『黄金色の天使』
現時点で佐野元春が私達に提供した詩で最新の曲。『黄金色の天使』MWSでの詩をあらためて眺めてみる。この曲に登場する男は黄金色の天使の存在を『信じているから探し続けていくのだろうか?』『信じていないにも関わらずそれでも探さずにいられないのだろうか?』『彼女こそが黄金色の天使だとわかっていながら、分かっているからこそいるはずもない別の黄金色の天使を探すフリをしているのか』何が起きて男と女はそれぞれの道を歩いていくことになったのだろう?そういった背景であるとか、事情であるとか、経緯といったものが一切この詩では説明されていない。だから私達は自分の経験だとか他者から聴いた経験を照らし合わせながら想像してこの詩を咀嚼する。咀嚼したものをお互いに解釈をぶつけあうことがファンにとっては最高の喜びになるのであろう。そこで冒頭の『信じているから』『信じていないにも関わらず・・・』『フリをする』あなたはどんな解釈をしますか?新しい解釈があるのであればぜひ私に教えてほしい。私は3番目の説を取りたい何故なら 満たされない思いも さすらう声のままにの詩から、男の心境が表していると感じているから。そうそう、もうひとつ。歌詞はあるいは単なるミスなのかもしれないが『探し求めて』『探し求めて』『探し続けて』『捜し続けて』4フレーズ目だけが『捜』の言葉を使っていることに何らかの佐野元春からの私達に対するメッセージがあるのだろうか?少年っぽい元春であれば、単なるミスです。と言いそうだしThe Songwriterの元春であれば、『フゥーン』(←独特の答え方を擬音化したらこうなってしまう)と言いながら『よく気づいたね、あれはね・・・・』と続くのか。