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房州びわと山の幸 福原農園の農業日誌

福原農園はイノシシと戦っています

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このページでは、福原農園の農作物を荒らしているイノシシの生態と今までに行ってきた対策を紹介しています。

くくり罠に捕獲されたイノシシ
くくり罠に捕獲されたイノシシ posted by (C)房州びわと山の幸 福原農園

イノシシを捕まえてしまった~
イノシシを捕まえてしまった~ posted by (C)房州びわと山の幸 福原農園

箱罠の中のイノシシ
箱罠の中のイノシシ posted by (C)房州びわと山の幸 福原農園

  福原農園とイノシシは、竹の子、栗、びわをめぐっての攻防を行っています。しかし、数年前まではイノシシはほとんど見られませんでした。イノシシは毎年に3~8頭ぐらい子どもを産みます。そのうち、成獣になるのは半数位ですが、すでに多くのメスイノシシが山に生息しているため、猛烈な勢いで繁殖しています。昔いた狼のような天敵がいないことと、富浦の山林にイノシシの食料が豊富にあることで、勢力を拡大し続けています。少子化が進む我が富浦では人間の数よりイノシシが多くなったのでは、という話も。福原農園では、収穫時期に園内にイノシシを入れないよう、対策を立てていますが、あまりに悪質(?)なイノシシは捕獲することも検討しなければならないかもしれません。

イノシシとはどのような動物?
 豚に近い仲間で、アジアの豚はインドイノシシが家畜化したものだと言われています。イノシシは雄雌同色同形ですが、一般には雄の方が大きいです。体重は50~110kg位ですが、170kgを超えるものもいます。メスでは110kgを超えるものは少ないようです。眼は毛で覆われていて、眼を空けた状態で藪の中を移動することができます。犬歯が発達した4本の牙をもち、雄の方が雌に比べて長い牙をもちます。上下の牙はハサミのように重なり、いつも研がれている状態なので、この牙で切られると深い傷を負わされます。「猪武者」や「猪突」という言葉に表れるように、短い距離を突進するのに適しています。首が短くて回転性には乏しいのですが、控え蹄を地面にたてて急停止することもでき、方向を変えて向かってくることもあるので、言葉のイメージで油断すると痛い目にあいます。眼はそれほど良くなく、視力は0.1位。でも、新聞を読んだりするわけではないので、眼鏡は必要ないようです。視力が弱い分、鼻が発達しており、猟犬なども風下から近づかないと感づかれてしまいます。この鼻は地面の下の餌を探るのにも役立っており、福原農園でも地面から出る前の竹の子が食べられてしまっています。ちょうど、地面の下のトリュフを探す豚と同じような感じです。また、この鼻は地面を掘ったり、重いものを持ち上げたり、物の表面を探ったりするのに使われます。雑食性で、かなり広い食性をもっています。クズ、ユリ、山芋、竹の子、栗、シイ(ドングリ)、カシなどの実、ミミズ、山がに、タニシ、カエル、野うさぎ(!)などを食べます。また、イノシシの死骸も仲間が食べてしまう、という話を聞いたことがあります。私や私の知り合いで今まで、イノシシの死骸や完全な骨を発見したことがある人はいません。私も、破損した頭部の骨の一部を見つけたことが3回あるだけなので、その話は本当ではないかと思っています。富浦付近では山林の中にシイの木が多くあるため、ドングリを食べるために木の下に集まってきます。農作物ではサツマイモ、サトイモ、粟、そば、稲、麦、豆類、トウモロコシ、大根、スイカなどを好みます。イノシシにとって最も恐ろしいのが豚の伝染病の豚コレラや豚丹毒です。病気に耐する抵抗性は弱いので、伝染病が侵入すれば、全滅に近い状態になるそうです。イノシシが減ってくれるのはうれしいですが、こうなったら、当然、人間側にも影響が出て、「家畜の豚、全頭処分」ということになりかねないので、難しいところですね。
 広葉樹や常緑樹林を好み、耕地から離れた深山にはすみません。好んで出没する場所は雑木林の生えた湿ったところです。夏には好んで泥をこねてのたうちます。これは体温を冷ましたり、寄生虫をとるのに役に立っています。夜行性で、昼間は陽地のくぼみなどにひそんで昼寝をしています。夜行性といっても、行動するのは宵の口から明け方からで、人目につかない時間帯に行動する習性がイノシシの保身にも役立っています。木の枝やカヤなどを牙で折りとって寝室を作ります。この寝室に子どもを隠しておくこともありますが、長く同じ寝室は使わないようです。斜面に寝室を作ることが多いので、福原農園では斜面が崩される被害が出ています。


