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July 29, 2008
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カテゴリ:Super GT
 さて僕の前回の記事で多くの方々に指摘されている伊沢君に関して少しだけ書きましょう。
 こんなことを書くと「甘い」と言われかねませんが、昨年はまだF3に乗っていた1年生ですので一つでも前にいけるならいきたいと思うのは当たり前だと思います。初優勝はどんなカテゴリーでも欲しいものですし嬉しいものですから尚のこと欲するでしょう。ですから今回の結果は極めて遺憾ではありますが伊沢君が「ルーキー」であることを踏まえれば彼の気持ちは評価したいと思います。
DSC_2050-600.JPG
 ただし、CASINO ROYALE7さんがおっしゃっているようにファンやサポーターの気持ちにもティームやドライヴァーは応える必要があります。人気があってナンボの仕事ですから。
 彼は物凄い才能を秘めていると思います。これからどのくらい成長するのか解らないほどの可能性です。それをどう表現すれば良いか?僕なり考えましたが比喩は使わずストレートに表現します。
 たとえばホンダのF1マシンとフォーミュラ・ニッポン(以降FN)のマシンとスーパーGTのNSX(以降NSX-GT)と3種類のマシンを1台ずつ用意します。これをそれぞれベストの状態で乗れるようにシート合せペダル合わせなどを施し好みの状態にセッティングしドライヴァーに乗ってもらいます。
 乗ってもらうドライヴァーは伊沢君、小暮君、佐藤琢磨君の3名としましょう。1台ずつスーパーラップのように走ってラップを計測したらF1マシンでのアタックは琢磨君が圧勝しますが、それ以外のFN、NSX-GTでは琢磨君に勝ち目はないでしょう。そんな馬鹿な・・・と思っていらっしゃる方がいたら甘いです。甘すぎます。
 FNもGTもF1とは明らかに違った乗り方が要求されるので琢磨君とはいえいきなり乗って小暮君や伊沢君を上回ることはありません。最低でも2~3戦程度の習熟を要します。間違いなくタイム的には小暮君や伊沢君のほうが上ですし、ベスト・タイムだけで争うのではなく全ての周回のタイムで争うなら伊沢君が小暮君を上回ることもあると思います。
 ではNSX-GTでタイム・アタックではなくよーいどんでレースをしたらどうなるでしょう。残念ながら琢磨君は二人のペースにはついていけません。これもエ~~ッ!!という声が上がりそうですがF1のタイアのワーキング・テンプチャーとGTのワーキング・テンプチャーが全く異なりますし、タイア・ウォーマーが使えないGTでは琢磨君とてコース・オフ、スピン・オフしないように走るのが精一杯で小暮君と伊沢君に徐々に離される展開になるでしょう。
 小暮君と伊沢君の一騎打ちになれば今はまだ小暮君に分があります。経験に由来するものです。つまりそういうことです。
 伊沢君はスーパーGTやFNで戦う分には例え琢磨君相手であっても互角以上の勝負をするでしょう。しかし、レースで勝つということであったり、チェッカーまでマシンを導くというスキルにおいてはまだ発展途上でこれからのドライヴァーです。甘やかしはいけませんが、今は温かく見守ることも重要です。土屋エグゼクティヴ・アドヴァイザーがいる限りは問題ないでしょう。
 何故、小暮君と琢磨君を引き合いに出したのかといえば伊沢君の成長次第ではこの2人を上回ることが十分考えられる才能を備えていると思うからです。
 ですから今回の結果は伊沢君のせいというよりも各ティームにキッチリ指示しなかったホンダの問題であり、若い伊沢君をたしなめてセーヴさせることができなかったティーム側の問題であると考えられます。特にARTAは今季から童夢がメンテから手を引き昨年のような堅実さに翳りが見えます。僕は伊沢君の血気盛んさよりもどちらかと言えばきっちり機能していないように見受けられるチャンピオン・ティームであったり、それを上手く機能させなければならないはずの首脳陣の采配内容のほうが心配です。
 その証拠に優秀なエンジニアやメカニックたちが戻ってきた童夢は今季取りこぼしが少なくなっています。僕から見た印象ではつまりそういうことなのではないかと感じています。
 1000kmを含めて残り4戦。有効ポイント制を踏まえてももう取りこぼしは許されませんので1000kmはタイトルを占う上で重要なポイント・オブ・ノー・リターンとなるでしょう。
 伊沢君、昨年デヴュウを果たした1000kmで今度こそつかめ初勝利。
 皆さん、しばらくは伊沢君を見守ってあげて下さい。ローマは一日にして成らずです。







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Last updated  July 29, 2008 03:20:28 PM
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 シビレました。   香奈 さん
Bonsoir,Monsieur,

