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By the Light of the Magical Moon (Marc Bolan)

By the Light of the Magical Moon (Marc Bolan)

CD Reviews

Christian Death at the Rathskellar, Thursday, Feb. 16. 1983

何とも奇妙なバンドだ。音楽も確かに、一般的な曲とかけ離れているが、そのことではない。バンドの投げかけるイメージが、だ。クリスチャン・デスの曲はオカルト、特に悪魔崇拝についての歌が非常に多い。メンバーの誰かが宗教の暗黒面に熱中しているのか、ただのおきまりのポーズなのかは定かではない。数年前、ロサンゼルスでデビューして以来、クリスチャン・デスは秘密のベールに包まれてきた。 表舞台に登場したのは「ホラー・ロック」(原文のまま)ムーヴメントの先駆者としてで、流行が去った今でもなお、多くの崇拝者を従えている。

この特別なジャンルは、うってつけの連中を教化してきた。黒いマントをまとい、恐ろしいメイクをし、血糊をつけたファン達。B級ホラーのリメイクみたいだ。ハードコア・パンクの連中は、同世代のオルタナティヴ・ミュージックを聴いてきたというのに、ファッションと、比較的ゆっくりのグラインディング・ビートという、2つの理由でホラー・ロックを嫌っている。
多少、パンク・ムーヴメントと関係しているとはいえ、クリスチャン・デスの音楽性は古典的なヘビメタに近い。通常のメタル系ホラー・ロック・バンドより激しいビートなのだが、ほとんどの曲はダンサブルで、何曲かは実に美しい。

クリスチャン・デスが1982年に発表した、唯一のアルバム「Only Theatre of Pain」は、すばらしく魅力的な出来映えになっている。耳にまとわり付くような怪しい幻想は、ブラック・サバスがファースト・アルバムで作り上げた世界を髣髴とさせる。どちらのバンドも、音楽の感情表現の鮮烈さと斬新さにおいては、この手のバンドにありがちな音の洪水のレベルを遥かに凌駕している。

クリスチャン・デスを他のバンドから際立たせている理由は単純だ。美しい、いやゴージャスとさえいえる楽曲のためだ。アルバム収録曲「Romeo's Distress」は小さなインディ・レーベルのフロンティアではなく、メジャー・レーベルから出ていたら、ヒット曲になっていただろう。素晴らしいギター・リフ、完璧なまでのプロデュース。曲に合わせて踊りだしてしまいそうだ。素敵にフェイド・アウトまでするので、ケイシー・ケイサムが「クリスチャン・デス、今週は3ランクアップ!」と紹介するのにうってつけだ。ま、それはありえないことだが。「Romeo's Distress」には人種差別の罵言が入っており、歌い出しからして十字架を燃やす歌詞で、大きなラジオ局で放送するには大きな問題になっている。しかし、歌のメッセージは反KKKだ。

白い栄光のシーツを被り踊れ
情熱をこめて踊れ
お前の日々には番号が付けられる
目の中の愛で
・・・・・・・愛?

クリスチャン・デスのthe Ratでのラインナップは、アルバムのメンバーと少し違っていた。ヴォーカルのロズ・ウィリアムスと、ギタリストのリック・アグニュー・・実際に全ての曲を書いた2人は残った。リズム・セクションは交代し、ライブのために、キーボードがゲスト参加していた。
アグニューがソロ・アルバムのレコーディングや他のミュージシャンとのコラボに参加するため、バンドは昨年解散していた。アグニューとロズの再結成は芸術のためというよりは、ある程度成功したバンドに乗っかって、手っ取り早い現金を手にするためだった。今のところ、バンドには新しいアルバムの予定はない。

ロズは誰もが虜になるほど、美しいシンガーで、自身は性転換すると明言している。まだ外科手術を受けていないので、彼のままだったが、その夜のキャラ設定・・リサという名のナチ親衛隊の狼女・・の衣装は術後は更に似合ったかもしれない。

