カテゴリ:生の欲望の発揮
森田先生は、「感じを高める」ことを大事にされていました。
ここで修養の第一の出発点は、物事に対する「感じ」を高めていくことである。 われわれは、見るもの・聞くもの何かにつけて、ちょっと心をとめていれば、必ず何かの「感じ」が起こる。かりそめにも、これにちょっと手を出しさえすれば、そこに感じが高まり、工夫や疑問が起こって、興味がわく。これを押し進めていけば、そこにいくらでも、進歩がある。 他人や物事や出来事に注意を向けていると、気づきや発見がある。 興味や関心が湧いてくる。課題や問題点も見えてくる。 感情が発生して、それを高めていくと注意や意識は外向的となる。 アイデア、工夫、意欲がでてくると頭が活発に活動を始める。 また自然に身体が動くようになる。一心不乱に取り組むようになる。 悔いのない人生を送りたいと思うならば、この方向を目指すことだ。 ここでいう「感じを高める」ということは、岡野雅行さんに言わせれば、「発想力」を磨くということだ。ひらめき、アイデア、今までと全く違った考え方、気づきを高めるためにはそれなりの努力がいる。 「発想力」を磨くために大切なことは何か。ランダムに紹介してみよう。 ・独創という領域は、ひらめき、直感、感性が最優先される霊的なものだ。 余計な知識や決まり事というのは、考え方、やり方を狭め、柔軟な発想を妨げることが多い。 それらにとらわれすぎると新たな発想はできなくなる。 特に「かくあるべし」の考え方は、新しい発想力を押さえつける。 自分が感じた素直な気持ちを最優先すべきである。 ・子供の発想力は、過去の経験に縛られることがない。柔軟性に富み、変化に適応できる自由な思考をする。大人は過去の経験に縛られて、新しいものの見方が生まれにくくなっている。 先入観や決めつけを排除して、リセットして一から新たに考えてみることが大切である。 ・新しい発想力を放棄して、人まねばかりを繰り返していると必ず行き詰まる。 物まねで相手の技を自分のものにしたら、次に自分のオリジナリティを付け加えていく態度が大切である。そこに独創性が生まれてくる。 ・行き詰まりを感じたら、一旦その場を離れて、鳥のようになって仕事全体を見ることが有効だ。 囲碁でも「傍目八目」という言葉がある。碁を傍で見ていると、実際に打っている人よりも、八目も先まで見通すことがてきるというものだ。これは森田では、両面観、多面観のものの見方のことですね。 そうすると今まで気づかなかったことに気づいて問題解決に結びつくことがあるといわれているのです。 ・岡野さんはたくさんの仕事を同時並行しているから、次から次へと、ひらめきとか発想というものが湧いてくる。森田でいう「無所住心」のような態度であちこちにアンテナを張っている。 いつも精神緊張状態にあるのです。そういう状態の時にこそ、素晴らしいアイデアやひらめきは湧いてくるといわれているのです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2019.08.08 06:30:10
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