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Engineering

September 12, 2012
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カテゴリ:Engineering
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息子は念願かなってベントレー・コンチネンタル・スーパースポーツの助手席に乗った。息子の圧倒的な熱意に僕が負けた形となった。彼の熱意たるや半端ではない。
パッセンジャー・シートではなく、ドライヴァーズ・シートに座らせろと要求してくる。とにかく座らせるまではベントレーから降りようとはしない。
もはや35GT-Rは彼にとっては過去のクルマになってしまった。イタリアから帰ってきてからは僕の手を引いてベントレーの前に連れて行く。これじゃないとダメだ!といわんばかりに。
一歩も引かない思いの強さはあらゆることを成就する上でとても重要なファクターなので僕はとても嬉しく感じている。
十番界隈でもベントレー・コンチネンタルGTはよく見かけるが、ベントレー・コンチネンタル・スーパースポーツになるとなかなか出会うことはない。
コンチGTは458イタリアの新車よりも400万円ほど安価なのでベントレーをあまり知らなくても、あるいは熱狂的なベントレー・ファンじゃなくても踏み込んでいけるモデルだが、スーパースポーツはフェラーリの最新鋭458スパイダーよりも高価で、最新鋭の12気筒モデルF12ベルリネッタと比べてもおよそ400万円安価に収まる程度だ。
すなわち、F12に3,590万円投資するか?ベントレー・コンチネンタル・スーパースポーツに3,150万円投資するか?この領域になるとかなり明確な価値観や哲学、美学が購入の動機になる。
だから、ベントレー・コンチネンタル・スーパースポーツはよほどベントレーというクルマが好きか、このクルマを選ぶ明確な理由がなければ買おうとは思わないクルマだ。
そういう意味ではクルマ好きの目をかなり引くクルマなので下手なことはできない。だから街乗りは常にジェントルなドライヴィングを実践できるブレないモラルやマナーも持ち合わせていなければならない。言い換えれば、ストリートで安易なドライヴィングは許されないクルマで、試すならクローズドに持ち込んで余すことなくW12ツゥイン・チャージド・ターボの異次元体験をすべきクルマだ。
そうすればコンチネンタルGTとスーパースポーツの間にある600万円の価格差がどこにあるのかをドライヴィング・スキルの高いドライヴァーならばハッキリと感じることが出来る。
これは差という表現ではなく、壁という表現を用いたほうが適切であるように思う。ベントレー・コンチネンタル・スーパースポーツとコンチネンタルGTは似て非なるもの。911GT3RSと911GT3の違いではなく911GT3RSと911ぐらいの厚くて高い壁だ。
コンチネンタルGTはあくまでもGTであり、ベントレー・コンチネンタル・スーパースポーツはその名の通りスーパースポーツである。
サーキットでバトルすればその違いは明白で、ドライヴァーの腕が互角ならコーナーを3つ抜ければかなりの差が開く。一旦差が開いたら二度とその差を詰めることはできないほどの決定的な差である。
無論その差に由来するのは馬力やトルクがベントレー・コンチネンタル・スーパースポーツのほうが上という部分や、補強された上で軽量化された堅牢なボディを持っている部分は否めない。
ベントレー・コンチネンタルはスーパースポーツもGTも共にトルクスプリット型の4WDではなくバイアストルクであり前後の駆動配分は終始固定だ。どちらも6速オートマティックで強大なトルクを路面に伝える。
35GT-Rのように無段可変するトルク・スプリット・スタイルのハイテク4WDが主流の昨今、言い方は悪いが骨董品と思えなくもない。
実際、かく言う僕も最初はそう思っていた。実際にクローズド・コースに運び込みアタック・ラップを繰り返すまでは・・・。
しかし、乗ってみてその考えは一変した。
「こう来たか・・・」と思わずにはいられなかった。
このベントレーが心底おもしろいと感じる部分は例えば鈴鹿の130Rや、富士のコカコーラで若干オーヴァー・スピードによるアンダーが出た場合も荷重移動をしっかり行い、落ち着いて適量のスロットル・オープンをすることにより自在にドリフトさせサイドウェイ状態に移行させることも可能なのだ。
安定指向の4WDではなく積極的にコーナリングを楽しめるようにセッティングしている。もはや、かつての悪路で安定性を追究するための4WDシステムはどこにもなく、よりトルクとパワーを使い切るための絶対条件としてのパワー・トレーンなのだ。
その代わりといってはなんだがクローズドを本気で攻め込むとその重さも災いしてミシュランは4輪とも半日でライフが終わる。違う銘柄のタイアも何種類か試してみたがライフは大きく変わらない。しかし、日常使用でタイアに頼りきった走りをしなければ、タイア・ライフはそんなに短くはない。
また、クローズドを攻めると見えてくるのがコーナーやストレート以外のまったく目を向けないようなポイントでの身のこなし、いや調教といったほうが良いか?がベントレー・コンチネンタル・スーパースポーツはピカイチだ。
クローズドに持ち込んでバトルすれば耐久レースでなければフェラーリ599もガヤルドもアウディR8もアストン・マーティンDB9もベントレー・コンチネンタル・スーパースポーツの前に出ることは簡単ではない。先ほども書いたがドライヴァーの腕が互角なら前に出られる可能性があるとすればベントレー・コンチネンタル・スーパースポーツのドライヴァーがミスをした時だけだ。
ただし、耐久レースだと重さが災いしてタイアが早く終わるので勝負にならない。低ミュー路の耐久レースなら話は別だが・・・。なので、ベントレー・コンチネンタル・スーパースポーツの弱点はその重さである。


