ユリシーズ
1954年(昭和29年) 伊 カーク・ダグラスほか 103分貞淑な女ペネロペは愛する夫の帰還を待ちわびているもう何人もの男が彼女に言い寄ってきている彼女の夫はギリシアの英雄オデッセイス。阿刀田高の「ギリシア神話を知っていますか」に「貞淑な妻ペネロペ」の篇がある。これがザーッと頭に残っている程度なのだが、本の内容も思い出しながら楽しく鑑賞。魔女キルケに不老不死の命を約束されながらも、いつかは枯れるからこそ勇気を出して行動する尊さを大切にしたいとオッデセイスが語る。そのセリフにシビれた(もっとも、カークの子マイケルの素行を思うと苦笑してしまうが)神話の映像化は時として陳腐なものに映るときもあるけれど、この作品は1950年の技術でありながら、とてもよく映像化に成功していると思う。一つ目の巨人だってそんなに陳腐なものには映らなかった。恋のライバル役に登場していた役者さんが「道」でザンパノとう荒っぽい大道芸人を演じたいた方だった。顔に特徴がある役者さんはこういうときトクですなあ。