カテゴリ:治るとはどうゆうことか
生活の発見誌2014年8月号に、比嘉千賀先生がアルコール依存症の人のことを書いておられる。
AAにはアルコール依存症回復12のステップというのがある。 その第一ステップは「われわれはアルコールに対して無力であり、生きていくことがどうにもならなくなったことを認めた」というものです。 これは「無力のステップ」と言います。自分の無力を認めないと次に進めないのです。 神経症に対しても、森田先生は、「神経症の症状は治らない。神経質であることは治せない。治そうとすればするほど思想の矛盾でぐるぐると悪循環に巻き込まれていってしまう。 神経症の症状に対しては無力であってそれを受け入れるしかない。 症状を持ちながらも、今必要なこと、目の前のことをやっていきなさい」といわれています。 このことと関連したことを、玉野井幹雄さんも言われていました。 玉野井さんは症状をとるために、いろんなことに手を出されたがよくならなかった。 最終的にたどり着いたのは、「自分の救いを断念する」ということに到達された。 「地獄に家を建てて住む」という有名な言葉があります。 その覚悟を決められた。それから楽になったといわれています。 森田理論学習とは、「救いを断念する度合いを高める」ことにつきます。 「救いを断念」できれば、どんな方法でもよいのですが、経験的に言えることは、「森田」を勉強して間もない人は「断念」の度合いが小さく、長くなるに従って経験を積んだ人ほどその度合いが高くなってくるような気がします。 玉野井さんはこのように言われています。 不安を抱えたまま行動できるようになることは、そういう能力を獲得したということです。 森田理論はその能力獲得のための理論です。 まずは十分学習して理解すること。 そして自分にあてはめて自覚を深めていくこと。 そして生活の中に取り込んでいくことが大切です。 反対に、症状はとろうとすればするほど強まっていくものだということを、しっかり学習することが大切だと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2014.09.02 06:24:13
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