貧血について(1) 貧血の原因
フェレットさんを飼育していると原因不明での貧血になることがあります。さまざまな原因、または原因不明なことも多いのですが我が家の覚書レベルとなりますが資料としてのこしたいと思います。①腎臓が原因の貧血腎臓の機能が低下した際に、エリスロポエチンという造血を促すホルモンの分泌が足りなくなり貧血になる。病院でエリスロポエチンを注射すること+腎臓の治療をすることで改善することが多いです。②♀の長期発情によるもの卵巣と子宮を取り除いた♀についても、副腎疾患などが原因で発生することがあります。♀の発情はエストロゲンという卵胞ホルモンが分泌されることで起こりますが、交尾できないとそのまま発情状態が続いてしまいます。ノーマル♀の場合は♂と交尾することで(繁殖しない場合はパイプカットの♂にお願いすることもあり)キャンセルすることができます。また、HCGと言われる妊娠中に分泌されるホルモンを注射することで発情を抑える場合もあります。避妊済みの♀の場合は、原因となっている副腎の治療が必要となります。エストロゲン分泌が長期間続くと骨髄抑制がかかってしまい再生不良性貧血になることから、♀の発情状態(性器がぷっくりと唇のように腫れてつやつやになる)状態となった場合速やかに病院に行くことをお勧めします。③自己免疫疾患での貧血(自己免疫性貧血)自分の免疫細胞が自分の血球を攻撃してしまうというパターンです。夏に発症するタイプ、逆に冬に発症するタイプがあり、どちらの季節で発症しやすいかで室温を「冬発症タイプは室温高め26度位」「夏発症タイプは室温低め22度以下位」にすることで軽度のものならば改善することがあります。改善がない場合、軽いものはステロイドの投与。ステロイドで反応しない場合は免疫抑制剤の投与となります。合わせて造血を促進するお薬(いろいろあります)、血液の材料(B群ビタミン類)を与えることになります。中には脾臓が大きくなる個体もあり(貧血と脾臓の肥大のどちらが先か議論にしばしばなります)脾腫の治療を合わせて行う場合もあります。④血液疾患によるものいわゆる白血病などの血液のガンとなります。悪性リンパ腫、多発性骨髄腫などの疾患でも発生しますが、骨髄ががん細胞に侵食されたために正常な血液を造血することができなくなって発生します。治療法については、③に加えて、該当する病気の治療(抗がん剤や免疫抑制剤の投与など)を行います。⑤原因不明の骨髄抑制我が家の噛みすけのページを読んでいただくと経過がある程度わかるかと思いますが、原因不明の骨髄抑制/再生不良性貧血についてはしばしば「骨髄異形成症候群」という病名をつけることが多いです。上記の原因に当てはまらず、でも、貧血が進んでいくものです。骨髄は全く機能していない場合もありますが、たいていは無効造血(本来の働きをする血球が作れていない)となっています。血球3種類(赤血球・白血球・血小板)のどれか一つが作れてないことが多いです。噛みすけの場合は赤血球が作れておりませんでした。彼の場合は輸血で半年命をつなぎ、その間にさまざまな造血を試してみましたが反応は現れず、最後に臓器移植に使う強い免疫抑制剤を使ってやっとこと完解にもっていけたという経緯があります。【200円OFFクーポン!】 ペットチニック 30ml貧血治療に合わせてこれを飲ませていました。上記の記述以外にも、栄養失調や消化器のトラブル、または、内出血などで貧血になる例はしばしばありますので「鼻が白い」と思ったらすぐ病院にいくことをお勧めします。