続く・・・







Last updated  September 13, 2012 03:24:27 AM
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July 14, 2010
カテゴリ:Engineering
忙しいなんて言葉をブログの見出しにするものではないのでしょうね。

とはいえ昨今の僕はPCに向かっているか、国内外を問わずにクルマに乗っているかのいずれかで毎日をリフレインしているかのよう・・・。

5月上旬から今日に至るまでコンチネンタル・サーカスを転戦しつつ、フェラーリ599GTOと458イタリアにクローズドとロードの双方で試乗し、違う日時と場所で試乗できることを最も期待していた599XXは今回は物凄い雨量の雨に見舞われたため試乗を見送りました。
このほかにもヴァレンシアではSLS AMGに試乗し、911GT3RSをターゲットに据えてロウンチされたライトウェイト・ヴァージョン、アウディR8GTにも乗る機会に恵まれました。
国内においてはアストン・マーティンV12ヴァンテージ、SL65AMGブラック・シリーズ。
そしてつい先日、伝統のシルバーストン開催の直前、ヨーロッパのある都市でムルシエラゴLP670-4SV(スーパー・ヴェローチェ)とガヤルドLP570-4スーパー・レッジェーラを体験してきました。SVはいささか暴力的な部分が目立つものの、厳しく己を律し摂生して手に入れた肉体美のような筋肉を宿す走りを見せてくれます。とはいっても、ガヤルドLP570-4スーパー・レッジェーラとは大きく違い、ムルシエは相変わらず直線番長的な部分が拭えなくもありませんが、僅かな生産台数しかなかったレヴェントンと比べれば世界中のランボの顧客にはより身近なスペシャル・マシンであることは間違いないでしょう。

この他にも国産車ではマイナーチェンジを受けたレクサスIS-FやCR-Zにも乗りましたし、列記するのはきりがないほど。これだけ多くのクルマに試乗した中で最もセンセーショナルだったのは599GTOとアストンマーティンV12ヴァンテージ。
アウディR8GTやSLS AMGもインパクトがありましたが前述の2台には及びません。
乗らせていただいたクルマのインプレッションや感謝状を丁寧に書き上げていると本職も含めて1日24時間では足りない日が続いております。

これからさらに暑い日が続きますので皆様におかれましてもくれぐれもお身体ご自愛くださいませ。
間もなく更新できる時間が取れるかと思いますが、それもまた流動的なので気長にお待ち下さい。






Last updated  July 14, 2010 07:23:30 PM
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February 8, 2010
カテゴリ:Engineering
ホンダがスーパーGTのレギュレーションに合わせて送り込むHSV010GTはとても楽しみな仕上がりを見せていますね。

ホンダが仕立てる初のFRレーシングカーというのも興味深い。鈴鹿テストの感触はそんなに悪くはないようなので#18と#17のコンビには特に期待したいです。#100も大化けする可能性もあるし。

ところで再三伝えているスペックV。
なかなかマイレージが伸びません。やはり昔から比べると全開アタックするためにクローズド・コースにでかける頻度は少なくなりました。
とはいえスペックVは街乗りが物凄く難しいクルマではありません。むしろ拍子抜けするくらいスペシャル・スペックなの?と疑iいたくなるほど。
ま、911GT3と911GT3RSの違いも似たようなものですが。
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しかし、普通に乗っている状態でも一定のアヴェレージに達しているドライヴァーならR35ノルマーレでないことは即座に解ります。
いやでも解るのはステアリングのブーストアップを使ったとき。
ひとたび使うと過給圧があがり中速域のピックアップが向上するので、それこそ狼としての野性の本能が剥き出しにされます。このときにしっかりボディ剛性を活かしながら足を十分に使う走りを心がけると普通に走っているときとは違ったスペックVだけの地平線が見えてきます。
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日常的に見えている限界も非常に高いのですが、ここまで使ってみてさらに見えてくる彼方の地平線。クルマを走らせて徹底的に楽しみたいドライヴァーにはたまらく面白い一品。(笑)
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マシンの限界域を引きだせるドライヴァーにしかスペックVの恩恵やスペックVたるエンブレムの価値は理解できないクルマに仕上がっている部分が玄人好みで良いです。
走行距離は1,500km程度。まだまだこれからです。
ノルマーレのR35ももっと走り込まないと。(笑)







Last updated  February 8, 2010 03:10:21 PM
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February 1, 2010
カテゴリ:Engineering
まず結論から言うとサーキットを攻略するための純然たるスポーツカーとしての資質やパフォーマンスではGT-Rのほうが1世代ぐらい先を行っています。
しかし、公道におけるパフォーマンスではそこまでの差はありません。それでもGT-Rのほうが0.5世代ぐらいはR8よりも進化したポイントにいそうです。
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ただ、クルマの評価は必ずしも走りだけで決定されるものではありません。人間の五感に入力されてくる幾つものフィーリングの一つ一つを伝えるクオリティがアヴェレージの高いドライヴァーに伝達する情報量と、標準的なドライヴァーに伝える情報量は大きく変わりますし、そこで伝えられてくる情報のクオリティさえもドライヴァーのレヴェルが変われば変わってしまいます。

