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カテゴリ:本の感想
書籍の感想です。
今回は「香彩七色〜香りの秘密に耳を澄まして〜」です。 ![]() 香彩七色 ~香りの秘密に耳を澄まして~ (メディアワークス文庫) [ 浅葉 なつ ] 神様の御用人の浅葉なつさんの作品です。 相変わらずとても読みやすく登場人物もイキイキしていて 素敵です。 さてこちらの作品は敏感すぎる、もはや超能力と言っても 良いレベルの嗅覚を持つ結月と香道の次期宗家の跡取りの 千尋を取り巻く香りの物語です。 結月は匂いに抜群に敏感なんだけど、それを表現したり、 そこから想像したりできない。 そりゃそうですよね。匂いを言葉で表現なんて訓練でも しなきゃできるものじゃない。結月は自分の特技を 「美味しい物を探す」ためだけに使っていたからなおさら です。 しかし、その結月の能力を有効活用できる人がいます。 香道の稽古を幼い頃から叩き込まれ、今は香以外の アロマなどおよそ匂いに関する知識を有する千尋です。 この二人のそれぞれの特技により、白紙の手紙に 残された匂いの謎だったり、父と娘の関係だったり、 友達との関係だったりを解決へ繋げていけます。 なかなか面白かったです。 香道に関する説明もくどくならない程度に盛り込まれて おり、その辺も楽しく読めました。 ちなみに千尋は出会ったらつい呆然と見惚れてしまう ほどの超絶美形男子なのですが、性格に難があり、 いつもトゲトゲしている感じです。 これって「筆跡鑑定人東雲清一郎は書を書かない」の 清一郎と似ているなと思いました。 しかも清一郎はお酒が大好きでお酒に釣られて頼み事を されてしまうのですが、千尋はお城が好きで、お城の プラモデルに釣られて頼み事をされるところとか 似ているどころではない。 あ、別にパクリとか言いたいのではないです。 美形男子は性格に難アリで、一見何でも完璧にこなす パーフェクトヒューマンに見えるけど、 大好きなもので釣られると弱いという弱点があるという パターンは定番なんでしょうね。 そういうキャラも含めてとても楽しい本でした。 オススメ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2022.02.11 08:44:12
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