決算その他でバタバタしているうちに、更新が疎かになって、最後の投稿から1ヶ月半も経ってしまっているではないか。
心気一転真面目にやりますと言いたいところだが、はてどうなる事やら。
4月23日(土)東京で、 大分県主催の「おおいた暮らしセミナーin東京」というものが開催され、その中で、新規就農者(Iターン)の体験談、及び移住の個別相談をやってくれということで、約1年ぶりの東京となった。
会場の「ふるさと暮らし情報センター」(故郷回帰支援センター)は、ふるさと回帰に関するパンフレットや資料を常備し、田舎暮らしを希望する方に、より具体的な地方の情報を提供するとと もに、各種ご相談に応じているという。
ふるさと暮らしに関するセミナーも随時開催しており、今回のセミナーもその一環であったわけだ。

会場に到着するなりまず驚いたのは、その圧倒的な情報量だ。
情報の発信側と受信側、需給のニーズがそれだけあるという事実に改めて驚かされた。
所狭しとと並べられた夥しい量の各県各市町村のパンフレットや様々な情報誌は、この会場にしばらく移住しないととても閲覧しきれないほどだ。

例えば、もう一人のプレゼンターであった、県内I町の活性化協議会会長のA氏によれば、人口4,000人(1戸当たり3人家族だとすると、約1300戸ということになる)の町内に空家が300軒もあるという。
又、当日は土砂降りの雨の中であったが、相当の老若男女の方々が参集されていたことからも、田舎暮らしや移住に関する関心の高さがうかがい知れるというものだ。
セミナーが始まり、大分県の紹介ノコーナーでは、
大分県は温泉源泉総数日本一4,789孔、温泉湧出量日本一(世界2位)315kl/分で、様々な温泉が楽しめること、
新鮮で多彩な海の幸、山の幸、豊富な海や山の自然があること等
が紹介され、冗談抜きにファーマータナカも本気で再移住を考えたくなった程だ。(!?)
「おおいた暮らし体験プログラム」
が、順調に進んできた雰囲気に横槍を入れたのは、他ならぬファーマータナカであった。
ファーマータナカのプレゼンのポイントは、こういう趣旨だ。
すなわちいわば反面教師、
「こうすれば失敗する。」=「こうしなければ失敗の可能性をいくらか排除できる。」
という極めて現実的具体的な内容としたのだ。
県の方々は幾分苦々しく思われたかもしれない。
しかし、ファーマータナカは多くの新期就農者の苦労と苦悩と挫折を垣間見て来たし、本人自体が今もその真っ只中にいる。
移住や田舎暮らしや新規就農は、目的ではなく手段だと思う。
移り住む事や、農業を始める事は、ゴールではなくスタートに過ぎない。
その時点から途方もない生活や事業という過酷な現実が始まり、それを持続していかなければならないのだ。
(資金を持っての優雅な田舎暮らし希望の方はこの限りではありませんし、それを否定するものでもありません)
その現実を知り、情報を収集し、それなりの決意を持つ事で、成功するとは限らないが、無知が故の苦労はいくらかでも取り除けるというものだ。
もちろん、数多の情報が誰によって、何のため、なぜこのタイミングで流されているのかといった、「情報リテラシー」も重要だ。
特に若い人達には、本当に為すべき苦労と、その積み重ねによる喜びの糧を得て欲しいと祈らずにはいられない。
最後に、セミナー受講者の一人から届いたメールの一部を転記しておく。
「ファーマータナカさん
わざわざお時間をとっていただき、実質的なお話やすごく楽しい話をありがとうございました。
本当に具体的なことが聞けて、ファーマータナカさんの話が一番おもしろかったです!
真剣に考えているので、今後もアドバイスとかしていただけると嬉しいです。
彼女も、まだまだファーマータナカさんに聞きたいことがあるようで、すごく為になったようです。
ぜひ、今後ともよろしくお願いします!<(_ _)>」
健闘を祈る!!