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By the Light of the Magical Moon (Marc Bolan)

By the Light of the Magical Moon (Marc Bolan)

Rozz様妄想

Rozz様in 1984

クリスチャン・デス(CD)のデビュー作、日本ではインディーで多少話題になった83年ぐらいにロンドンで購入して、気に入って毎日聴いておりました。
CDは、現在ではゴスの創始者と言われていますが、マイナーだったあの頃から、Rozzの美意識と知性(とRikkさんの絶妙のギター)のおかげで、単調で暗黒一色の他のゴス・バンドとは一線を画しておりました。
ジャケットからしてRozzの絵ですし。
もう、何と言ってもRozzのセクシーな声に痺れました。
駄目な人は初めの一音からとことん駄目だと思います。
しかし、私には、こんなにハマれるアルバムは、「スライダー」以来でした。
メジャーなT.レックスと違って、レコードとジャケットの中の美しい写真しか情報が無いけれど、妄想するにはそれで十分。
それでも、結成が79年になっていたので、内ジャケットのお美しいメンバー達も今では、すっかりオッサンなんだろうなと思っていました。

CDにハマった84年、再びロンドンの地を踏んだばかりの私は、友人Uとマークのお墓参りの帰途、異様な風体の男性に、路上で話しかけられました。かの地では、目が合うと会話が始まる慣習があったのです。今は知りませんが。
(友人Uも偶然、ボランファンということで知り合いに。ロンドンでは、マークを通じての友人って国籍を問わず多かったような。)

その異様な方は、服装といい、ぶ厚い化粧といい、髪形といい・・適当な形容が見つかりませんが、一言で言うと梅図かずおちっく。
ゴス流行のロンドンで、多少のことでは驚かない我々も、思わず引いてしまうような、なんとも禍々しいお方でした。
しかし、見かけによらずフレンドリーで、「バンドでギターを弾いている」
とおっしゃいました。
バンド名を尋ねると何と!!「クリスチャン・デス」と彼は言ったのです。工エエェェ(´д`)ェェエエ工
ミーハーな私に、当時、一番好きなバンドを遣わすとは、これはブギーの神様、マークのお参りのご利益?

だがしかし、私の持っているレコード・ジャケットにあるギタリストの写真はハンサムなRikkさんのはずですが。
その異様なギタリスト氏はValorと名乗り、Rozzがバンドを解散させて、新しいメンバーで始まったばかり、とおっしゃいました。
しかも、私が英国に到着する前に予定されていたギグが延期になって明後日に。。
ロンドンに着いて早々、憧れの、生Rozzが見られる!!

「異様な人に話しかけられたからと言って無視してはいけない」・・なんだか、寓話にでも出てきそうな教訓です。
マイナーなバンドの、延期になったクラブでのギグなんて、報道されないでしょうから、本人達から聞かなくちゃ情報が入らないし。
ヴァロア氏に偶然、会って(逃げ出さずに)お話したことは二重・三重にラッキーだったのです。
Rozz様の故郷、アメリカならともかく、英国ですらマイナーなCDに日本のファンが居るということに、ヴァロア氏はいたく驚いておりました。

CDを知らない友人Uは、新ギタリストのヴァロア氏に「クリスチャン・デフ」と連発しておりましたが。

そしてBatcaveでのギグは最高っ。マークが最後に行ったクラブ、モートンのように、蝙蝠穴には、スージー、バッジー、マーク・アーモンドにニナ・ハーゲン・・当時の暗黒スターが全員集合しておりました。
私のような田舎者は入り口で止められたりするのですが、ゲスト・リストに名前を載せてもらえたし。
生Rozzが見られるなら、リストなんか関係なしに、木戸銭10倍払ってもいいですけどね。

バットケイブは狭いし、クラブなのでステージすら無く、ごくごく間近でRozzが見られたのです。
オッサンだと思っていたRozzは若くって超綺麗だしっ。どうして子供なのにあんなセクシーな声が出るんでしょう。
曲も聴きこんでいたので、一緒に暗黒の歌詞を口ずさんでおりました。
キャッチーでノリノリの「Romeo's Distress」・・「ニガーの庭で十字架を燃やして、シーツを被って踊ろう」
・・ってKKKの歌だったのね!!当時はそんなことも判らなかったけれど。

ギグが終わってRozz様とお話したいわんわん♪と狭いながらも人ですし詰め状態のバットケイブをうわ言のように「Rozz様いずこ~」と彷徨っていると、ごっついオカマさんに「あんた、Rozzの個人的な知り合いな訳?バッカじゃないの!!」となじられました。
あとで、そのお口が臭うオカマはジェーン(ウェイン)・カウンティと知りました。意地悪ねぇ。
そしてついに人ごみを掻き分け、Rozz様を発見!!しかもっ!周りにはゴシックな女の子がずらっと。
スージーみたいなカブキ・メイクの女の子達の取り巻きは壮観でした。その輪の中心にはどの女性よりも美しくて華奢な女装のRozz様が。
バンドは無名だというのに、モテモテでございます。
さすが、デビュー前の15歳の誕生日を100人の女性達と祝ったという逸話があるだけのことはあります。