このことからも当然、乗った人間のアヴェレージによって評価が変わることもありますし、単に好みの問題も含んでいることさえあります。
ドライヴァーのセンシング能力は一様ではなく千差万別。この「人それぞれ・・」というポイントに作用するエンジン音の伝え方や聞かせ方、あるいは多くの振動や揺れなどのフィーリングの伝え方であったり、数値とは無縁のエモーショナルな部分の表現力が国産メーカーは未だ開発途上にあります。

この点においてR8はGT-Rより表現力が豊かで密度があります。
決してパフォーマンス的にR8はGT-Rよりも優れているわけではありません。むしろ、マシンの挙動を極限状態に追い込む作業をすればするほどGT-Rの懐の深さには驚かされます。それに比べR8の引き出しはGT-Rほど多くはなくカウンター・アクションも限定されます。マシンのポテンシャルやパフォーマンスとしてはどんな場合もGT-Rのほうが上を行っているといっても過言ではありません。

そんな中、R8のほうが優れている点はドライヴァーにその情報を伝える際の挙動がとってもマイルドであることと、その挙動が的確で解りやすいことが挙げられます。
少なくとも異母兄弟的な位置にあるランボルギーニ・ガヤルドよりも限界付近を引き出しながら乗り続けるアタックラップにチャレンジする際に911GT3よりも格段に乗りやすいことは明らかで、ガヤルドでさえもこの安定感と安心感は備えていません。
ガヤルドはとてもいいクルマですが過渡領域でのマシンからのインフォメーション能力は物足りなく、僅かなインフォメーションをセンシングできるかなり高いドライヴィング・スキルが要求されます。ただし、逆に町乗りレヴェルのアヴェレージでは一転して乗りやすく、「おいおい・・・」と言いたくなるようなかつてのファイティングブルの血は希釈され洗練されています。
言い換えればランボはドライヴァーに抜きん出たドライヴィング・スキルとセンスを要求してくるので、ドライヴァーがこれを満たしていない場合、平凡な走りしかできないルックスだけがスーパースポーツのGTカーになってしまいます。

とはいえ、現在のスーパースポーツの傾向はみな同じ。お金があっても壊したくなければドライヴァーに最低限の努力を求めたかつてのスーパースポーツとは違い、現在は購入できるクラスにいるリッチなドライヴァーであれば大変な思いをしなくても気軽に乗ることができるように作られています。
これも至極当然のことで、安全に乗るためにドライヴァーに多くのスキルやセンス、テクニックを求めるクルマでは売れるはずもなく会社の経営は一気に傾いてしまいますし、公道を走る危険性ばかりが上昇してしまいます。
この部分に狙いを定めたのがランボルギーニの4WD化であり、異母兄弟R8の誕生であり、国内ではスカイラインGT-Rを祖とするNISSAN GT-Rです。このジャンルやセグメントには対象車がありそうでなかったのが現状です。
ここから少しばかりGT-Rに関する記述とNSXに関する記述が増えますがお付き合いください。
NSXは国産初のスポーツカーとして未踏の領域、そして独峰へと挑んできました。
NSXはポルシェに肉薄し、フェラーリを超え、そしてヴァージョンアップを果たすうちについにスポーツカーの指標であるポルシェを超えて見せました。
しかしながら、ポルシェを超えたものの、安全かつ安定した走りでポルシェを蹴散らすようなマシンではなく、どちらかといえば古典的な尖がったリアル・スポーツでした。
そこに4WDの安定感をも取り込んで、かつての悪路走破用のイメージが強い4WDをブレイクスルーすべく登場したのがスカイラインGT-Rです。
確かにポルシェ959やランチア・デルタの2番煎じと言ってしまえばそれまでですが画期的だったのは可変する前後の駆動配分。当時は50:50とか40:60とかの固定。それを電子制御で段階的にコントロールすることでリジッドな4WDからFRに近づけることまでやってのけました。
このアテーサ・システムは新世代4WDの代名詞にもなり、後に日本から発するセリカやランエボ、インプレッサなどの4WDスポーツ・ブームの火付け役を担ったことも事実です。

こういった細部の主義主張そのものがGT-RとR8、両者のキャラクターを似て非なるものとして表現し走りで体現しています。
どちらが良いのかという判断は馬鹿げています。
どちらを支持するかはドライヴァーの好みによる部分が大きいこと。
さらにドライヴァーのスキルによって幅広く対応してくれる両者はこれからのスーパースポーツの先鋭的な位置に到達していますので、両者とも簡単にライヴァルに道を譲らなければならないような状況には陥りません。

それは例え、メルセデスAMGであろうとBMWアルピナであろうとフェラーリであろうとポルシェであろうとです。
直線番長的な勝負だけならこの2台を撃墜するクルマは少なくありませんがいろんな状況や路面コンディションでの勝負になればこの両者は共に譲らない戦いを見せます。
F1に例えるならば、この2台は最後の最後ファイナルラップまで行方のわからないチャンピオンシップ争いとバトルを展開します。
その結末を決するのはドライヴァーの技量とか、マシン性能とかではなく、単純な勝負の綾や運によって決定されるあっけない幕切れであるかもしれません。



~続く~






Last updated  February 3, 2010 01:57:23 AM
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January 18, 2010
カテゴリ:Engineering
HALくんからリクエストがありましたので、年をまたいでの連載が終わってからの2010年最初の連載はAudi R8の試乗記から。

