このブログは森田理論を応用して神経症を克服したい。そして森田理論を活用・応用して生きづらさを解消したい、人間関係を改善したい、子育てのヒントを得たい、生きがいを見つけて味わい深い人生を送りたい人を対象にしています。記事は、生活の発見誌、森田関係図書、森田に関係のあると思われる一般図書、私の個人的な体験、社会の出来事から作成しております。
カテゴリ:「かくあるべし」の発生
2014年10月号の生活の発見誌に「心の事実を自覚すること」という記事がありました。
この記事は「かくあるべし」で現実や事実を否定している人にとっては大変参考になる記事です。 私は永久保存版として切り抜いて繰り返し読んでいます。 この記事によると、自分の中にある「かくあるべし」を、そうじゃないんだと否定したり、自分で自分を説得するのではなく、ただ自分はそのように考えているのだという心の事実を、しっかりと自覚・自認する、それだけでよいと説明されています。 不安や症状を取り除こう・矯正しようとするのではなく、心の自然に任せておけばよいのです。 これを実行すれば不安や症状で苦しまなくても済むかもしれないと考えました。 早速私に引き寄せて考えてみました。 私はインテリアの卸会社で営業窓口の仕事をしていました。 お客様から電話やFAXで注文をもらい、それを加工して工場に制作依頼をする仕事でした。 ある時学校の講堂で使う舞台幕の注文の処理をしました。 出来上がってきた商品の袖幕の寸法が30センチほど短く、さらに色間違いをしていました。 取り付け業者、得意先、学校、担当営業マン、上司、同僚から非難の嵐でした。 私は動揺して、その後の仕事が手につかなくなりました。 後始末もできなくなり、同僚や上司が後始末に飛び回りました。 大きな損失と迷惑をかけたので、その責任をとって退職するしかないと思いました。 後で考えて見れは、誰でも多かれ少なかれミスや失敗をしていたのです。 その事実を見ていなかった。自分を責めていました。 なんとか会社に留まることができたものの、またミスをするのではないかという予期不安が生まれ、何度も確認行為をするようになり、仕事の停滞を招くようになりました。 またミスをしたときは、それが表ざたにならないように隠したり、もみ消し工作をするようになりました。 そのストレスは人間関係の悪化を招き、身体面では胃潰瘍になりました。 私の「かくあるべし」はこの仕事では1回のミスも許されないというものでした。 この心理の裏には、人から非難、否定されるようなことをしてはならないという強力な「かくあるべし」が渦巻いていたのです。 もっと分析すると、他人に無視される、軽くあしらわれる、からかわれる、バカにされる、自尊心が傷つけられるようなことはあってはならないことだと思っていたのです。 他人から一目置かれ、尊敬され、羨望のまなざしで見られるような人間にならなければならないという気持ちが強かったのです。 負けず嫌いで、プライドが高く、目立ちたがり屋だったのです。 人間関係では人に見降ろされるような存在は受け入れることができない。 絶えず他人を見下ろすような人間になりたいと考えていたのです。 一方、この目的を達成するために、仕事に打ち込み、成果を上げていたわけではない。 気分本位な態度で仕事から手を抜くことばかり考えていたような気がする。 人が喜ぶようなことは何もしなくて、人からなにかしてもらうことばかりしていた。 こういうふうに自分の深層心理を客観的に分析して自覚を深めればよかったのだと思います。 そして森田先生の言われるように、分析結果をいいとか悪いとかの価値評価をやめる。そうすれば、胃潰瘍になるほど苦しまなくても済んだのだと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2024.12.12 06:20:09
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