森田理論学習のすすめ

2024/06/03(月)08:06

☆変化に対応した行動について

行動のポイント(566)

今日は森田先生のおすすめの実践・行動の心構えについて考えてみたいと思います。 絶対にしてはならない事から説明してみましょう。 基本的には、自分の都合、気持ち、気分、身体の状態を推し量って、行動に踏み込むかどうかを決定してはいけないということです。 これはどういうことかというと、「今はやる気が起きない」「興味や関心が湧かない」「疲れている」「病気でしんどい」「行動すれば病気が悪化する」「資金がない」「協力者がいない」「設備や道具がない」・・・などと言う自分の都合で、行動しないほうを選択するというのは間違いだということです。 自分の気分や都合ばかりを推し量っていると、目の前に起きている変化に対応することができなくなる。例えば、火事、地震、津波、雷、噴火、台風、土砂災害などが起きたとき、運が悪いと命を落とすかもしれない。関東大震災の時、根岸病院の壁が崩れ落ちている時、ある精神病患者がケロッとして、「ずいぶん大きな揺れですね」といって平然としていたという。 こういう自然災害の時は、危険を察知したら、どんな状況にあろうが、真っ先に身を守るための行動をとなければならない。 自分の都合や気分を問題にしていると、命を落としてしまう。 森田先生は実践・行動に当たっては、自分の気持ちや都合を最優先させてはならないといわれているのです。自分がいま置かれている状況、境遇、環境などを見極めて、行動するかしないかを決定することが大切であるといわれている。 一言でいうと、外部の変化に合わせて、臨機応変に実践・行動することが大切だといわれているのです。強行軍の時は、いくら疲れていてもみんなについていくことになります。 いくら仕事に行くのが嫌でも、生活費を得るためには、足をひきずりながらでも会社に行かなければならない。 次に、ここで大事なことは、外部の変化を正確につかむということです。 外部の変化を間違って掴んでしまうと、間違った方向で行動することになります。 たとえば、最近下痢が続き、出血しているようなときは、すぐに内視鏡で検査して、ガンではないかどうかを判断してもらう。そんな検査は嫌だと言って無視する態度では、重大な変化を見落とすことになります。 外部の変化を正しくつかむために、森田先生が提案されていることは「みつめよ」ということです。目の前の出来事をよく観察しなさいということです。 他人の意見を鵜呑みにするのはまずい。先入観や思い込みは事実とは異なることが多い。 現地に立ち会い、自分の目で真偽のほどを確かめることが大切です。 見つめていると、気づきや発見が見つかる。興味や関心も出てくる。 問題点や課題も見えてくる。 この段階に達した時、変化に対応した正しい行動を選択することができるのです。

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