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こういう仕事をしているといろんなコネクションができます。クルマ業界やレース関係者はもとより、僕の場合はクルーザーやヨットの建造業界や海運会社、さらに知人の知人、またその知人などなど、ここでは書きつくせないほど超リッチな方々と接する機会が多く、信じられないハプニングやイヴェントに出くわします。
そんな中でも僕との付き合いが長い方ほど僕が無類のクルマ好きにしてクローズドコースを走りこむマニアであること知っています。そんな僕の元に2009年のある日一本の電話が入りました。

「良いブツがくるから試してみないか?」と。
ちょっと意味深長で一歩間違えれば危ない取引に聞こえなくもありませんが、僕と彼の付き合いも長く、この一言でどんなイヴェントなのか推して知るべしです。

今回、その良いブツはAudi R8 5.2 FSI Quattroです。
ホィールスピンなどという言葉とは無縁のマシンは0~100km/h加速で4秒を切るアスリート純粋培養タイプのマシン。
矢のように猛然と加速するR8の中でドライヴァーやパッセンジャーはシートバックに押し付けられたままになるので、シートポジションをしっかり決めて乗り込まないと肩こりや首の周りの筋肉痛を招くことになります。
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スーパースポーツを思いっきり走らせたことがないかたや、所有して乗ったことがないかたは解らないかもしれませんので書き添えますが、こういったマシンが時折魅せる闘争本能、あるいは資質の片鱗によってもたらされる強烈なGは、こちらが常に健全な肉体を維持し、深層筋に常に負荷をかけながら日々筋力維持に努めていなければ度々筋肉痛を引き起こすマシンも少なくありません。
世界の選ばれたスーパースポーツだけがもたらす横Gの試練がR8には用意されています。Audiの中でこれほどのGがもたらされるクルマは僕の記憶の中にもありませんでした。
ほんの僅かな短い加速区間でもR8は一気にスピードレンジを150km/h、170km/hと簡単にあげてしまいます。そこからタイトコーナーに進入するためにシフトダウン。2速まで落としながら右足の足裏に意識を傾注しながらフルブレーキング。シフトショックらしいシフトショックを感じることなく一気に減速し回転を合わせてくる。ここまでマネジメントがしっかりしているとかえってブレーキングの上手い下手ははっきりと出るでしょうね。

適正速度まで落としてしまうと旋回性能がダルになるので、ややオーヴァースピードでR8をコーナーに放り込むと、アンダー気味になるR8。このあたりも良くできた4WDの見本といえます。
しかし、スポーツカーとしてのパフォーマンスやポテンシャルだけの視点で判断するなら、残念ながらAudi R8はNISSAN GT-RスペックVはおろかNISSAN GT-Rにさえも総合的なインプレッションでは一歩譲るように思われます。
特にステアリングの中立位置からの操舵感や反応は4WDをあまり感じさせないGT-Rに対し、R8は洗練されてこそいるものの依然として4WD。
無論、3.9秒で100km/hに達する動力性能や4WD車としての最高到達速度などパフォーマンス・スケール的にはGT-Rと互角以上のクルマなのですが、むしろこのあたりのパフォーマンスにとどまっている部分がR8の価値に影を落とすことにならないとも言えません。
なぜならR8はプライス面においてスペックVよりも高価となるためコスト・パフォーマンスの面において大きく水を開けられてしまいます。
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100km/hに3.9秒で到達する5.2リットルV10FSIエンジンは非常に魅力的ですが実質的なパフォーマンスにおいてGT-Rに楽勝というわけにはいきません。
GT-Rが搭載する「VR38DETT」とエンジニアリング的なトピックスでも五分。
もちろん最新鋭の5.2リットルV10FSIエンジンは大変素晴らしいエンジンです。しかし、この素晴らしいエンジンに対して互角の勝負に持ち込んでしまうGT-Rの資質はやはり侮れません。
今回、改めて思いましたがNISSAN GT-Rというクルマは3,000万円未満クラスの4WDハイパースポーツの価値観や序列をブレイクスルーしてしまったことを痛感せずにはにいられませんでした。

と、ここまでなら、おそらくはR8とGT-Rを乗り比べたアッパークラスのドライヴァー誰もが思うことで、僕までここで終わっては何の面白みもありません。
さらにモノ、特にクルマのヴァリューはコスト・パフォーマンス、動力性能や到達速度によって決定されるものではありませんのでR8、GT-R惨敗ということではありません。


続きはまた後日に・・・






Last updated  January 19, 2010 02:24:35 AM
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September 20, 2009
カテゴリ:Engineering
今回購入したレクサスRX450hはチョイスする手間を極力省略したかったのでカラーはすでに購入しているLS600hLと同カラー。
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LS600hL同様ハイブリッド車特有のスタートを見せます。スタートそのものはLS600hLよりジェントルだけれど走り始めるとSUVらしいチューニングが顔をのぞかせます。

走りはスムースでパワフル。キャパシタ容量やハイブリッド・システムの効率などに関して書くことは時期尚早ですのでここではスルーしますが今のところ特に不満はありません。
航続距離だけでなく、乗り心地やドライヴィングプレジャーなど様々な要素を加味して判断すれば無鉛プレミアム仕様車設定でハイオク・ガソリン代を払っても、LS600hL同様、十分な見返りがあるクルマであると僕は思います。

