来たー!!
窓を開ければそこは「外は白い雪の夜」ならぬ「外は白い雪の朝」。

その昔北海道標津郡中標津町の山あいの広さ100haの牧場で酪農に携わっていた時、1年の大半を雪との戦いに臨み、地吹雪に叩きのめされ、結局はその懐に抱かれて遠い春を待つしかなかった頃を思い出す。
ここは九州のへそと呼ばれる立地だが、高々標高600m程度で、又しても雪の脅威に脅かされる生活が待ち受けていたとは、想像だにせず就農してしまったのだ。
地形の関係からか、この地区は別世界で、パートの方々が半ば呆れながら、
「何でここだけ銀世界なの?」と口々にのたまう。
雪かき、凍結(道路や水道)、スリップ、暖房代、物流への影響と過酷な試練の連続は齢を重ねたファーマータナカにとってちょっとしんどくなってきたのも事実だ。
反面、真冬へと向かうその時間軸の中で、あと1週間もすれば確実に陽光のさす時間が長くなる。
農産物はもとより植物は光周性(昼の長さ(明期)と夜の長さ(暗期)の変化に応じて生物が示す現象)を持つ。
植物の光周期反応においては、ある特定の長さの明期(日長(にっちょう))を境にして、開花したりしなかったりする。
すなわち長日植物はそれより長い日長で、短日植物はそれより短い日長で初めて開花する。
その境界となる長さの明期を限界日長という。
植物は開花するためにある程度以上の光合成が必要であるから、非常に短い日長では開花しない。
したがって短日植物は、これ以下の日長では開花しないという下位の限界日長と、これ以上では開花しないという上位の限界日長の二つの限界日長をもっている。
長日植物には上位の限界日長はなく、連続する光のもとで最もよく開花する。
ともあれ植物はその生理として、ファーマータナカはいわば理屈で長日を認識し、本格的な冬を乗り切る支えにしていくということだ。
イギリスの詩人シェリーの「西風に寄せる歌」の、「冬来たりなば春遠からじ」を心に刻んで・・・。
ついでに冬といえば紅白歌合戦の季節。
1994年に紅白歌合戦に初出場した吉田拓郎、バックバンドに宮川泰(キーボード)、日野皓正(トランペット)、日野元彦(ドラム)、大西順子(ピアノ)、石川鷹彦(アコースティックギター)、渡辺香津美(エレキギター)、金沢英明(ウッドベース)、吉田建(ベース)を従え、絢爛豪華なメンバーによるステージだった。(いかにもNHK的ではあったが)
淡白な今の時代には、ちょっと古臭くておどろおどろしいかもしれないが、「雪」といえば冒頭のこの曲を想い出すので記しておこう。
「外は白い雪の夜」 作詞:松本隆 作曲:吉田拓郎
大事な話が君にあるんだ
本など読まずに今聞いてくれ
オレたち何年つきあったろうか
最初に出逢った場所もここだね
感のするどい君だから
何を話すか わかっているね
傷つけあって生きるよりなぐさめあって 別れよう
だからBye-bye Love
外は白い雪の夜
Bye-bye Love
外は白い雪の夜
あなたが電話でこの店の名を
教えた時からわかっていたの
今夜で 別れと知っていながら
シャワーを浴びたの哀しいでしょう
サヨナラの文字を作るのに
煙草何本並べればいい
せめて最後の一本を
あなた喫うまで 居させてね
だけどBye-bye Love
外は白い雪の夜
Bye-bye Love
外は白い雪の夜
客さえまばらなテーブルの椅子
昔はあんなににぎわったのに
ぼくたち知らない人から見れば
仲のいい恋人みたいじゃないか
女はいつでも ふた通りさ
男を縛る強い女と
男にすがる弱虫と
君は両方だったよね
だけどBye-bye Love
外は白い雪の夜
Bye-bye Love
外は白い雪の夜
あなたの瞳に私が映る
涙で汚れてひどい顔でしょう
最後の最後の化粧するから
私を綺麗な想い出にして
席を立つのは あなたから
後姿を見たいから
いつもあなたの影を踏み
歩いた癖が直らない
だけどBye-bye Love
外は白い雪の夜
Bye-bye Love
外は白い雪の夜
Bye-bye Love
外は白い雪の夜
Bye-bye Love
外は白い雪の夜
形を変え、繰り返される男と女のストーリー。
ところで拓郎、元気か?