並み居る恐ろしい女達を掻き分けて、Rozz様に「貴方のコンサートは素晴らしい、まるでマーク・ボランのようデス。」
と英語が変なだけでなく、内容もトンチンカンなことを言っていた私は相当舞い上がっていたと思われます。
よだれを垂らしていたかも。(゜ρ゜)
暗いから見えなかったと思うけど。
挨拶代わりにマークの話をするのは国際慣例だから仕方ないわね。
「マーク・ボラン?彼は素晴らしい詩人だよ。彼を見たことがあるの?」
と答えたRozz様の見目麗しいこと。
やっぱり!!麗しい人は麗しい人が好きなのね!
見たことはないけれど、いかにマークが素晴らしいかなんて話を、とうとうとするって・・
大好きなシンガーに会って、それって、相当ずれているような。
そして彼が(結局、最高傑作になってしまった)1stアルバムを出したのがまだ16歳の時と知りました。
16歳で悪魔崇拝の歌詞ばっかりって、若いのにお先真っ暗よね、みたいな。
数日後にヨーロッパ・ツアーに行って、当分英国に来る予定がないことも。(ノ_<。)

路上で会ったヴァロア氏に「クリスチャン・デスの『Deathwish』と『Only Theatre of Pain』(1stと2nd)は素晴らしい。」と言うと、
「これからは更に素晴らしくなるよ!!」と言っていたのが、何とも象徴的でした。
その後、Rozz様がCDを離れて別のプロジェクトを行っている間に、ヴァロア氏はバンドを乗っ取ってしまったので。
CDの名前は使わない、という約束でバンドを引き受けたヴァロア氏、契約違反で訴訟沙汰にまでなったのですが、創始者Rozzは敗訴、逆に自分がクリスチャン・デスを名乗れなくなりました。

ホワーイ!?これって、ミッキーがマーク・ボランを追い出してT.レックスを名乗っているようなものでは!?

異形のヴァロア氏がCDの名の下に、Rozz様のCDとは似ても似つかない腐れメタルをやっている間、オリジナル・クリスチャン・デスがメンバーチェンジ10年後の93年にリユニオン・コンサートを行い、DVD化されました。
この頃はかなり、大きい会場でやっていたみたい。
スーパー・ハンサムだったギタリストのリックさんが、薬物のせいか、ファストフードのせいか、完全に別人の猪八戒でびっくりです。(それでもオレンジ・カウンティ1のパンク・ギタリストには変わりありませんけれど。)

Rozz様も・・ううっ・・顔も体もごっつくなって、84年の美少年ではなくなっていたけれど、どことなく、元Xジャパンの故hideちゃんにも似ております。
そして、女性を惹きつけるオーラは相変わらずのようで、女性ファンがステージに行列してRozz様のキスの順番を待っているのです。
歌う前に嫌そうに唇を拭うRozz様。ゴシック・バンドのコンサートでは、ありえない情景です。
あの後、様々な実験的プロジェクトを経たけれど、大きなべニューを満員にするのはクリスチャン・デスの名前だし、
客が乗るのは、16歳の時に作った歌を演奏する時なんです。うーん・・複雑な気分です。
このコンサート前は、Rozz様はヘロイン売買で収監されており、コンサート直前にレコード会社が保釈金を積んで出したと、後に知りました。
・・人間とは。。

Rozz様は顔もそうでしたが、華奢で細長い指もとっても綺麗でした。
遺作になってしまった、似非スナッフ・ムービーの「PIG」でも死体をなでる、しなやかな指が印象的。
スナッフといっても、マニア向けのグロいものではなく、ポエティックでデビッド・リンチが作りそうな感じ。
それでも、○○に針を刺したりして、痛そうだけれどね。Rozz様はもちろん、Sの殺人者役です。
後年はチャールズ・マンソンの思想に影響されていた、と伝記にあったけど本当かしら。
若い頃からバタイユやジュネに親しんでお耽美していた彼が、粗暴な選民思想のマンソンに傾倒って何か違和感があります。
コリン・ウィルソンのマンソン伝しか読んでないけど、所詮は猟奇殺人者だものね。

これは私の勝手な妄想だけれど、Rozz様、どんどんオッサンになるのが嫌で自殺したのかも。
後年、サングラスを掛けていたのは目が細いコンプレックス?
写真が白っぽくぼけてるのは鼻がでかいのを隠すため?
並外れて美しく生まれちゃった人の悩みは私には判らないわ。
冷静に映像を見ると、昔、超美しい人に見えたのはオーラと演出のせいかも、と思える今日この頃。
それでも、私の中ではマークと並んで、スーパー魅力的な人だったことには変わらないんですが。

R.I.P





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