3217834 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
2018.02.07
XML

先日の集談会で自分が受け入れられないがどうしたらよいでしょうかという質問があった。
とっさの質問で上手に返答することができなかった。
それが気になって後でいろいろと考えてみた。

もう少し自分のどんなところが受け入れられないのかを聞いてみた方がよかったかもしれない。
自分の容姿、神経質性格、親との関係、自分の生活環境、境遇、自分の弱点、ミスや失敗、他人からの理不尽な対応による自己否定などが考えられる。
全部が受け入れられないのだろうか。それとも一部分が受け入れられないということなのだろうか。

私の場合で考えてみると、森田の学習を始める前は自分の存在自体からして嫌だった。
森田を学習して30年以上になるが、その点は少し変わってきた。
私は人と比べて、自分の容姿は劣っていると思っている。
神経質性格については、以前はダメな性格だと思っていたが、正確にはプラス面とマイナス面があって、一概には言えないと思うようになった。今では神経質のプラスの面を活かしていくことに力を入れている。親との関係では、父親が厳しく愛着障害を引きづっている。
そのため以前は父親を憎んでいた。今は神経質性格という宝物を与えてくれたのが父親であると思うようになった。感謝できるようになった。境遇や環境については、欲を言えばキリがない。
今の境遇を受け入れて、その中で運命を切り開いていくしか方法がないと思うようになった。
ミスや失敗をすると、他人から軽蔑されるのではないかという気持ちは今でも続いている。
私は周りの人すべての人からチヤホヤされたいという気持ちが強い。
叱責や批判、無視をされると身の置き所がなくなる。
こうしてみると受け入れられる部分もあるし、受け入れられない部分もあるようだ。

受け入れなれない部分は、「かくあるべし」という考え方が強いことから発生していると思う。
自分という1人の人間の中に、現実で苦しんでいる自分と完全や完璧主義、理想主義を持った自分が同居しているのである。周りのものを意のままにコントロールしたいという気持ちも強い。
そして、「かくあるべし」という考え方が主導権を持って、けなげにも現実の世界で頑張っている自分を否定しているのである。
森田理論では、 「かくあるべし」という考え方を止めて、現実の世界で四苦八苦している自分に寄り添うようにするとよいと言われている。
上から下目線で自分の存在ややることなすことをいつも批判していると辛いし苦しい。
これが自分で自分を受け入れられない原因だと思う。
反対に、 現実、現状の世界にしっかりと足をついて、一歩一歩階段を上っているような生活になると、自己否定をすることがなくなるので、とても楽な生き方になる。
この状態はどんなに未熟で不完全であっても、自分を否定しないで、そんな自分を受け入れている状態である。森田理論学習を続けている人は、その関係はよく理解されていることと思う。

しかし実感としてはなかなかその様にはなっていないということだと思う。
またすべての面で自分を受け入れられるようになりたいという性急さがあるのかもしれない。
でも具体的に細かく見ていくと、以前と比べると、 ある程度は自分を受け入れる部分が増えてきているのではないでしょうか。これは森田理論を学習して少しは成果が出ているのだと思う。
そういう点が評価できるようになって、改善できたことを喜ぶことができるようになることが大切なのではないでしょうか。一つでもその足がかりがつかめれば、前途は明るいのではないでしょうか。
自分を受け入れるというのは、今すぐに一挙に自分のすべてを受け入れるという事ではなく、自分を受け入れる部分が次第に増えてくるということだと思います。

ここで大切なことは、最初は「かくあるべし」の立場に重きを置いている自分の割合がほとんどだと思うのです。それが修養が進み現実や事実の立場に立てる割合が増えてくる。
そしていつかその割合が逆転するときが来る。
「かくあるべし」という自分が主導権を持っている状態が、現実や事実という立場に立つ自分が主導権を持つように変わってくる。
その割合が51%を超えてくるようになると、どんなに問題だらけの自分であっても、自分を受け入れられるように変わっていくと思うのです。最初は51%と49%でもいいのです。
ここで肝心なことは、自分の立ち位置が事実本位優位に変わってくることが大切です。
そして、現実や事実の世界から、今一歩視線を上にあげて 、努力精進するという態度になれば、ますます自分を受け入れることができるのではないでしょうか。
この時点では、「かくあるべし」が自分を否定したりいじめていても、「そうはいってもなあ!いつも理想どうりにはいかないよ。現実を踏まえて生活することが大事だよ」というように変わっていくのではないでしょうか。
そうなれば思想の矛盾が徐々に解消されてきますので、結果として少しずつですが自分を受けいることができるようになるのだと思います。






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2018.02.07 06:30:08
コメント(0) | コメントを書く
[「かくあるべし」の発生] カテゴリの最新記事


PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Profile

森田生涯

森田生涯

Calendar

Comments

森田生涯@ Re[3]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ 今の生活は日中のほとんどが…
stst@ Re[2]:強情と盲従の弊害について(02/27) 森田生涯様、返信アドバイスをしていただ…
森田生涯@ Re[1]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ コメントありがとうございま…
stst@ Re:強情と盲従の弊害について(02/27) 森田生涯様、こんばんは。 過去に何度かコ…
軸受国富論@ Re:森田の正道を歩むとはどういうことか(06/05) かの有名なドクターDXの理論ですね。ほか…

Category

Archives


© Rakuten Group, Inc.