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カテゴリ:本の感想
書籍の感想です。
今回は「もう一度読みたい教科書の泣ける名作再び」です。 ![]() 【中古】もう一度読みたい教科書の泣ける名作 再び/ 学研教育出版 ある小説の中で「オツベルと象」の紙芝居が出てきて 読んだことないなあと思って手に取ったのが、この本です。 なのでオツベルと象さえ読めばよいわけですが、 せっかくなので頭から読んでいきます。 感想は何回かに分けて書きたいと思います。 というわけで第一回目です。 ・スーホの白い馬 これは小学生の頃に読みましたね。 その時も好きじゃなかったのですが、 改めて読んでもやはり好きではない終わり方 だなと思いました。 白い馬を馬頭琴にしたとしても救いがないと いうか悔しいですよね。 領主もとんでもないやつですが、そもそも 競馬にでるよう勧めた近所の人も嫌だし、 その勧めに従って出場してしまったスーホも いただけない。 スーホは優勝して本当に領主の後継ぎに なりたかったんですかね? スーホは羊飼いとして暮らしていければ、そして 白い馬と恙無く暮らしていければ満足だったはず なので、そんなレースなんて出なければ良かった のにね。 さて、私はこの話の終わり方が好きではないのですが 以前、ある友達と話していた時に、人がどう死ぬのかを 書きたいと言っていました。どう死ぬのかが、その人が どう生きてきたのかを如実に表していると。 私も小説を書くのですが、どう生きるのかを書きたいと 常々思っているのですが、要は同じことを言っている のかなと二人で納得したものです。 であるなら、生きることと死ぬことは同じと言える のではないかなどと考えたものです。 で、白い馬は領主のもとでイヤイヤ生きながらえる事を 良しとせず、スーホのもとへ戻ろうとするのです。 それは死ぬ場所を自分で選んだとまも言えるし、 精一杯生きたということなのかもしれません。 なので大人になった今であれば理解はできるのですが、 やはり理不尽な所業に振り回させるスーホと白い馬が 不憫だなと思います。 ・走れメロス これは有ですね。 太宰治の作品は暗くて好きではないのですが、 これは命の煌めきを感じます。 最後の最後、メロスが 「間に合う、間に合わないの問題ではない。 もっと恐ろしく大きいものの為に走っているのだ」 というセリフがありますが、結果ではなく、 自分がどれだけ真摯に向き合えたか、失敗した 言い訳を並べていないか、終わったあと後悔しないか とかそんな自分の心と戦っているのかなと思いました。 続きはまた書きます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2022.02.27 21:17:21
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