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カテゴリ:本の感想
書籍の感想です。
今回は「ライト・スタッフ」です。 ![]() ライト・スタッフ [ 山口恵以子 ] 映画勃興期に照明技師となった男の物語です。 時代としては1950年代でしょうか。 普通の会社勤めは合わないと思った顕は映画の助監督 の採用面接に挑みます。 それは不合格だったものの、照明係に潜り込むことが できました。 最初は助監督になれなかったことに落ち込んで いましたが、照明の奥深さに触れるうちに徐々に 照明にのめり込んでいきます。 この小説の良いところは当時の映画会社の雰囲気、 熱気を余すところなく伝えてくれているところです。 まさに職人の技です。 そして照明技師の仕事、技師の下につくサポート係の 役割も分かりやすく書いてあり、とても楽しいです。 技師の話だけでなく、役者さんや監督の話もとても 興味深いです。 ある監督が自分が使いたい女優を推すために彼女が 何を演じてもNGを出すという話が出てきます。 これをその女優が痛快な方法をやり返すのですが、 これはどなたか有名な女優さんの実話なのかなー また、同時期に入社した助監督への羨望、同じく カメラマンの助手との友情なども丁寧に描かれて いて、読んでてホントに楽しいです。 後年、映画業界はテレビに押されていきます。 そんな中で顕がとった行動は・・・ 終わり方も良かったです。 多くの方にオススメしたい作品です! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2025.03.05 20:28:44
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