思えば遠くへ来た私

2007/11/13(火)04:02

スティックのり問題、やっと解決

息子(122)

話は先月のバカンス前にさかのぼる。 息子がいつも持って帰る宿題は 連絡帳に貼ってある紙切れに書かれている。 その紙切れは 生徒各自が貼っているらしいのだけど バカンスが始まる1週間くらい前から 息子の連絡帳の紙切れが 貼ってあってもすぐはがれたり 全く貼ってない事があった。 「どうしてちゃんと貼らないの?」 と訊くと 「スティックのりがもう無いんだ」 と言う息子の答え。 9月に小学校が始まってすぐに スティックのりは10本くらい持って行っているので 無い訳は無い。 息子が言うには 先生が全部管理をしているらしい。 「じゃあ、先生に頼んでもらったらいいでしょう」 と私が言うと 「わかった。頼んでみるよ」 と息子の答え。 が、 その次の日も その又次の日も 息子の連絡帳の紙切れは貼られないままだった。 「どうして貰わないの?」 と訊くと 「あ、忘れてた」 「あ、今日も忘れちゃった」 なんて息子はいつも答えるのだけど 何だかちょっとおかしい。 もしかして、と思い 「先生に頼むのがイヤなの?」 と尋ねてみたら 「・・・なんて言っていいのかわからないんだ」 なんて言う。 「だって、あのスティックのりはアンタのなんだから  貰うのが当たり前なのよ」 と息子を励ましてみたが 結局うちの息子、 バカンス前にはとうとう頼めないまま お休みに突入してしまった。 そのお休みも終わり、 先週の木曜日から学校が始まったので バカンス中ずっと気になっていた私は 木曜日の朝から息子に 「今日こそちゃんと先生にのりを貰うのよ!!」 とプレッシャーをかけてしまう。 が、 木曜日の夕方迎えに行った時に訊いたら 「あ、忘れてた!!」 とわざとらしい芝居をする息子。 ・・・こりゃダメだ。 こうなったらやはり私が 直接先生に頼むしかないか。 そう思ったので 翌日の金曜日のお昼に息子を迎えに行った時に 意を決して先生に話しかけてみた。 ところで、 息子を迎えに行く直前に 1.8ユーロショップで買物をした私。 娘が絶対何か買ってくれとうるさかったので 12色のクレヨンを買ってあげた。 そのセットには鉛筆削りと花の形の消しゴムも付いていて 娘もとても気に入ってくれたようだ。 そして11時半に間に合うように息子を迎えに行き 先生に連れられてでて来た息子を確認した時に 娘が私に「これなあに?」と 花の形をした消しゴムを指して訊いて来た。 「それは消しゴムよ」 (c'est la gomme) と答えた私。 ところで仏語で糊は「ラ コル」(la colle) 消しゴムは「ラ ゴム」(la gomme)と言う。 階段の上にいた先生に手でサインを送ると 私に気がついた先生、 すぐに降りて来てくれた。 私も門の中へ入ろうとすると 門番のおばちゃんが「なんだ?」という顔で見る。 「先生にちょっと話があるんですが」 と言うと 「先生と話すには予約を取らないといけないんですよ」 と責め口調。 「ノリを息子にやってくれ」と頼むだけなのに いちいち予約なんて取ってられませんて。 そこに先生がやって来てくれたので すぐに先生に 「息子の使っているノリがもう無いようなので  ノリをあげてもらえませんか?  息子ったら恥ずかしくて自分で頼めないみたいなんで」 と言ってみたら 先生は笑いながら 「ああ、はいはい」と快諾。 「それだけなんですよ。  すいませんでした、時間を取らせてしまって」 そう言って会話を終え これで息子ののり問題は解決した、 と安心して歩き出したその時に 重大な間違いを犯した事に気がついた。 あれ、私、さっき、「ラ ゴム」って言った? のりと言ってるつもりだったけど 私ったらずっと消しゴムって言ってた・・・? ・・・・・・ ・・・・・・ ・・・・・・ やってしまった!!!! ああ、私ったら私ったら!! そう気が着いた途端に腰砕けになってしまって 顔が見る見る赤くなるのがわかった。 その場にうずくまってうなる私に息子が 「どうしたの?」と不思議顔。 「あのねえ・・・」 息子にはちゃんと私が間違えた事を言わないと いつまでたってものり問題は解決しない。   「あとで先生がアンタに消しゴムを持って来たら  その時にちゃんと“ママが言った事は間違いで  本当はのりが無いんです”って言うのよ」 と言い聞かせてみた。 「わかった」 と元気よく返事をした息子だが 本当にわかってるんだか。 夕方迎えに行った時に 早速息子に 「先生にちゃんと言ってくれた?」 と訊いてみたら 「あ、忘れてた!!」 ・・・・・・。 「先生、消しゴム持って来なかった?」 「持って来なかったよ」 ・・・・・・。 全くフランス人ったら 母親がわざわざ頼んだ事さえやってくれないのねえ!! まあ、間違えてたんだけどさ!! で、 もうほとほと嫌気がさした私は 「のりはアンタの問題なんだから  自分で先生に頼むなり、無いまま過ごすなり、勝手にしろ!!」 と冷たく言い渡したのでした。 そしたら、今日のお昼に 迎えに行った私に笑顔で息子が 「先生にのりを貰ったよ!!」 ととっても嬉しそう。 「アンタが頼んだの?」 「うん。ちゃんと言えたよ」 ・・・そうですか。 ・・・ちゃんと言えたんですか。 ・・・もう少し早く言ってくれてたら お母さん、あんな恥ずかしい思いしなくて済んだのになあ・・・。 blog ranking

続きを読む

このブログでよく読まれている記事

もっと見る

総合記事ランキング

もっと見る