室内やラゲージ・スペースのレイアウトや使い勝手、容量などには要改善と思われる点が多々ありますがハイブリッドのAWD車であることを前提に考えれば少なくとも及第点には達しています。

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僕のドラポジにも妻のドラポジにも対応する3人分記憶できるシートポジション・メモリーの立ち上がりも速やかかつジェントル。
この手のクルマの持ち味はやはり余裕とか、ゆとりなのだと痛感させられます。SUVであるRXにやりすぎ?と思う方もいらっしゃるかもしれないし、まだ足りないと思う方もいらっしゃるでしょう。ちょうどいいと感じる方もいる・・・そんな十人十色の価値観や美意識のなかでゆとりや余裕を演出する難しさは携わった者でなければ解りません。
レクサスRX450hはカイエンが作り出したセグメントに果敢に挑んでいますがまだまだ十分な競争力を持つにはいたっていません。

僕はLS600hLを所有して乗ってみて、しかるべき期間、いろんな状況下で付き合ってみてやっとこのクルマがもたらす「クラス」を理解できるようになったと思います。かつてないクラスやキャラクターの構築に腐心し試行錯誤したトヨタの目論見は8割がた成功しています。あとは世界的な不景気に負けずにこの路線を踏襲し、きっちり継続していくことです。この継続こそがもっとも難しい。
僕が危惧していた点もこの一点のみです。
ところがRX450hを購入し、乗ってみた印象としては商標レクサスを訴え、存在価値や意義をメッセージとしてユーザーにアピールしうるキャラクターやクラスを与えることには成功していると思います。
そしてそれはLS600hLもRX450hにも若干ながら一貫性が感じられました。今の段階でアイデンティティと表現するには大袈裟ですが、このクルマ作りを何世代も続ければ間違いなくレクサスのアイデンティティが形成されます。
例えばLS600hL。所有して乗ってみれば解るメルセデスでもBMWでもない快適性やドライヴィング・ホスピタリティはちょっと試乗しただけでは解りません。あらゆるシチュエーションで使ってみて「なるほど・・」と思うことがあります。
さらに言えばこのクルマの懐を知るのはもっと難しく、長期レポートが必要になりそうです。
メルセデスやBMWの競合車種と比較してもスタート時の加速感はまったく引けをとらないばかりか、キャパシタに十分な蓄電量があればシティ・ユースのスタートダッシュにまったく不満はありません。
無論、GT-Rのパフォーマンスと比べれば話は別ですがコンセプトや駆動レイアウト的に近いR6とも良い勝負。ただし、LS600hLとR6とでは乗り心地のキャラクターはまったく違います。
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RX450hを書くつもりだったのにLS600hLの話題になってしまいましたね。
レクサスという価値、レクサスという美意識・・・それが真のドライヴィング・プレジャーに到達できるか否かに関して触れるにはまだまだ時期尚早。
LS600hLやRX450hはクルマが向かおうとしている一つの指標の中継ポイントにいることは間違いありません。しかもその指標の中では見逃せない強力なスタンダードになりつつあることも疑いようがありません。
また機会がありましたら書いてみようと思います。それでは、みなさんよい休日を!






Last updated  September 21, 2009 09:08:17 AM
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September 27, 2007
カテゴリ:Engineering
 今回FSWの日本GPに一緒に行く友人から気になる話を聞かされました。僕が昔からNA1とNA2を乗り継ぐ熱烈なNSXファンであるのと同様、N(仮称)はGT-R馬鹿です。
 今もNISMOのZ-tuneとMスペックNurのR34を2台所有しています。もちろんこの2台以外にも日常の足として他のクルマも所有しています。以前、僕のブログで紹介したGT-R所有者がこの方です。
 彼の話ではすでに新型のGT-Rを予約する段階に入ったそうなのです。ま、GT-R馬鹿の彼のことですからその話に驚くわけではありませんでしたが、話を聞き進めていくうちに新手の詐欺まがいとも思える内容に唖然としてしまったのです。
 しかも、予約を始めたにも関わらず価格が公表されておらず未だに知らされていないんだとか・・。
 さらに最終的なボディ・カラーやグレード構成等のプレス・リリースもなく価格も決まっていないにも関わらず、予約の段階で「この予約はキャンセルできません」とかなり念を押されるんだとか。
 現物が発表されておらず、細かい仕様、プライスまで決定していません。うがった見方をすれば商品があるかどうか解らない商品の予約を開始しただけでも???なのに予約はキャンセルできません、というのは一体どういうことなのでしょう。
 クーリングオフの部分でも法律上抵触する可能性があります。価格が決まっていない、仕様も解らないという謎だらけのものですから契約自体が成立していないという司法判断もありえます。
 ニッサンの台所事情は理解できなくもないですが、さらに話を聞くに連れて今回のGT-Rでニッサンはかなり採算利益主義に走っていることがうかがえましたが、まだNからの情報だけでここで書くのは時期尚早ですから控えますが、この予約形態だけはいかがなものか・・・。
 しかも、これは仮予約の生産枠で実際に仕様が発表になってから予約すると1年程度待つと言われるそうです。そのために順番待ちの仮予約のようなものなのだそうですがキャンセルは出来ないと・・。
 ディーラーやメーカーとしても冷やかしを防ぐための手段と考えられなくもありませんがNはそのディーラーで幾度と無くGT-Rを購入してますから冷やかしでないことは一目瞭然です。
 そのあたりが彼にも腑に落ちないそうです。
 彼の言葉をそのまま引用すれば「価格も800万前後と噂されてるから冷やかしで予約する人間なんていないんじゃないかな・・」と。さらに「この金額のクルマを買うからには思ったデザインではないから、という理由だけでキャンセルする客はいないはずだ」とも・・・。すべてごもっともです。
 僕が初期型のNA1を予約したときも最初は2年待ちと言われてましたがバブルが崩壊したせいで価格的な面でキャンセルが多かったのか実質10カ月で納車されました。
 NSXの場合も予約金が要りました。まず100万。この100万を入金して順番待ち状態になります。さらに自身の順番が近くなった状態で300万を内金として入金します。平成3年にNSXを購入したときは現金でもローン購入でも最低400万は現金で用意する必要がありました。
 ローンの場合はこのときまでに審査を終了させますが僕の場合は納車日までに指定口座に全額を振り込みました。
 その後幾度と無くNA1、NA2を購入した僕ですがディーラーによって微妙に流れが異なっているものの大体は同じ流れでした。
 その後、外国産の車なども購入していますが、こういったスタイルから大きく逸脱するような予約方法は自動車販売においてはあまり聞いたことはありません。
 なんだかトラブルを内包しかねないようなスタートのような気がしますが、今夜はブログ管理や更新のスタートが遅かったせいでこんな時間になってしまいましたので明日(もう今日だな・・)に備えてもう寝ます。
 この件に関しては今後も進展があったら書いていきたいと思います。
 それよりも僕としてはこの日本GPで本当にレクサスLF-Aが発表されるのかどうか気になりますね。







