2022/04/10(日)00:10
ペルーやスリランカの暴動をみて
最近スリランカやペルーで暴動が発生しているというニュースを見た。ロシアのウクライナ侵攻などの影響により、物価が急上昇して生活が苦しいことが原因らしい。政府に対するデモ隊が暴徒化して、暴動および略奪が起きているという内容だった。 日本人として今の日本に住んでいると、デモから暴動や略奪になるという不安を持つ人はほとんどいないだろう。最悪暴動まで発展したとしても、略奪は想像がつかない。これは日本人が犯罪というもの、特に人のモノを盗るということに対して驚くほどの嫌悪感を持っており、略奪に参加したということがばれれば、その後の日本人社会で生きていけないということをわかっているというのが最大の原因だと思う。 ただしもう一つ大きな原因があると、お父さんは思っている。それは、略奪などしなくても最低限の生活が保障されているということだ。今の日本では食い扶持を稼ぐために子供を売ってしまうとか、食べるものがなくて家族が餓死したという話をほとんど聞くことがない。生活保護というシステムがきちんと機能しているからであり、政府が国民から信頼されている証でもある。 海外に行くと、先進国はともかく途上国では、生きていくためにモノを盗むのは「当たり前」という感覚があるとお父さんは思っている。泥棒で生計を立てていることに嫌悪感を抱く人は極めて少ない。強いて言えばお金をもって余裕のある生活をしている人は、ひょっとしたらそういう感覚を持っているかもしれないというレベルだと思う。 そんな国でデモが起きれば、容易にデモは暴徒となり、略奪にまで発展していく。むしろ進んで暴徒化させ略奪をしようという参加者も大勢いると思う。略奪のあった映像を見るとよくわかるが、きれいさっぱりお店のものがすべてなくなっているのが普通だ。売り物だけではなく、備品関係まですべて盗まれてしまうのだ。それぐらい暴動から略奪に発展する国の人は、略奪に慣れている。 そもそもデモで生活が良くなると思っている途上国の市民はいないとお父さんは思っている。何かしらの団体が、参加者にお金やモノを配ることでデモを成立させている場合が多いのではないだろうか。生活に困窮している人間は、デモになど参加している暇はない。その日の食事を何とかして手に入れなくてはならないからだ。 しかしながら、略奪ができるとなれば話は別だ。ただのデモなら参加はしないが、略奪のチャンスがあるならば、自主的に参加する人は大勢いるだろう。デモの人数が膨らんで暴徒化するということは、最初から暴徒化させようとたくらんでいる人が多いからだと思うのはお父さんだけだろうか。 今の日本ではデモから略奪までの流れは想像できないが、江戸時代の一揆とか米騒動とかを見てみれば、日本人も略奪をしているのだ。食べるのにも困る生活が、もしまた日本でも発生することになれば、暴動も略奪も起きる可能性は十分にあると思う。