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カテゴリ:本の感想
書籍の感想です。
今回は「スタッフロール」です。 ![]() スタッフロール [ 深緑 野分 ] 深緑野分さんの作品を読むのは2作目です。 前回は「ベルリンは晴れているか」を読んだのですが、 私は今回のスタッフロールの方が好きかも。 面白かったです。 スタッフロールというからには映画のお話なんだろうと 思っていましたが、映画そのものではなく、その中の 特殊造形師とその遺伝子を受け継いだCGアーティスト のお話です。 特殊造形のお話、さらにはCGのお話がたくさん 出てくるのですが、とても面白かったです。 CGアーティストがモデラーとリガー、アニメータと 別れていることも初めて知りました。 さて、皆さんはアナログとデジタル、どちらが好きですか? 別の言い方をするとCGって好きですか? 私はCGのことを悪く言いたくはないのですが、CG は長く見ていると疲れるなあとは思います。 かと言ってアナログならなんでも良いわけではなく・・・ どっちでも良いから楽しく騙して欲しいですね。 物語は戦後間もない時期のアメリカでマチルダという 特殊造形を天職として活躍するパートから始まります。 マチルダは様々なスキルを手にし、小さいながらも 会社を興して頑張っていたのですが、進化したCGの 映像を見て衝撃を受けてしまいます。 CGなんて簡素で無機質な絵しか作れないと思っていた のに、そのCGは温かみやユーモアさえ感じられ、 彼女が数十年に渡って蓄積してきたものを一気に 塗り替えてしまうように感じたのです。 彼女は最後の作品を作り終えるとこつ然と映画業界を 去ったのです。 この最後の作品は伝説のキャラクターとなり、何十年 経っても愛されるモンスターとなったのです。 そして現代。ヴィヴはCGアニメータなのですが、 そんな伝説的なキャラを産んだ映画をCGでリメイク するプロジェクトに関わることになったのです。 嬉しい、怖い、不安・・・ そんな様々な感情に揺れ動きながら。ヴィヴは一歩一歩 前へ進んでいくのです。 そして・・・ いや〜面白かったです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2023.07.13 23:33:09
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