Last updated  September 27, 2007 03:48:04 AM
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March 22, 2007
カテゴリ:Engineering
 随分前の話になりますがどうにも納得のいかない発言を垣間見たことがありました。
「レーシング・カーが本物でチューニング・カーは偽物」のような安易な発言をされてる方がいらっしゃいました。

 スーパーGT開幕戦後、僕はクローズド・コースで禊に励んでいました。僕の言う禊とは日頃のフラストレーションやストレスを落とすためにストイックにクローズド・コースを攻めることです。
 昨年まではかなり頻繁に行ってましたが昨年6月にこのブログを始めてからはなるべく更新しようと思ってコースへ通う回数が減りました。
 しかし続けてきたことを減らすとやはりフラストレーションは溜まりますので、今回久しぶりに通しで走ってきました。まだまだ走ります。
 そんなときに前述した過去の言葉を想起させる納得のいかないことがおこったのです。いや、気に入らない出来事といった方が良いかもしれません。

「本物のレーシング・カーを見るとチューニング・カーが馬鹿らしく見える」というような種類の言葉をもっともらしく言ったり書いたりする方がいます。そういった言葉を聞いたり読んだりすることでクルマに興味の無い方はそういうふうに考える方が増えます。
 僕はチューニング・カーを推奨しようとは思いません。むしろ僕自身チューニングそのものを妄信する傾向はありません。
 しかしです。
 クルマを速く走らせるということはどういうことなのか?どんなドライヴィング・テクニックが必要で、どんなドライヴィング・スキルが要求されるのか解らない人間に前述したような偉そうなことを言われたくはありません。
 ハッキリ言って「本物のレーシング・カーを見るとチューニング・カーが馬鹿らしく偽物に見える」というような安易な発言をする輩は得てして観戦しかしないモータースポーツ・ファンやマニアです。
 自身のクルマでクローズド・コースを走ることはしない方々です。もっとハッキリ言えば自身ではクローズド・コースを攻めるなど問題外のレヴェルのドライヴァーでしょう。
 クローズド・コースの難しさやマシンを速く走らせる難しさを知っていればレーシング・カーもチューニング・カーも関係なく難しいということがわかるはずですから。
 安易にそういう言葉を吐いてしまう人ほどGT-RやZに乗ってます。まァ、僕も32のGT-Rに乗っていた時代があるのですが。
 もし、今このブログを読んでいる中にGT-RやZのオーナーの方がいたらすみません。しかし、今までの僕の経験の中では極めて多いのです。この辺りも僕のニッサンに対するイメージを悪くするのに一役買っていると思います。
 今回、コースで3人組の方々と一緒になりました。その3人は34GT-RのVスペック2とZ33NISMO仕様?(それとももどき?)、そしてランエボ6?(多分6・・)僕はランエボには興味がないのでそれが5なのか6なのかは解りませんがとにかくランエボでした。
 その3人はかりっかりに仕上げてあるNA2を見て、前述したような言葉をわざと僕に聞こえるように言ってました。
 弱い犬ほど吼えるとは正にこのことだなと思いました。
 確かに僕のNA2のルックスは異常です。ヘタするとGTマシンにナンバーつけたようなものですから・・・。まァ、それはちょっと大袈裟ですがカーボン剥き出しで異様な雰囲気を持っていますし内装もレーシング・カーのように軽量化のために綺麗に取り外されています。即ち、道交法上問題の無い範囲で徹底的なリデューシングが行われていますし、サーキット適正を一番に考えたマシンになっていますので単なるチューニング・カーとも違います。
 ようするに彼らはルックスだけレーシング・カーにした僕を小ばかにしていたのだと思います。「見掛け倒しだろ・・・」みたいなニュアンスだったのでしょう。
 一緒に行った友人の話によれば僕がコース・インしてラップごとにタイムを刻んでいくのを驚きながら見つめ、ついには緘黙したそうです。