「今回の結果は伊沢君のせいというよりも各ティームにキッチリ指示しなかったホンダの問題であり、若い伊沢君をたしなめてセーヴさせることができなかったティーム側の問題であると考えられます。特にARTAは今季から童夢がメンテから手を引き昨年のような堅実さに翳りが見えます。僕は伊沢君の血気盛んさよりもどちらかと言えばきっちり機能していないように見受けられるチャンピオン・ティームであったり、それを上手く機能させなければならないはずの首脳陣の采配内容のほうが心配です。
その証拠に優秀なエンジニアやメカニックたちが戻ってきた童夢は今季取りこぼしが少なくなっています。僕から見た印象ではつまりそういうことなのではないかと感じています。」

説得力がありますね。この記事を読むと納得させられてしまいます。
問題点を指摘するだけではなくて広い心と思いやりをもっておられることが伝わってくるよい記事です。
またコメントのレスにあった「彼の速さは十分なのであとは勝ち方を覚えることと、勝つために負わねばならないリスクをどのようにコントロールするかを学ぶことです。」というこのお言葉・・。
シビレました。シビレてシビレて感動しまくりです。
勝つために負わねばならないリスクのコントロール・・・。
これ以上ドライバーの能力を的確に表現する言葉ありますでしょうか。
これからも伊沢選手精一杯応援させていただきます。
もちろん姉と同じようにStrikes Backさんも応援させていただきます。
ハンガリーお気をつけて。
Bon voyage!



(July 29, 2008 06:05:34 PM)

 そういう見方ですか・・・   コンコルソ・デレガンツァ さん
この記事を読むと確かにレースマネジメントに問題を抱えているようなフシも感じますね。
多角的に検証してみることができるとおもしろいものですね。
それにしても佐藤琢磨と比較しても見劣りしない逸材ですか。楽しみですね。

(July 29, 2008 10:23:21 PM)

 わたしも伊沢君のドライビングはすごいと感じています。   CASINO ROYALE 7 さん

琢磨君とてFNの重いステアや一切ドライバーエイドを排された重いGTマシンを簡単に乗りこなせるとは思いませんけど、彼そんなに大きな可能性を秘めてるんですか。
Strikes Back!!さんが小暮君や琢磨君を引き合いに出すほどですからかなり期待していらっしゃるのでしょうね。
日本人ドライバーの可能性はいつも言われますが言われたあとの進路やリクルートに難問が山積していますよね。
彼が今までの才能ある日本人ドライバーたちのように埋もれてしまうことがないことを期待します。


Strikes Back!!さんのおっしゃりたいことは理解しましたがやはりあのアクシデントは避けるべきだったと思います。
わたしは妹とは違います。
シーズンを見通すこともドライバーに要求される能力の一つだと思います。
ガンコモノですみません。

酷暑のハンガリーですねお身体気をつけてください。
それでは。
(July 30, 2008 08:40:26 PM)

 伊沢くんの初勝利は・・・   can さん
伊沢くんの走りに注目している方が多いようですね。
いきなりチャンピオンチームに入って相当なプレッシャーの中、結構頑張っていると思います。
琢磨くん、小暮くんとの比較はわかりやすかったです。これからドンドン成長して“井の中の蛙”にならないで世界で活躍していくことを期待してます。しばらく伊沢くんを見守っていきたいと思います。

F1ではTOP2チームの勢力図がどうなるか注目のブタペストですね。暑さに負けないようにしてくださいませ。 (July 30, 2008 10:36:00 PM)

 それは困ります。   1トヨタファン さん
折角優秀な伊藤大輔選手を引き抜いてホンダの脅威の芽を摘んだのに伊沢選手に化ける可能性があるとなると厄介。
そうなったら伊沢選手にもトヨタ陣営に来てもらいますか。
思えば脇坂選手、アンドレ ロッテラー選手はNSXで磨かれたドライバー。
ニッサンの松田選手、セバスチャン フィリップ選手もNSXに乗ってたキャリア長いですね。
NSXからトヨタ、ニッサンの中核ドライバーというは一種エリートコースですか?
来年あたりは道上選手や小暮選手、ロイック デュバル選手もトヨタ、ニッサンへの移籍があるのでは? (August 2, 2008 11:36:53 AM)

 はじめてですね。ありがとうございます。   Strikes Back!! さん
香奈さん
>Bonsoir,Monsieur,
>説得力がありますね。この記事を読むと納得させられてしまいます。
>問題点を指摘するだけではなくて広い心と思いやりをもっておられることが伝わってくるよい記事です。
>またコメントのレスにあった「彼の速さは十分なのであとは勝ち方を覚えることと、勝つために負わねばならないリスクをどのようにコントロールするかを学ぶことです。」というこのお言葉・・。
>シビレました。シビレてシビレて感動しまくりです。

感電しまくり?ですか?(笑)
F1でKERSの実走テストが本格化しましたが感電トラブルがあったようですが、僕はちょっと胡散臭さをかんじてます。
書く時間があったら取り上げます。

>勝つために負わねばならないリスクのコントロール・・・。
>これ以上ドライバーの能力を的確に表現する言葉ありますでしょうか。
>これからも伊沢選手精一杯応援させていただきます。
>もちろん姉と同じようにStrikes Backさんも応援させていただきます。
>ハンガリーお気をつけて。
>Bon voyage!

