなぼり」とは以前このブログでも書いたことがあるが、「早苗餐」と書き、「さのぼり」ともいい、「さ」は田の神様のことで、田植えが終わった後に行う田の神を送る祭りだ。 従って、秋の黄金の絨毯の刈入れ(=稲刈)の労をねぎらう意味で、言わば収穫祭的意味合いで、「秋のさなぼり」と命名されたのだろうと思う。 田舎暮らしでは、シネコンや大型書店に行く場合、お出かけの一大決心がいる。 今ではネット社会となり、映画や本も宅配で気軽に見れる時代となったが、それでも例えば数10万のアマゾンのリストから目的意識を持って選んで注文するのに対して、紀伊國屋書店に出かけた場合の、偶然の出会いの面白みがあるのと同様、映画祭が無ければたぶん見なかったかもしれない映画との出会いもおおいにメリットがあるのである。 その意味で、主催の上津江公民館には、作品の選定を含めてまことに感謝というわけなのだ。 したがって作品へのやささやかな鑑賞批評があったとしても、映画祭に感謝こそすれ、そのもの否定するものでは毛頭ない事を念のためお断りしておく。 で、第1夜は、「ホームレス中学生」であった。 ![]() 原作がベストセラーという知名度と、テレビ等での宣伝量を考えれば、興行収入6.2億円は大コケ? ファーマータナカは250万部も売れたという原作を読んでいないし、テレビドラマも見ていない。 ホームレスという言葉ばかりに目が行ってしまいがちだが、実際には、兄弟愛、亡き母の大きな愛、大阪の人情味溢れる優しさと、それなりに楽しめる作品ではあった。 一方小池徹平ファンにとってはてんこ盛りのサービス内容だと思われるが、やはりミスキャストの感は否めないか。 それに引き換え、元々女性に大甘のファーマータナカには、姉役の池脇千鶴(高校生役は27歳だったのか)はリアルで説得力を持つ演技力が感じられ存在感があった。 単純で惚れっぽいファーマータナカの好きな女優リストに早速入れておかねばならない。 この1点をもってしても、この作品を見た甲斐があるといえるほどだ。 又、一般的には批判の方が多かった兄役の西野亮廣(キングコング)だが、芸人としての評価はともかく、意外とハマり役に感じられ、ファーマータナカにはいそうな兄らしさが伝わってきて、ひょっとしたら彼の本質が出ているのかともと思うのだが・・・。 最近では、日本映画が元気だとのイメージもあるが、「有名又は話題の原作」を「有名キャスト」を使い「某テレビ局」と「某広告会社」が宣伝して「某映画会社」が配給するというパターンでヒットが作られるという邦画界の現状もあり、この点については、少し書きたいところであるが、例によってタイムリミット、後述したい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009年11月02日 06時38分11秒
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