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カテゴリ:田舎暮らし
それではムカデについて見ていってみよう。 ムカデは日本に約80種ほどいて(ゲジゲジも入れると約130種)大きく分けるとオオムカデ・イシムカデ・ジムカデの3つのグループに分けられる。 特にオオムカデ目の大きいヤツに噛まれると危険で、重要種としては、アオズムカデ、アカズムカデ、トビズムカデ、タイワンオオムカデがあり、沖縄以北の日本中に広く棲息するという。 次にムカデの毒だが、ムカデの毒成分は酸性で、その成分を役割別に分類してみると次の3つのグループに分かれる。 1つめは、「ヒスタミン」(活性アミン)で、アレルギーの原因物質だ。 2つめはたんぱく質で構成された「酵素」であるヒアルロニダーゼ、タンパク質分解酵素、サッカラーゼといった酵素群だ。 例えば、ヒアルロニターゼは結合組織のヒアルロン酸を分解し、毒(ヒスタミン)の組織内への浸透を助ける役割を担っているようで、他のたんぱく質分解酵素やサッカラーゼもヒアルロニターゼと同様、ヒスタミンが組織内に浸透するのを助ける役割を果たしていると考えられる。 3つめが『セロトニン』(覚醒ホルモン)で、神経に作用する成分で、神経を過敏にさせてヒスタミンの刺激を何倍にも増幅する役割を果たすという。 指された時の対処だが、その前に、一般に、「ムカデが刺す」と良く言われるが、実際はハチのように毒を皮下組織内に直接注入しているわけではないようで、鋭い先端を持った顎で咬みつき、多数の肢で皮膚表面に無数の傷をつけられた上で、毒が皮膚表面に塗りつけられるというのが実際のようだ。 ということで、対処法につき、諸説入り乱れているが、説得力がありそうなものを紹介しておこう。 一般的には、「ムカデに刺されたら、応急的には患部を冷やして、毒を吸い出したり、絞りしたりして、病院に行き、抗生剤と抗ヒスタミン剤の投与というところのようだ。 しかし、まず水で冷やすのは、激痛が倍増して悲惨な事になるという。 又、毒の吸出しは、ムカデの溶血性毒を口の中に入れると、悪寒、嘔吐、口内腫れ、気道閉そく等の危険性があり、おすすめできないということだ。 同じく毒の搾り出しも、「ムカデが刺す」という言葉からの連想で、「毒の絞り出し」を薦める人がいるが、上記の刺す(咬む)時のメカニズムから、擦ると返って毒の浸透が促進されてる危険性があるという。 ということで、結論としては、43℃~46℃のシャワーで皮膚表面の酵素毒を失活するまで温めて、かつ、アルカリ方向にする事で一時的に酵素活性を低減するので、シャンプー(弱酸性でなく普通のアルカリ性のもので)で洗い落とせば、酵素反応がなくなり痛みがすっと消えるという。 それから、ハチ刺症でショックを起こしたことのある患者がムカデ咬傷でもアナフィラキシーショックを起こしたという報告も存在し、頸部・顔面などの頭部を咬まれたものがショックを起こしやすいといわれているので注意が必要だ。 (参考URL: ムカデに刺されたら他)お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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