福原農園が行ってきたイノシシ対策

・電柵で農地を囲う。
イノシシよけの電柵
イノシシよけの電柵 posted by (C)房州びわと山の幸 福原農園

イノシシよけの電柵(新)
イノシシよけの電柵(新) posted by (C)房州びわと山の幸 福原農園

 福原農園が行っているイノシシ対策では、今のところ一番効果があります。ほとんどの場合、電柵で囲えばイノシシは侵入してきません。専用の杭をうち、そこに地表から15cmくらいと45cmくらいの高さで電線を通します。イノシシの表面はかたい毛皮で覆われているため、背中に電線が触れても感電させることはできません。しかし、イノシシは初めて見る物を鼻で探る性質をもつので、毛で覆われていない鼻から感電させて驚かせ、侵入を防ぐという仕組みです。しかし、ただ2本横に張っただけの電柵では、「鼻でしゃくる」という動作で簡単に突破されてしまうという弱点をもっています。
 2010年8月、ご近所の農家さんから、「田んぼにイノシシが入っている」と相談され、その田んぼを電柵で囲ったのですが、数日後、また突破されてしまいました。そのため、波板を電柵の下半分に取りつけたところ、突破されなくなりました。電線を3本にしても侵入されていたのに、それが防げたというのは、効果が期待できそうです。下半分に電線がないため、草が電線に触れて漏電することも少なく、電池の交換回数も少なくなりそうです。波板を組み合わせた電柵を紹介していた本(鳥害、獣害 こうして防ぐ  2005年現代農業 別冊)、によると「鼻でしゃくる」という動作をさせない構造のため、効果があるそうです。波板と組み合わせたタイプの欠点は、設置に時間がかかることと、支柱の本数を増やさないと波板が倒れてしまうことです。設置については波板に錐で穴をあけ、針金を通し、支柱に固定するという作業が必要です。(2回目以降の設置は針金に支柱を通すだけなので、だいぶ楽になります。)支柱は最初、5m位の間隔でおおまかに設置し、後で、波板がピンと張るように、支柱を1本ずつ、間に入れていきます。(つまり、最終的には2.5m間隔位に支柱を立てています。)手間はかかりますが、イノシシの侵入は完全に防げているので、普通に電柵を張るよりはだいぶ良いかなと思います。しかし、10月15日、イノシシ(ウリボウ)の足跡が見つかりました。波板のたるみがあるところを、波板をくぐって侵入した様です。波板の下端を地面にしっかり固定できれば、小型のイノシシの侵入も防げるのではないかと思います。幸い、栗の収穫はほとんど終わっていたので実害はありませんでしたが、今後の課題が見つかりました。

・苗木の周辺に杭を打つ。有刺鉄線で囲む。
 びわの苗木のまわりに肥料をまいた後など、イノシシが地面をほじくり返し、苗木を倒してしまうことがありました。そのため、苗木の周りに杭をうち、その周囲を有刺鉄線で囲ったことがあります。杭、といっても、廃材を60cm位の長さに切ったものをハンマーで周囲に打ちつけていっただけですが。若干は効果があり、苗木が倒されることは少なくなりました。その周囲を有刺鉄線で囲いましたが、こちらの効果はいまいちだったように思います。杭だけのものと、杭と有刺鉄線を囲ったものでは、あまり差が見られませんでした。イノシシの毛皮は厚いため、有刺鉄線は効果が少ないように感じました。草刈りの邪魔にもなるので、2011年の8月に有刺鉄線は撤去してしまいました。


・網で農地を囲う。
 使っていない網があったので、2010年は電柵と網で二重の柵を作り、竹林を囲いました。高さ1mほどの青い網を竹や木に釘で固定しただけのもので、強度的には弱いのですが、電柵と重ねて設置すれば多少効果があるかもしれないと思い、設置しました。やってみた感じでは、思った程の効果はありませんでした。「侵入時に網に毛や泥などがついて侵入経路がわかるのでは」と期待していたのですが、そのようなこともありませんでした。

・夜間、見回りをする。
イノシシ見回りグッズ
イノシシ見回りグッズ posted by (C)房州びわと山の幸 福原農園

 福原農園の竹林は家のすぐ前にあります。2010年に竹の子がイノシシに荒らされていた時期、寝る前に見回りをしてみました。そうしたら、電柵の内側にイノシシがいるわいるわ・・・。おもちゃのピストルを鳴らしながら夜中の竹林でイノシシと追っかけっこをして、外に追っ払いましたが、朝までにまた、侵入されていたようです。悔しいですね。今年はまだ侵入された形跡がないので見回りもしていません。

・夜間、ラジオをつけっぱなしにしておく。
2010年の竹林には、電柵を設置しても突破されていたので、夜にラジオをつけっぱなしにしてみました。最初の日くらいは、少し効果があったようですが、長続きはしませんでした。人間を怖がっている地域では効果があるのかもしれませんが、富浦ではイノシシはあまり人を怖がっていないようです。

・獣道をふさぐ。
 山林内で捨てる枝などを使って獣道をふさいだりもしました。これは、この辺ではまったく効果がありません。すぐに新しい迂回路ができてしまいます。

・くくり罠を設置する。

 簡単なくくり罠(胴くくりわな)を設置したこともありますが、かかる気配はまったくありません。ワイヤーで作った輪をイノシシが通過し、胴体を輪が締め付ければ、イノシシを捕まえることができるのかもしれませんが・・・。わざわざ金属の輪の中を通過してみよう、という、物好きなイノシシはいないようです。罠自体も、設置する技術も未熟なので、最近はまったく挑戦していません。福原農園では設置したことがありませんが、落とし穴の上にくくり罠を設置し、イノシシの脚をワイヤーで捉える「足くくり罠」の方が、多分一般的です。簡単で効果があるくくり罠の作り方があれば、また設置してみようと思います。もし、そのような方法をご存じの方がいらっしゃいましたら、ぜひ教えてくださいね。

・農地周辺のえさ場を減らす。

 福原農園周辺の山林には、多くのトウジ(ドングリ)の木が生えています。けもの道も、木の近くを通過していることが多いようです。福原農園では、びわの防風林としてトウジの木を使っているのですが、大きくなりすぎて、びわに対する日当たりを悪くしていることもあり、大規模に整理しています。ドングリが落ちてこなくなった分、秋にイノシシが来る頻度は減ったのではないかと思います。

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