彼の声は素晴らしい、が、通常の意味ではない。かすれているが、音程がしっかりしていて、アグニューの耳を穿つ、つんざくようなギター(それでもチューンは合っている)や、大きすぎるベースやドラムの音を容易に突き抜け、実に真に迫って聞かせてくれる。ロズの歌はソウルフルで白熱していたかと思えば、急に低いうめき声に変わる・・エクソシストで悪魔に憑かれたリンダ・ブレアの声を担当した、メルセデス・マッケンブリッジが聴いたら、さぞかし羨むことだろう。

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クリスチャン・デスの演奏はたまに雑になったが、これは町(訳注 ボストン)への移動がトラブルだらけだったせいだろう。機材の不調がライブに影響し、何度か演奏を止めなければならなかった。それでも、バンドはその夜のトラブルを、ほぼ完璧に乗り越えていた。バンドは何曲か新しい曲、少なくとも一曲はアルバム未収録曲を演奏したが、ショウのハイライトはやはり、アルバムからの曲だった。

ひとつは、前述の「Romeo's Distress」。もう一曲は「Mysterium Inquitatis」。こちらはライブ用の引き伸ばされたバージョンだった。私はアルバム・バージョンのほうが好きだが、「クスタヲノモルクスタラカズミハミカ(逆から読むこと)」とか「Ahis zyxur li peru resh(理解不能)」のような歌詞をライブで歌うのはさぞかし難しいだろう。
アルバムはまた、多くの逆文を使用し、悪魔崇拝の影響を受けているとされている。
他にも、以下のような露骨に悪魔的な歌詞を含んでいる。

死体を数えよう
死にゆく世界で
病気を蔓延させ
軽い知り合いに確かめよう
「彼」を日常語にすることを

クリスチャン・デスが実際に悪魔を信奉していたかどうかは、わからない。しかし、明らかに、この問題でバンドのオリジナル・メンバー間に摩擦が生じ、突然の解散劇となったようだ。

ショウはというと、30分少し過ぎた頃、ロズが最前列の若い女の子を引っ張り上げて彼女をバックステージに連れ去り、急に終了した。これで少なくとも、儀式が実際行われるところを目撃したわけだ。
とにかく、クリスチャン・デスは非常に素晴らしく、非常に変なバンドだった。タッダンヘクシラバスクゴスノモ。おっと、私に何が取り憑いてしまったんだ?

Drew Blakeman

Christian Death
Only Theatre of Pain

今週は1980年代のアンダーグラウンド・シーンの中枢だったバンド、クリスチャン・デス(CD)の「 Only Theatre of Pain」を取り上げる。CDはロズ・ウィリアムズにより、アドレッシェンツのリック・アグニューと共に、80年代初期に結成された。 ウィリアムズのCDでの作品は、無意識に(後には)悪意に満ちて、ゴスというジャンルを創作することになる。 彼はゴス・アーティストとして分類されのは、作品に対する正当な評価でないと、ゴスのレッテル軽蔑した。CDはゴシック、デス・メタル、ゴス・ロックなど様々な名称で呼ばれたが、ロズはゴスよりデス・ロックの名称を好んだ。彼らの作品は暗く雰囲気があるが、堅固なロックの上に成り立っている。

「Only Theatre of Pain」は多分彼らの最高のアルバムでは無いかも知れないが、最も物議を醸し、LAデス・ロック・シーンの礎となった作品であることは疑いが無い。 これは当時はじめてのゴス「ロック」アルバムであると同時に、ウィリアムズの悪魔のイメージと逆呪文の詩は、強烈なショックを与えた。ロズ・ウィリアムズはこのアルバムが製作されたとき、まだ16歳だった。本作はCDのアルバムの中で唯一、悪魔崇拝を唱えた作品だが、後の作品は宗教と精神世界へと発展していくことになる。

悲しいことに1998年4月1日ロズ・ウィリアムズは34歳で自殺した。彼はデス・ロックとして知られる音楽ジャンルの生みの親としてずっと記憶に残るだろう.

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