670125 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

ファーマータナカのデイリーリポート

ファーマータナカのデイリーリポート

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Profile

ファーマータナカ

ファーマータナカ

Calendar

Rakuten Card

Favorite Blog

まだ登録されていません

Comments

入江てつ@ Re:有機リン系殺虫剤(06/07) EPN在庫ありますか1本
佐々木春香@ Re:お中元商戦真っ盛り!!(07/29) こんにちは! 島根で規格外のお野菜をレス…
ファーマータナカ@ Re:愛知のトマト農家@さんへの手紙(06/30) 作の終わりの実験でよかったです。 高温が…
愛知のトマト農家@ Re:愛知のトマト農家@さんへの手紙(06/11) 大丈夫です。作の終わりの実験です。 ただ…
ファーマータナカ@ Re:愛知のトマト農家@さんへの手紙(6/28) 結果報告拝見しました。 ブログにも書いて…

Freepage List

Headline News

2010年10月29日
XML
カテゴリ:農薬

<白菜1検体から基準を超える農薬成分--JAあがつま>
毎日新聞 2010年10月14日 地方版

JAあがつまは13日、西部営農経済センターから出荷された白菜1検体から基準を超える農薬成分を検出したと発表した。
自主検査でフルフェノクスロンと呼ばれる農薬成分が0.6ppm検出され、食品衛生法で定めた基準値(0.5ppm)を上回った。
4~7日に1490ケース(12キロ入り1315ケース、15キロ入り175ケース)が出荷され、自主回収に乗り出した。
健康に影響はないという。

<残留農薬:カボチャから検出 北海道が回収命令>
(毎日新聞 2010年9月21日 北海道朝刊)

北海道は20日、倶知安町の農家が生産したカボチャから食品衛生法で定められた基準値(0.03ppm)を上回る農薬ヘプタクロルが検出されたと発表した。
検出値は0.07ppmで健康に影響する濃度ではないという。
道はJAようてい(倶知安町)に対し、同法に基づく回収命令を出した。
回収対象はこの農家が11、13の両日、出荷した約4.8トン。
既に札幌市と東京の市場に販売されたという。
ヘプタクロルは有機塩素系の殺虫剤で、国内では1975年に使用が禁止された。
この農家は使用していないことから、過去に土壌に残留した成分がカボチャに吸収されたとみている。

以上のようなニュースが連日見受けられるが、読者諸氏はいかなる感想をおも持ちになるだろうか。

いま、日本では企業による食品の自主回収、廃棄処分が大流行しているといえる。
自主回収は2007年から急激に増え、毎年700~800件もあるという。
自主回収の理由は「賞味期限の誤表示」「微量農薬の残留」「産地表示の偽装」「意図せざる化学物質などの混入」などいろいろのようだ。

ほとんどは「健康への影響は全くございませんが、回収させていただきます」の文言ばかりで、何事にも合理的な思考を働かせる欧米人が聞けば、首を傾げそうだ。
現に欧米では、たとえ農薬の残留濃度が法的な基準値を超えていても、よほど毒性の強い農薬でない限り、たいていの場合は生産者への注意で終わり、回収まではしていないということらしい。

1件目の事例を見てみよう。

ポジティブリストでこの「フルフェノクスロン」の基準値は以下のようになっている。
(単位ppm)

はくさい               0.5
キャベツ               0.5
芽キャベツ             0.5
ケール               一律
こまつな               10
きょうな               10
チンゲンサイ            5
カリフラワー            一律
ブロッコリー             5
その他のあぶらな科野菜  5

「一律」となっているのは「一律基準」の事で、0.01ppmであり、100tの作物に1gの農薬が含まれているときが、0.01ppmだ。
「一律基準」は、国内に登録がなかったり、国際的な基準や、主要国において基準値が設定されていない場合に適用され、食品衛生法において、「人の健康を損なう恐れのない量」を厚生労働大臣が定めたもので、0.01ppmを超えたからといってすべてが危険な食品であるとは断言できない。

これを見ると、使用量の多いであろう、白菜・キャベツでは基準値を下げ、菜っ葉類で基準値を上げているようだ。
そしてこの成分の場合、10ppm程度なら、健康にほとんど問題がないことも推測できそうだ。
1検体で、0.6ppmと言う数字は、微妙な数字で、例えばこまつなだったらその16倍含まれていても安全だということになるが、どう判断すべきだろうか。

又、2例目の、農薬を使用していないのに土壌に残留していた場合や、いわゆるドリフト(農薬散布時に発生する目的外の作物への飛散)などによって付着してしまったという場合は、残留していた量が適用のある作物で定められた残留基準に満たなくても、適用のない作物では一律基準が用いられるため、安全性とは無関係に基準値超過となってしまうことがある(1例目でいうと、ブロッコリーなら4.9ppmでOKで、カリフラワーなら0.02ppm残留していたらアウトということだ)ことも留意しておく必要がある。

ということで、読者の皆さんには、「ダメな百姓が、又故意に違反して農薬を散布したのか。」と思うのでなく、どんな農薬が、どうして残留し、その基準はどうなのかといったことを、ワンクリックして確認されることをお願いする次第だ。

ポジティブリストで残留農薬を調べてみよう

そのことにより、農薬取締法やポジティブリスト制度の内容はもちろん、その矛盾や、農薬を取り巻く消費者と農業者、そして行政の現状と問題点を一緒に考えていけたらと思う。

(参考URL 安心!?食べ物情報他) 






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2010年10月30日 18時02分46秒
コメント(0) | コメントを書く
[農薬] カテゴリの最新記事



© Rakuten Group, Inc.
X