ありがとうございます。これからもよろしくお願いします。
ヴァレンシアお見えになるそうですね。お待ちしています。冷たいサングリアでも飲みましょう。

(August 8, 2008 06:00:55 PM)

 またニュルに行ってるそうですね。   Strikes Back!! さん
コンコルソ・デレガンツァさん
>この記事を読むと確かにレースマネジメントに問題を抱えているようなフシも感じますね。
>多角的に検証してみることができるとおもしろいものですね。
>それにしても佐藤琢磨と比較しても見劣りしない逸材ですか。楽しみですね。
-----
速さの資質という面では琢磨君よりも期待できそうです。
ただ、どこまで使い物になるかは今後の彼次第でしょう。

(August 8, 2008 06:02:59 PM)

 CASINO ROYALE 7さんがおっしゃっていることは正しいです。   Strikes Back!! さん
CASINO ROYALE 7さん
>Strikes Back!!さんのおっしゃりたいことは理解しましたがやはりあのアクシデントは避けるべきだったと思います。

CASINO ROYALE 7さんのおっしゃっていることは正しいです。
僕の言ってることのほうに無理があるというか、彼を擁護する側面がないわけではありません。
でも彼を導ける立場にある人間がキッチリ示すべきことを示せないと“新人”である彼に圧し掛かる重圧は計り知れないものになります。
大輔君はある程度完成されてたのでここのパラドックスには陥りませんでしたが、このティーム決してドライヴァー育成が上手いとは言えません。
過去このティームでドライヴしたドライヴァーがトップ・カテゴリーでタイトルを獲ったのは昨年のスーパーGT、GT500クラスのタイトルだけではないですか?
FNでもタイトルはありません。
大輔君はその経験や懐の深さから自身で考えて決断を下せましたから良い方向へと行きましたが、彼は結果が求められていることで一つでも前へ、一つでも前へと知らず知らずのうちに自己暗示にかけてる状態です。
そんな状態にあるドライヴァーに手を差し伸べられるのも教導できるのもリーダーシップを発揮できる立場にある人間ではないでしょうか?
好きなようにやらせて成長させる。自分自身で判断しなけりゃ成長しない。それも事実です。しかし、それは小暮君ほどになっていればの話。今年GTマシンに初めて乗る新人ドライヴァーを起用しながら上手く教導することもできずマシン壊したから馬鹿野郎では育成という観点ではいかがなものかと。

いずれにしても考えるよりもまず抜きに行った伊沢君の瞬発力はむしろ評価したいです。あとは何度も言いますがリスクをコントロールする能力です。
(August 8, 2008 06:29:43 PM)

 応援してあげてください。   Strikes Back!! さん
canさん
>伊沢くんの走りに注目している方が多いようですね。
>いきなりチャンピオンチームに入って相当なプレッシャーの中、結構頑張っていると思います。
>琢磨くん、小暮くんとの比較はわかりやすかったです。これからドンドン成長して“井の中の蛙”にならないで世界で活躍していくことを期待してます。しばらく伊沢くんを見守っていきたいと思います。

素質は間違いなく備えています。
積極的に抜きに行こうという姿勢は琢磨君なみですよ。まだ、今の段階で小さくまとまったら速いけどタイトルは取れない・・・というようなドライヴァーになってしまうと思います。

>F1ではTOP2チームの勢力図がどうなるか注目のブタペストですね。暑さに負けないようにしてくださいませ。

暑さに負けそうでした。(弱音)
とはいえ中盤戦になってバランス・オブ・パワーはかなり変貌してきました。
チャンピオン争いは僕が見る限りではかなり絞り込まれたと思います。

(August 8, 2008 06:35:58 PM)

 それは僕も困ります。   Strikes Back!! さん
1トヨタファンさん
>折角優秀な伊藤大輔選手を引き抜いてホンダの脅威の芽を摘んだのに伊沢選手に化ける可能性があるとなると厄介。
>そうなったら伊沢選手にもトヨタ陣営に来てもらいますか。
>思えば脇坂選手、アンドレ ロッテラー選手はNSXで磨かれたドライバー。
>ニッサンの松田選手、セバスチャン フィリップ選手もNSXに乗ってたキャリア長いですね。
>NSXからトヨタ、ニッサンの中核ドライバーというは一種エリートコースですか?
>来年あたりは道上選手や小暮選手、ロイック デュバル選手もトヨタ、ニッサンへの移籍があるのでは?
-----
小暮君や伊沢君まで引き抜いていったら鬼ですよ。(笑)
でもGTマシン唯一のMRで磨かれる感覚はやはり他のマシンに乗っても活かされます。
鈴鹿1000kmのNISMOのリザーヴ・ドライヴァーが昨年NSXに乗っていたドミニクとファビオなのもやはりMRの経験者であるからという要素はあると思います。
ナーヴァスなNSXを経験したか否かは限界付近のドライヴィングを考慮したとき無視できない要素です。

(August 8, 2008 06:42:11 PM)


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