 公式計時はなかったので彼らとのタイム差がいかほどだったのかは解りえませんが、レーシング・ドライヴァーだったころ良く使ったギャップ・チェック方法を用いた結果、裏ストレート1本分あった差がストレート・エンドでテール・トゥ・ノーズまで詰まり、最終コーナー手前まで後ろにくっついてペース・ダウンした区間があったことを考えると少なくとも25秒から30秒程度は僕よりも遅いのです。
 僕の知人が同じVスペック2のミレニアムなんとかメタリックというカラーのクルマに乗っているので今回走りこんだコースで過去タイム・アタックをしたこともあります。その知人のVスペック2も強化クラッチと軽量フライホイールを組み込んだだけのドノーマルに近い状態でしたが僕は2分15秒台で周回した記憶があります。
 偉そうなことを言ってた割にはたいしたことありません。
 僕にしてみれば、もしかしてそれって自分自身が下手くそで遅いのをドノーマルのクルマのせいにするために手を加えてないの?とでも言いたくなります。
 まァ、クローズド・コースを走ったことも無いくせに速い遅いを云々したり、本物(レーシング・カー)と偽物(チューニング・カー)と区別する輩よりはましですけどね。
 ちなみに僕のNA2のアドヴァンテージはどのくらいかといえばエンジンはフルバランスをやってチタンのワンオフ・マフラーを装着。さらにROMで点火時期の最適化のリセッティングを施し、クラッチやフライホイールも軽量化していますが積極的なスープ・アップ対策はしていません。足回りはブレーキ、サス共にオーダー物です。シャシ・ダイナモ測定では340ps前後です。
 レースを観戦する楽しみを否定しようとは思いません。それは純粋に楽しいことです。しかし、モータースポーツの何たるか?やスポーツ・ドライヴィングの何たるか?が解らない方々に安易に本物、偽物呼ばわりされたくはありません。
 例えばNA2のタイプRはノーマル状態でもフロントのスプリング・レートが10kg/mm程度です。しかし国産量産市販車でフロントにスプリング・レート10kg/mmものハードなスプリングを装着しているクルマを見たことはありません。少なくとも僕は知りません。
 RX-7やRX-8などの車種に装着するストリートや峠仕様のハードコアなアフター・パーツでも7kg/mmから8kg/mmが一般的で推奨されるスプリング・レートです。
 すなわちタイプRは最初からチューニング・カーの領域に入ってますから、彼らの言い分ではすでに偽物扱いなのでしょうね。
 ちなみに僕のタイプRはそれを凌ぐ13kg/mmです。これが何を意味するか即座に理解できない方々に偽物扱いされるのは大変不愉快です。
 簡単に言ってしまえば扱うドライヴァーの技量で足回りの固さやセッティングは変わります。スピード・レンジが上がればコーナーでのGも、ブレーキング時のピッチングも大きくなるので必然的に固めてクリアランスも落とします。
 僕がクルマを強化する本質的なポイントはそうしなければ、僕が望む運動性能或いはアヴェレージ・スピードには到達しないからです。
 ただし、僕は速ければ良いという自己満足主義者でもありません。環境に関する面も頭の片隅にありますので安易なスープ・アップ(馬力アップ)はしないのです。単にタイムを削るだけならスープ・アップがもっとも手っ取り早い選択肢ですがタイプRは偽物チューニング・カーとしては驚異的な低燃費を実現していますので、それを損なってまでタイムを切り詰めるのは異常であると僕は考えます。全てはバランスです。
 レーシング・カーもチューニング・カーもしかりです。
 NA1もNA2もタイプRは耐久性を見限ったR32GT-Rの800psチューンの前に影を薄めましたが、何かに偏った安易な価値観しか持たない方々にはモーター・スポーツやスポーツ・ドライヴィングの本質が伝わるはずもないと思います。
 知らない方々が偽物扱いするのは言うに及ばずですが、800psチューン等を平気でしている方々も僕には理解できませんし、峠にチューニングしたモンスターを持ち込んで走っている方々も同様に理解できません。これは自分自身だけの危険だけでは済まないからです。
 日本のクルマ文化は未だに貧しい。悲しいことです。






