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2010年11月09日
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カテゴリ:農業情報

11月1日(月) NHKクローズアップ現代「微生物とつながる農業」で、「エンドファイト」についての放送があった。

農薬や化学肥料を使わないで、エンドファイトという自然界の微生物を利用することで、人類のみならず、地球環境にとっても未来の夢の農業と捉えられると言う構成だ。

ファーマータナカも一農業者の端くれとして、無農薬・無化学肥料で営農の可能性があるのなら、今すぐにでも、喉から手が出る程欲しいと言うのが本音のところだ。

エンドファイトとは、生きている植物体の組織や細胞内で生活する生物のことだ。「中」を意味する「endo」と植物の「phyte」の合成語で、植物の体内に共生する多数の微生物の総称で、細菌類や菌類などの微生物はもちろんのこと、ヤドリギに代表される寄生植物まで含まれ、高級食材で有名なマツタケやトリュフなどの外生菌根菌もエンドファイトだそうだ。

 一部の糸状菌エンドファイトは毒素をつくり、害虫に対して忌避効果を発揮する一方で、植物を食べる家畜には悪影響を及ぼすという。
一方、細菌エンドファイトのほうは毒素は生産せず、免疫機能を活性化させ、収穫量を増大させる効果などを持っているということだ。

ただNHKは時々こういう構成をやるが、今回もその流れから、エンドファイトは、オールマイティの絶対善的放送になっていると危惧を感じたのはファーマータナカだけだったろうか。
せっかくの素晴しい話に水を差すようだが、ここは一言記しておきたいと思う。

ます、この技術は、たくさんあるエンドファイトの中から特定のエンドファイトを抽出培養して、それを特定の植物に関与させるという事だ。
本来その地域にない微生物を大量に導入するということは、既に畑に存在していた微生物は追いやられる可能性があるし、生物多様性には逆行するといえるのではないだろうか。
例えば外来種が生態系の撹乱を招き大変なことになっているように、生態系の撹乱になり、外来の微生物が同じ道をたどる危険性もあるのではないだろうか。

又特定の微生物だけが繁栄するような環境では、いずれその微生物の天敵が現れたり、病原菌が抵抗性を持つことになるだろう。
遺伝子組換えにより除草剤耐性を持った作物を栽培し続けることで、除草剤耐性雑草が生まれてしまい、遺伝子組換えの効果がなくなるという例と同じような結果になる危険性もあると思われる。

冒頭に市紹介されたリンゴの無農薬栽培で有名な青森県弘前市の木村秋則氏、本人は成功した秘訣は「自然の森と同じような土を再現したこと」と語っているのだが、弘前大学農業生命科学部の杉山修一教授は、木村氏のリンゴの木の葉から採種したエンドファイト(植物内生菌類)は、従来の栽培方法よりも2倍も多い種類が検出されとして、これが何らかの形で病気に強くなる原因なのではないかということだった。

しかし視聴者は、木村氏の奇跡のリンゴはエンドファイトによって(のみ)成り立っていると言っているように見えてしまう。

木村氏のリンゴの木には特別な抵抗力があり、又腐らないということだが、一方で、弱いながらも殺菌力のあるお酢の散布を頻繁に行っているということなので、病気や害虫への抵抗力は、そのへんも考慮すべきと思うがそういう情報はここでは当然ない。

大前提は農業が業であるということだ。
農業とは、原則的には、69億人(2050年には95億人との予想もある)の食料生産のために、単一作物を大きな圃場で継続的に栽培収穫することだ。
(例えば農業技術としての輪作や混植や休耕、一方に自給の考え方もあるが、農業の本質を踏まえた上での議論が必要だ。例えば全ての人が自給的農業をするのは到底不可能だ。)

そのための方法として、品種改良、化学肥料、農薬、微生物農薬、遺伝子組換作物、あるいはそれらに対峙する方法として自然栽培等々の、更なる研究開発が望まれる。

エンドファイトも、将来それが、農業で有益な影響と効果をもたらすものであって欲しいが、有用微生物資源(例えば微生物農薬等)の研究及び実用化の一分野として、注視していくというところが妥当なところではないだろうか。

エンドファイト

ハクサイ根内(皮層細胞内)に定着している根部エンドファイト

(参考文献 現代農業2010年10月号)
(参考URL 植物根内生菌類(エンドファイト)を利用した環境保全型農産物生産および環境修復に関する研究
(参考URL 弘前大学農業生命科学部の杉山修一教授







Last updated  2010年11月09日 08時08分05秒
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