機械とときどき俺話。

おかちゃんのためならエーンヤコラ！kan-techです．

さて，前回の続きです．

フォークリフトFG15のチルトシリンダーのオイル漏れを修理しております．

シリンダーの取り外しまではできました．

次に，シリンダーの分解です．

取り外す前に一度，車体についた状態でシリンダキャップをゆるめておくことをお勧めします．

長年メンテナンスしていない車体だと，シリンダキャップのOリングが固着していてなかなかゆるみません．

車体についた状態で，パイプレンチ・もしくは専用工具でシリンダキャップを緩めておきます．

そして，シリンダキャップがゆるんだら，シリンダ内のオイルがこぼれるのに気をつけながら，ロッドとシリンダキャップを一緒に引き抜きます．



こんな状態になりますが，シリンダキャップはここから引き抜くだけです．

ピストンヘッド部分は，左側に見えるナットをゆるめれば外れます．

まずはシリンダキャップのオイルシールを交換していきます．

オイル漏れの一番の原因はこの部分です．



左からCリング，オイルシール固定リング，オイルシール，シリンダキャップ，ダストシールです．

このオイルシールが密閉性を失い，オイルが常に流れ出る状態になります．

左が古いオイルシールで，右が新品です．見て分かるように，新品オイルシールのスカート部分はテーパに広がっていますが，古いオイルシールは変形してストレート形状です．実際取り外しもスポっと抜ける感じでテンションは一切感じませんでした．また，オイルシールの内側のエッジも磨耗して無くなっていました．

シリンダキャップの表側のダストシールも交換します．まず，古くなって姿形のなくなったシールをマイナスドライバーでつついて破壊して取り出します．そして，


ダストシールは柔軟性があるので，写真のように変形させて入れます．と，言うかこれしか思いつかんかった．シリンダキャップはこれ以上分解できないので，悩んだ挙句こうです．

実際，オイル漏れとは関係ない部分だったので，思い切ってやったんです．

きれいにはまればこの通り．


まだまだ続きます．次回はピストンヘッドと使用した交換部品です．