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ファーマータナカのデイリーリポート

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2010年07月04日
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カテゴリ:環境

6月13日のこのブログで、「野鳥」のリポートをした。
その時、鳥の名前には全く知識が無いのでどなたか教えて欲しいと書いておいたら、早速その鳥は「ソウシチョウ」ですとのコメントをいただいた。

>この鳥さんは、東南アジア系のソウシチョウです。
>飼い鳥が野生化したものです。
コメント者のブログ(もっくんのブログ

ソウシチョウのつがい

御礼遅くなりました。ありがとうございます。
しかし、一芸や一分野(ひとつとは限らないが)に長けている人は、凡人から見ると、天上の人のように思える。
何しろ一見しただけで、現生の鳥類数約8,500~9,000種、わが国で記録されている594種といわれる鳥類の中からその名前を瞬時に特定できるのだから。

ファーマータナカは、「もっくん」さんのような幾多の天才秀才の友人知人を持つ。
いくつか例をあげておこう。
( )内は天才秀才との対比でファーマータナカの事だ。

初めて聞く曲を同時に奏でるピアニスト、(曲の最後まで、キーさえ合わせられない)
サンタナ以上にサンタナを弾くギタリスト、(酔っ払うと徹夜してもチューニングができない)麻雀・パチンコ・バックギャモンに絶対負けないギャンブラー、(ここ一番には絶対負ける)税理士試験5科目に一発合格する女性、(10年かかって2科目では25年かかる)
悪い事は全てファーマータナカのせいにできる詭弁家(愚妻の事です)等、
挙げればきりが無い。

おっと話がそれてしまった。
ソウシチョウだ。
雄と雌が枝に並んで止まり、互いに羽づくろいする仲のよさから 「相思鳥」 と呼ばれるようになったという。
ロマンチックな名前、鮮やかな色、そしてファーマータナカがそっと助けてあげたこの鳥は
外来生物法で特定外来生物に指定されており、鳥類では4種類の中のひとつであった。
しかも日本の侵略的外来種ワースト100選定種にもなっていたのであった。

2004年に制定された外来生物法は、海外から入ってきた外来生物のうち、人の生命・身体や生態系、農林水産業などに被害を与える侵略的な外来生物を特定外来生物として指定し、飼うことや栽培、保管、運搬、輸入することを厳しく規制。
違反者には最大で1億円の罰金が科せられる。
代表的な特定外来生物には、アライグマ、ジャワマングース、カミツキガメ、ウシガエル、オオクチバス(ブラックバス)、セアカゴケグモ、アメリカザリガニ、セイヨウオオマルハナバチ、ヒアリ、オオキンケイギクなどがある。

ソウシチョウは中国では昔から飼い鳥として愛されていて、日本では江戸時代中期に、既に飼い鳥として輸入されていたという。
鳴き声もよく、姿も美しく、さらに夫婦仲の良い愛らしい小鳥が、それ故に、人間に捕らわれて、ペットとして飼われ、その上に、身勝手な人間により、"籠脱け" (かごぬけ、本来、日本に生息していないものを外国から輸入して、ペットとして飼ったり、売ったりしていたものが、その鳥籠から脱け出し、野生化したもの。)などと称されているが、鳥自身は与えられた環境で精一杯生きて子孫を残そうとしているに過ぎない。

しかし生態系に関わる被害 としては、
・ 本種が優占種になることで、群集構造が著しく変化している可能性がある。
長期的には同所種や捕食される小動物等への直接間接の負の影響も推定される。
・ ハワイ諸島では、本種が侵入した地域では、在来のハワイ固有鳥類が衰退したというセンサスデータがある。
ということだ。

したがって、外来生物法により、ソウシチョウの鑑賞目的での新規飼育は禁止されているが、フンを採取してウグイスのフン(そのフンには豊富にリゾチームなどの加水分解酵素が含まれ、顔面に塗布する事で角質層が柔らかくなって、小皺が取れたり肌のキメが細かくなる・肌のくすみが取れて色白になる事から、古くから美顔洗顔料やにきび治療薬として人気がある)として売り出している場合があり、その場合は生業を継続するのに必要ということで、届出を出せば認められているとのことだ。

ファーマータナカとしては、営巣場所が競合するウグイスやオオルリと何とか棲み分けてくれるのを願うしかない。

我々農業人とかかわりのある特定外来生物には、上記のセイヨウオオマルハナバチがある。

セイヨウオオマルハナバチ

農の現場から言えば、トマト農家の過重な労働であったホルモン処理から開放され、愛嬌のある体でせっせと花粉を運ぶこのハチは貴重な救世主だ。
何しろ適期のトマトに、ほぼ100%の確立で受粉させてくれる能力は、時給換算しても人間の能力をはるかに凌駕するのだ。

しかしこちらも、1996年春に、北海道で本種の女王による野外越冬がはじめて確認され、自然巣も発見されている。
現在までに、27都道府県で本種が目撃されており、周囲にトマト温室等のない場所でも本種が目撃されている。

生態系に関わる被害としては、
・ 北海道での調査研究では、類似した営巣場所要求性をもつと言われており、在来のマルハナバチ全般(特にエゾオオマルハナバチ)との競争が懸念されていて、実験室において、在来種の女王を刺殺して巣の乗っ取りを行った例が報告されている。
・ セイヨウオオマルハナバチは短舌であり、盗蜜を頻繁に行うために、野生植物の種子生産を阻害すると言われ、エゾエンゴサクの種子繁殖の阻害が確認されている。
・ 北海道・日高地方や千歳川流域でセイヨウオオマルハナバチとの置き換わりが生じて、特にエゾオオマルハナバチの明確な減少が確認されている。
・ 実験室において在来種のオオマルハナバチ、エゾオオマルハナバチやクロマルハナバチに対する交尾行動を示していることが報告されており、DNA解析により野外でのオオマルハナバチ、エゾオオマルハナバチとの交尾も確認されている。
・ 輸入されたセイヨウから内部寄生性のヨーロッパ系統のマルハナバチポリプダニが報告されていることから、在来のマルハナバチに疾患を生じさせることが懸念される。

等の報告がある。

セイヨウオオマルハナバチによる交配はホルモン処理によらない、いわば生物による自然交配と呼べるが、その自然な交配のために、人為的な輸入や繁殖が行われており、それが自然の生態系に悪影響を及ぼしているという自己矛盾が内在しているのであった。

マルハナバチに関しては過去のブログも参照してほしい。






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Last updated  2010年07月12日 19時06分17秒
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