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カテゴリ:本の感想
書籍の感想です。
今回は「ときどき旅に出るカフェ」です。 ![]() ときどき旅に出るカフェ (双葉文庫) [ 近藤史恵 ] タイトルからカフェが旅に出るのかと思ってました。 例えば移動式のキッチンカーみたいなお店とか。 ではなくて、カフェルーズは店主が旅に出るのです。 普段は休みなしで、月の初めにまとまった定休日を取る。 そしてその期間で旅に出るという感じです。 でも、のんびりお気楽な店主というわけではなく、 旅先で出会った食べ物、飲み物、スイーツをお店で出して 旅に出たかのような気分を味わってもらうというのが コンセプトのお店なので、旅はこのお店と店主にとっては とても大事なイベントなわけです。 主人公はそのお店にふらりと通うようになった瑛子。 瑛子は30代独身で世間からみると微妙な立場だけど、 ひとりの気楽さを満喫している自分もいるOL。 そんな彼女は6年前に後輩がカフェをやりたいから会社を 辞めたいと言われ、つい「簡単じゃない。辞めたほうが 良い」と言ってしまい、少し後悔していました。 そんな時、偶然入ったカフェが彼女のお店でしかも とても居心地の良い場所になったのでした。 お話はそんな瑛子やその周りの人にまつわるちょっとした 事件を描いています。 エピソードにちょっと毒があって人間の嫌な部分が 如実に表れているところもあります。 私にはちょっと濃いかな。 でも、店主の円が紹介してくれる食事はどれも聞いた ことのないものばかりで、とても楽しいです。 そして自分の常識というのは狭い世界で成立している だけで、世界にはその常識を打ち破るようなものが 沢山あることを感じられます。 カフェルーズ行ってみたい♪ 円も家族から下に見られて辛い思いをし、やっとそこから 抜け出して、自分の城、自分の居場所を作れたのに、 兄が妹の活躍に我慢できないのか、ちょっかいかけて きたりとか、順風満帆ではありません。 だからこそ、そんな中でも頑張っている姿は格好良いです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2023.01.27 17:24:10
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