COFFEE　ｉｎ　FIAT５００

そんなこんなで１ヵ月。

あぁ、月日は百代の過客にして、行きかふ年もまた旅人なり
なんのこっちゃ。

早いもので、すっかり私はチンクに慣れ
チンクは私になれ、どこに行くにも一緒♪の蜜月の時。

少々ブレーキの効きが悪いのにもすっかり慣れ
逆に普通の車なんて乗った日には、ブレーキの効きがあまりに
良いため、Ｆ１ドライバー並み首にＧがかかってるのでは
ないかと思う始末。

オマケにいちいち指示器を出すつもりがワイパーになったり。

慣れって恐いっ！

・・・・・。


おぉ、そうだ！
ワイパーで思い出した。

基本的に私はチンクを、雨降りでもガシガシ乗ってるんですが
（雨降りでも気にしない♪ｂｙ奥田民夫）
（錆び付いたら気になる♪ｂｙ私）


夏の晴れた夕方、万博公園を快適に走っているとき
急に降りだした夕立。

それまでの日ざしがウソのように暗くなり
滝のような雨が。
オマケに雷が・・・。

なんだか嫌な予感。

こんなときはワイパー、ワイパー！
前についてるスイッチＯＮ！

おぉ！もしかして初ワイパーではないか！
動いてる動いてる！
（当たり前）

少々の感動。

それが、１０往復もしたところで
・・・・。

止まる。

・・・・。


・・・・・。



動かず。

「なんやー電池切れか？」
（電池なんかない､念のため。）

「やばっ。」


！。

「前が見られへん。」

（当たり前）


実はそのときに発覚したのですが
フロントガラスの向こう側は雨。

トムウエィツ的にはレインドッグくらいの雨。

しかし！

フロントガラスのこちら側も雨！

なんと？！

そう！こーちーらーがーわーもーあーめー！
徳永英明も
「レィニィブルーもーぉーぉーお、終わったーはーずーなのにー」的
雨。

徳永英明でなくても終わってます。

なんてシュールな世界。

ガラスのこちら側も向こう側も雨。

ワイパーは止まってる。

なんたること！

！。

しかし、どこかに止まっても、止まらなくても
ガラスのこちら側と向こう側では滝のような雨が。

そして雨はますます激しくなるばかり。

激しい雨。
ボブディユランかっ！

ここはソッコー帰って、ソッコーフロントガラスを何とかしないと。

ソッコー、ソッコー！と焦る私。
見えない正面。

ソウコウしてるうちに
ナゼか天上のキャンバストップからもポタポタとしずくが。

クルマに乗っていながら傘がいるではないか！

しかし私は誇り高きラテン系オンナ！
（はぁ？）

こんなことくらいで、いちいちクルマを停めてたんじゃ
オンナがスタル！
（はぁ？再）

ダメージは最小限に食い止めなければ的発想。


意を決して、窓をクルクルと開け、
今そこにある危機！を乗越えるべく
全開にしたまどから、ぐわーっと顔を出し
髪の毛を濡らしながら、鬼気迫る表情で運転したのでした！

勢いはいいが、勢い続かす。
しかし続けなければ帰れず。

窓から顔を出さねば、前は見れず。



捨て身。
（捨て身力）

雨の日ワイパーが動かないことがこれほどまでに
恐いことだとはこの日まで知らなかったー！！


他のクルマの追随を許さず。
どんどん走る私。
（ってゆうより、きっと他の車から見た私、
かなり恐くて近寄れなかったんじゃないかと思う。）

数年後に、ミスタービーン（懐かしいですねぇ）を見て
主人公のミスタービーンが、
運転しながら歯磨きして
ワイパーのウォッシャー液で口をすすぐシーンがありましたが
私もこのとき､こんな余裕があればなぁ・・・なんて
真剣に思いました。

１本とられた。


さらに強くなる私ー。