【書籍感想】街角ファンタジア
書籍の感想です。今回は「街角ファンタジア」です。街角ファンタジア [ 村山 早紀 ]世の中には魔法がある。そんな派手なものじゃない。優しい心の持ち主を見守るささやかな魔法は確かに存在するのさ。昔、バイト先の店長に言われた言葉を淳はその時はそこまで信じていたわけではありません。しかし、クリスマスの今日、いつもより少しだけ優しい気持ちで行動した結果、失恋記念日になるはずだったクリスマスが素敵な想い出に彩られた日になったのでした。それは魔法と呼んでも良いのかもしれません。猫神様の奇跡なのかな。各話、それぞれにネコが出てきて、優しく心を癒してくれます。2話目以降はもっと魔法らしい話になり、お祖父ちゃんの過去のある選択を変える夢を見たと思ったら、その影響で今が幸せになったり、自分を守って死んでしまった想い人が生きていたらという未来を垣間見たり、戦時中に亡くなった祖先の幽霊と本の話で盛り上がったり、子どものころの親友に夢で出会ったり・・・みたいな感じでこれは流石に偶然ではなく、魔法なのだと思いますが、ささやかなでもとても素敵な魔法です。どれも嫌な話はなく、明日から頑張ろうと思えるお話です。