Last updated  March 22, 2007 05:20:27 AM
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February 16, 2007
カテゴリ:Engineering
 ちょっと先のことですがある方のご好意によってポルシェ最新モデルの911ターボ、ティプトロニックSとフェラーリF430F1をクローズド・コースで乗り比べることができる機会に恵まれそうです。
 まだまだ先のことで本決まりではありませんがかなり楽しみです。
 ここにアストン・マーティンDBSとランボルギーニ・ガヤルド、アルファ・ロメオ8Cコンペティツィオーネがあったら最高のカー・テイスティング・セレモニーなんですがね。(笑)
 最新の911ターボのマニュアル・モデルは僕の印象としては比類ないほど世界最高のマニュアル・ミッション車ですので、それがティプトロニックSでどんなセッティングされているのか大いに注目です。
 しかし、結果は乗る前からある程度明らかになってます。ポルシェ911ターボの強敵を挙げるならエンジン搭載位置が変わるもののガチンコのライヴァルはランボルギーニ・ガヤルドだからです。
 F430ではドライヴィング・プレジャーと暖簾価値という部分以外では勝ち目はありませんし、例えフラッグシップの599を引き合いに出しても911ターボにパフォーマンス面で土をつけるのは極めて難しいでしょう。
 911の価格はフェラーリF430よりも400万近くリーズナブルであるのに、ドライヴィングしたときの印象はとても400万安いクルマとは思えませんでした。フェラーリというブランドの失墜を見た瞬間であったかもしれません。
 少なくとも911ターボはこれからの全天候型スポーツ・カーの試金石となるクルマであることに間違いはありません。全天候型スポーツ・カー、これからの時代はここが大事です。
 僕には僕なりのスポーツ・カーへの厳しい分類があって、街乗りを何不自由なくこなせるクルマはルックスがスポーツ・カーでもスポーツ・カーとは呼びません。
 街乗りでは物凄く不便さを感じさせるほどでも、一度サーキットに連れ出せば物凄い至福の時間が過ごせるクルマが僕にとって真のスポーツ・カーです。そういう分類に自身のNA2も含まれるでしょう。
 ですがポルシェ911ターボはそこまでの不便や苦痛さを感じさせること無く新しいスポーツ・カーの在り方を訴えかけてくれます。これが僕にはショックでした。
 かつてはスポーツといえばフェラーリが代名詞でしたが、少なくともロード・ゴーイング・スポーツというセグメントで見ると今や立場はポルシェと逆転しています。
 例えば最新型同士をスペック上で比べるだけでも価格では400万近くポルシェの方がリーズナブル。最高出力は911が480ps/6000rpm、F430が490ps/8500rpmで数値だけを見ればF430が勝っていても発生回転数を見れば911が圧倒的に有利です。まァ、これが3.6リットルのツゥイン・ターボ・エンジンと4300cc自然吸気エンジンの違いですが。
 トルクもしかり。911は63kgmという途方も無いトルクを1950rpmから5000rpmのほぼ全域で発生するという恐るべきターボ・セッティングです。ちなみにこれは98RONのハイオクタン・ガソリンを使った実測値で公称値ではないそうなのでさらに驚かされます。一方のF430はNAということもあって分が悪いです。頑張っているとは言っても47.4kgm/5250rpmと、発生回転域ともども心細いばかりです。
 これを911はリア・シップ、オール・ホイール・ドライヴで路面に伝え、F430はミドシップの後輪駆動ですから0~100km/h加速の比較はタイム云々を言うまでも無く問題になりません。1秒近くF430が遅くなります。
 唯一、F430が911ターボに勝てるのはトランク容量ぐらいでしょう。これに関しては911は105L、F430は250LですのでF430が圧勝です。しかし、どうです?トランクの容量でだけ勝てるフェラーリってのもちょっと微妙じゃないですか?あとは好みもあると思いますがインテリア・デザインもフェラーリの方が若干勝ってますかね。
 ただし、僕はこの程度の比較で終わりにしません。環境適合性の一つの指標である二酸化炭素排出量・・・・コレで比べるとどういうことになるでしょう。
 911は307g/km。F430は420g/kmでここでもやはりNAエンジンの弱さを露呈する結果となっています。
 新世代の全天候型スポーツ・カーのベンチ・マークとなっているポルシェ911ターボのティプトロニックを体感できるというのは07年になってから最高のイヴェントの一つになるでしょう。今から期待の大きいイヴェントです。


 

 






Last updated  February 16, 2007 01:48:24 AM
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February 15, 2007
カテゴリ:Engineering
 昨日まで連載しましたエルニーニョとカー・エンジニアリングにたくさんのかたがいらっしゃって下さりありがとうございます。感謝致します。
 国内外からお越しいただき、取り合っていただけるか否かは別として、研究所や企業、大学等など多くの方の目に触れただけでもラッキーだと思っています。どうか研究者の皆様、未来に残せる革新的な環境技術の開発をお願いいたします。

 
 ところで、昨日、脚に使っているSCが機嫌を損ねました。原因は不明です。
 現在複数台所有しているクルマの中では唯一ドノーマルのクルマで脚として乗るには最も適しています。
 NA2はほとんどサーキット走行用の仕様で一般道の走行は無理(多分無理)なのでガレージに入れたままですし、もう一台のTRDスポーツMは気軽に乗れるものの、やはり様々な部分を強化してあるため街乗りはしにくく、特に都内の渋滞路は話になりません。
 そういった意味でSCがもっとも乗りやすいため現在はメインの脚として使っていたのですが何の前触れも無くエンジンが掛からない状態に・・・・
 しかも出先でのことだったのでかなり厄介なことに。JAFには加盟していますが僕個人が持っているカードのロード・サーヴィスの方が使えるためそちらを呼んで運んでもらうことに・・・
 それでも東京への搬送料は結構なものですし、おかげさまでヴァレンタインは台無しです。
 新しいNSXやレクサスのフラッグ・シップLF-Aがリリースされるまでの繋ぎ的役割だったのですが、ちょっと微妙な展開になってきました。まだ1年も経ってない間に起こった原因不明のトラブルなので、その内容によっては乗り換えもあるかもしれません。

Ray Brig & ARTA & EPSON & TAKATA JAN2007 413-1.JPG






Last updated  February 15, 2007 11:34:36 PM
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