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森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

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2019.06.16
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落合博満さんは、コーチングとは、経験や実績を兼ね備えた元名選手の指導者が、いかに選手を教育するかという一方通行的なものではないといわれている。
愛情をもって選手を育てようとする指導者と必死になって学んで成長しようとする意欲に満ち溢れた選手とのハーモーニーであるといわれている。

現実はコーチが自分の存在感を示すために、選手の気持ちがわからないまま、一方的に自分の野球理論を押し付けている場合が多い。
また、選手のほうは、必死で努力精進していない、あるいはするつもりがない選手が、コーチに手っ取り早くテクニックだけを教えてくれという傾向の人もいる。
こういう関係では90パーセントの選手は、早晩プロの世界から去っていく。
(コーチング 落合博満 ダイヤモンド社 24ページより要旨引用)

落合さんは鋭いことを言いますね。
これは森田理論学習に取り組む場合も同じことが言えます。
私たちの森田理論を学ぶ自助組織「生活の発見会」には、先輩会員と初心者が混在している。
この人たちがどのように交流して、お互いに成長していけばよいのか、落合さんはそのヒントを提示してくれている。

「何とか神経症を克服したい。この生きづらさを森田理論学習によって解消したい」
これは初めて生活の発見会の集談会に参加した人の共通の願いだと思う。

それに対して私たち先輩会員は、神経症を森田理論の学習によってある程度は克服した。
また神経質性格の活かし方や、この先どういう姿勢で生きていけばよいのかという指針も得ることができた。ここまで来れば、退会して自由に生きていく道もあったのだが、さらに森田理論を掘り下げて学習したい。また発見会で知り合った人たちと温かい交流を継続したい。
また神経症に苦しんでいる人たちの手助けになるのならばと思って継続して参加している。

そんな状況の中で、先輩会員は初心者に対してどのようなスタンスで接触したらよいのであろうか。
私が一番心がけているのは、最初から森田理論を相手に押しつけないことである。
最初から森田の核心部分を説明することは差し控える。
安心感や信頼関係を築くことを第一に考えている。
そこで、最初は自己紹介や体験交流などで相手にいろいろと自由に話をしてもらう。
受容と共感の気持ちで包み込んであげる。
傾聴に徹してただひたすら相手の話を受け止めることである。
会の仕組みや活動指針、集談会のプログラムや内容、他の参加者の状況、集談会に参加するときの事前の準備などはよく説明している。

そんな気持ちで受け入れているが、続けて参加される人は本当に少ない。
残念だがこれが事実だ。どうしてこんなことになるのか。
それは自分の症状や悩みを解決するために、森田療法が自分に合うのか、数多くの選択肢のうちから判断された結果だと思う。つまり様子見で参加される人が多いということだ。
現在神経症の克服には薬物療法、カウンセリング、認知行動療法、森田療法、その他精神療法などさまざまな解決策がある。森田よりも他の療法がよい。
あるいは森田療法にはあまり期待が持てないと判断されたのだと思う。

その中からどの療法を選択するのかは相手の自由である。
しかし他の療法は、症状が和らぎ、なんとか社会復帰できるようになると治療は終了となる。
いわゆる対症療法が主力である。

そのため容易に神経症が再発する。また社会適応、人間関係、生きづらさは依然として解消されない。
薬物療法や多くの精神療法では、神経質性格者の人生観の確立までは責任を負ってはくれない。
森田理論学習は、まさにそこまで踏み込んだ精神療法である。

そのことは、よく伝えるようにしている。
生きづらさを解消したい、人間関係を基本を学びたいというのであれば、森田理論が一番役に立つと思いますと伝える。それらを解決したいと思われたとき、いつでも私たちは、万全の体制で受け入れますよ。
今日の出会いを大切にして、森田療法のことは頭の片隅に入れておくと後で役に立ちますよと伝えている。

その後は機が熟するまで、いつまでもじっと待っている。
すると、たまにまた戻ってくる人がいる。
落合さんが言われるような、先輩会員と初心者のハーモニーは、再度森田療法に目を向けられた時に、はじめて可能になるのだと思う。その時は森田の核心部分について、説明していくことになる。
そういう人が、もっともっと増えてくることを念願している。

それまではこのブログや「森田理論学習のすすめ方」というホームページで情報の発信を継続していきたいと考えている。





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Last updated  2019.06.16 07:00:29
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