【書籍感想】谷中レトロカメラ店の謎日和 思いをつなぐレンズ
書籍の感想です。今回は「谷中レトロカメラ店の謎日和 思いをつなぐレンズ」です。谷中レトロカメラ店の謎日和 思いをつなぐレンズ【電子書籍】[ 柊サナカ ]レトロカメラ店で働く来夏は店長の今宮と両思いなのですが、来夏は自身の過去からなかなか今宮の思いに応えられずにいます。そんな中でも色々な思いを抱えたお客様が来るわけで。「燃えないゴミと思い出と」と「柏尾家、ガウディ屋敷の宝探し」というお話が面白かったです。燃えない〜の方は完璧すぎる父親からのアドバイスに言葉では説明できない焦燥を感じ、ついにカメラを燃えないゴミに捨てようとした男の話です。父親が息子へのライバル心でやってたのなら単純に憎んだり、受け流したりできると思うのですが、彼の父親は心から彼の助けになればと同じ趣味に興味を持ち、一緒に活動してくれるので、彼は父親を嫌と思う自分を肯定できないのでした。柏尾家〜は遊び心のあるおじいちゃんが遺したからくり屋敷の謎を解く楽しいお話です。パノラマカメラが出てきて、良い笑顔の家族の写真が撮れるのはそれだけでも宝物と言えるでしょうか。そして最終話である女性が過去を払拭しようと過去を隠したまま男性と付き合っていたのですが、あることをきっかけにバレてしまい、彼女は姿を消してしまいます。そんな彼女を来夏は見つけ出して・・・過去に囚われているの穂来夏も同じです。だから来夏は彼女に肩入れしていたのかのしれません。そんなこんなで迎えたラスト。おめでとう、今宮さん、来夏。