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森田理論学習のすすめ

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2019.11.02
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今日は「うつの8割に薬は無意味」という本を紹介します。
この本は読み物としてブラックユーモア満載で大変面白い本です。
著者は井原裕医師 朝日新書です。
井原氏は大学病院の教授ですが、大変ユニークな方です。

うつ病の治療というと、すぐ「心のケア」という言葉を思い浮かべますが、その前にまず体のケアが大切です。「健全な心は健全な体に宿る。健全な体は、規則的な生活習慣あってのこと」それが基本中の基本です。そのために心がけてほしいことは次のようなことです。

1、一日7時間の睡眠をとる。または1週間に50時間の睡眠をとる。
入眠時間を早めることがポイントです

2、次に睡眠相を安定させる。具体的には平日と休日の起床時刻の時間差を2時間以内に保つことです。
それ以上になると海外旅行の時差ボケ状態になる。これが心の不調の原因になる。

3、薬物療法中はアルコールを飲まないことです。「酒を飲んだら車を運転しない。薬を飲んだら酒は飲まない」を徹底することです。薬をアルコールで流し込むようなことは避けるべきである。
これは意外と無視されているケースが多い。

4、高齢者については、30分のウォーキングを行う。

5、さらに一日の臥床時間を8時間以内に留める。

働き盛りの人のうつは、働きすぎや生活の乱れによる睡眠不足が原因です。
1、2、3を心がけることです。
高齢者のうつの場合は、不活発な生活習慣にあります。
「昼間ゴソゴソ、夜ガサガサ」といった生活になると、精神も身体も衰えてきます。
つまり運動不足が原因です。だから歩かせれば治ります。

現在は心の健康を損なうとすぐに心療内科にかかり、すぐに薬物療法に入ります。
ところが生活習慣の乱れによる、うつ状態の場合は、薬は効きません。
規則正しく、リズム感のある生活に切り替えることで、多くのうつ状態は改善できるのです。
井原先生のところでは、薬物療法に加えて、生活指導を実施している。
睡眠状況の記録を提出させている。これは薬物療法以上に効き目がよいという。

精神科医の先生は、病院にやってくる人は精神的な病気にかかっているに違いない。
適切な診断をして、何とか薬で楽にしてあげたいと思っているのです。
たしかに2割ぐらいの患者さんは、薬が効くような精神疾患を抱えている。
ところが後の8割の人は、生活習慣の乱れ、働きすぎ、パワハラ、派遣切り、失業、多重債務、恋愛、嫁姑問題、家族や会社での人間関係で心の問題が生じているのです。
脳に障害が起きているのではなく、生活面の問題が心の問題を引き起こしているのです。

そういう人に多少は薬の効果はあるかもしれませんが、根本的な解決策ではありません。
何とか薬だけで治そうとすると、種類も量も増えて、薬漬けになってしまいます。
こうなると最終的には、体も精神も、社会生活も破壊されてしまいます。
精神科医に悪意はありません。すべて患者さんのために行っている善意の医療行為なのです。
生活習慣の改善、労働基準監督署、警察、弁護士、カウンセリング、集談会などで解決すべきことをすべて精神科医に頼ろうとしているのですから問題がでてきているのです。
これは精神科医の問題というよりも、我々自身の問題解決の選択の誤りなのです。





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Last updated  2019.11.02 06:20:06
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