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カテゴリ:栽培
爆発だ。
芸術の話ではない。農業は爆発だ。 ファーマータナカはファーマータロウ・オカモトと改名しなくてはならない。 5月2日のトマトの収穫個数は、3,708個、重量は、224,330gであった。 (忙しいくせに、よく数えたり、計ったりする暇があるもんだ。) 去年の平均からすると、実に、4倍くらいの量になる。 以前にも、このコラムで書いたことがあるが、作物の開花や結実や収獲の時期は、最終的には作物自身が牛耳っており、百姓は聾桟敷におかれている。 爆発されたら、為す術はない。全てを受け入れるしかないのである。 (小生はこのことを駄犬「ひめ」から学んだ。忙しくて食事を与え忘れたことを夜中に気づいても、まるで哲学者の風貌で、文句ひとつ言わないではないか。) もちろん小生も朝食は抜き。(実は、いつも食べさせてもらってません。) お昼は、パートさんが休憩用にいつも持ってきてくれるおにぎりや、お惣菜や、お漬物や、バナナや餅や饅頭等(これらは実に絢爛豪華、満漢全席)を主食に、ジャンクフードをおかずにと慌ただしい食事となる。 実のところ、うちの職場は、パートさんに福利厚生してもらっている、不思議な職場なのだ。 1日は24時間という不文律があるから、どうにも間に合わないのである。 農協への出荷は午後3時までとなっており、こっぴどく叱られる。 直売所への配送を委託してあるトラック便の集配時間にも間に合わない。 ニューファーマーズファクトリー王国の王妃のイライラもピークに達する。 ニューファーマーズファクトリー王国のマーフィーの法則「全ての悪しき結果は、ファーマータナカの存在自体に起因する。」により、冷たい視線と態度、罵詈雑言の雨嵐は当然私のみに集中砲火となる。 (本当はよくやってくれてます。話をおもしろくするためにだけ書いているので、ハイ王妃。) おまけに、決定的なのは、市場原理というやつである。 「神の見えざる手」によって、ファーマータナカの販売価格は、「自然」なレベルどころか、超「自然」なレベルにまで下落するのはどういうわけだ。 「労動が疎外」されていないのに、「剰余価値」が生まれないのはどういうわけだ。 「総需要が供給を決定」しないで、「供給」だけが一人歩きするのはどういうわけだ。 そもそも、出荷量と価格は反比例するとは、どこのどいつが決めたんだ。 アダム・スミス出て来い!マルクス出て来い!ケインズ出て来い!(経済音痴ですいません。) F市場の市況は、2分の1となってしまった。(4分の1にならなかっただけまだかろうじて神は存在するのか?) 箱などの資材はもとより、出荷調製作業にかかわる人件費(自家労賃含む)等の経費は、当然4倍かかるのである。 こうして今年もコールデン・ウィークとやらは、極度の疲労困憊と小生への謂(いわ)れのない憎悪を内包しつつ、暗雲立ち込めるブラック・ウィークとして、情け容赦なく過ぎていくのである。 (ファーマータナカの四方山コラム 2002/05/05) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2014年05月29日 03時32分53秒
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