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森田理論学習のすすめ

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森田療法と他の療法について

2019.11.02
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今日は「うつの8割に薬は無意味」という本を紹介します。
この本は読み物としてブラックユーモア満載で大変面白い本です。
著者は井原裕医師 朝日新書です。
井原氏は大学病院の教授ですが、大変ユニークな方です。

うつ病の治療というと、すぐ「心のケア」という言葉を思い浮かべますが、その前にまず体のケアが大切です。「健全な心は健全な体に宿る。健全な体は、規則的な生活習慣あってのこと」それが基本中の基本です。そのために心がけてほしいことは次のようなことです。

1、一日7時間の睡眠をとる。または1週間に50時間の睡眠をとる。
入眠時間を早めることがポイントです

2、次に睡眠相を安定させる。具体的には平日と休日の起床時刻の時間差を2時間以内に保つことです。
それ以上になると海外旅行の時差ボケ状態になる。これが心の不調の原因になる。

3、薬物療法中はアルコールを飲まないことです。「酒を飲んだら車を運転しない。薬を飲んだら酒は飲まない」を徹底することです。薬をアルコールで流し込むようなことは避けるべきである。
これは意外と無視されているケースが多い。

4、高齢者については、30分のウォーキングを行う。

5、さらに一日の臥床時間を8時間以内に留める。

働き盛りの人のうつは、働きすぎや生活の乱れによる睡眠不足が原因です。
1、2、3を心がけることです。
高齢者のうつの場合は、不活発な生活習慣にあります。
「昼間ゴソゴソ、夜ガサガサ」といった生活になると、精神も身体も衰えてきます。
つまり運動不足が原因です。だから歩かせれば治ります。

現在は心の健康を損なうとすぐに心療内科にかかり、すぐに薬物療法に入ります。
ところが生活習慣の乱れによる、うつ状態の場合は、薬は効きません。
規則正しく、リズム感のある生活に切り替えることで、多くのうつ状態は改善できるのです。
井原先生のところでは、薬物療法に加えて、生活指導を実施している。
睡眠状況の記録を提出させている。これは薬物療法以上に効き目がよいという。

精神科医の先生は、病院にやってくる人は精神的な病気にかかっているに違いない。
適切な診断をして、何とか薬で楽にしてあげたいと思っているのです。
たしかに2割ぐらいの患者さんは、薬が効くような精神疾患を抱えている。
ところが後の8割の人は、生活習慣の乱れ、働きすぎ、パワハラ、派遣切り、失業、多重債務、恋愛、嫁姑問題、家族や会社での人間関係で心の問題が生じているのです。
脳に障害が起きているのではなく、生活面の問題が心の問題を引き起こしているのです。

そういう人に多少は薬の効果はあるかもしれませんが、根本的な解決策ではありません。
何とか薬だけで治そうとすると、種類も量も増えて、薬漬けになってしまいます。
こうなると最終的には、体も精神も、社会生活も破壊されてしまいます。
精神科医に悪意はありません。すべて患者さんのために行っている善意の医療行為なのです。
生活習慣の改善、労働基準監督署、警察、弁護士、カウンセリング、集談会などで解決すべきことをすべて精神科医に頼ろうとしているのですから問題がでてきているのです。
これは精神科医の問題というよりも、我々自身の問題解決の選択の誤りなのです。






Last updated  2019.11.02 06:20:06
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2019.10.24
森田療法や森田理論の学習をしている人は、他の精神療法は最初から排除してしまう場合があります。
これはまずいいのではないか。森田先生はそんなことはされないと思います。
一つ一つ実際に確かめて神経症の治療に応用できるのかどうかを判断されたに違いありません。
確かめる中で、森田理論の優位性や問題点、改善点がはっきりと分かってくるものだと思います。

精神療法の一つに認知行動療法があります。
これは認知療法と行動療法を組み合わせて、神経症の克服を目指しているものです。
精神療法としては、唯一保険適応です。

認知療法は、神経症に苦しむような人は、ある出来事に対してネガティブに考える傾向が強い。
それが考え方、生活面、行動面に悪循環を招いている。
物事それ自体には、よい悪いはないのですが、自分の頭の中でいつも悲観的、否定的にとらえてしまう。
マイナスにばかり考える癖を認知療法によって、プラス面も考えられるように訓練していく。

行動療法は、不安をいくつかの階層に分けて、取り組みやすいものから、実際に不安に直面させていく。
例えば快速・特急電車に乗れない人に、まず駅に行く。切符を買う。
各駅停車の電車に乗る。次の駅で降りる。
最終的に快速・特急電車に乗れるまで、行動面を前面に押し出した治療法です。

神経症は、森田理論学習のように言葉でそのからくりを説明し、理解しただけでは解決しません。
例えば、不安神経症で死んだ人はいません。動悸や息苦しさで一時的にパニックになって、破局的に考えることで、発作が起きているんですよ。そのままじっとしていれば、いずれ収まります。
だから発作が起きたときは、慌てず落ち着いて行動しましょう。
などと言葉でそのからくりを説明し、考え方を改めさせようとしても、急には電車に乗れるようにはならないでしょう。
実際に体験して、安全であることを自分の身体で体得するということがいかに重要かということです。
そういう意味では、森田理論学習は観念に偏りすぎて、行動面がおろそかになっているかもしれません。
森田先生の入院療法とは全く異質なものに変化してきているのです。
そこに気づいて、森田理論の学習だけではなく、実践・行動、生活面への応用を心がけている人は素晴らしいですね。実際にそういう人は素晴らしいオーラを放っています。

現在の認知行動療法は、原法をいろいろと改善して新しい試みが次々と生みだされています。
その一つに、「アクセプタンス&コミットメント・セラピー」というのがあります。
これは難しい言葉ですが、森田理論に非常に近いセラピーです。
「アブセブタンス」というのは、自分の中に湧き起こった自動思考、とりとめのない考え、不安や怒りなどの感情、身体の痛みや違和感・・・。
そういったものがあることを否定するのではなく、積極的に承認して、受け入れていくというものです。
「コミットメント」とは、「今・ここ」に意識を戻して、今、自分の目の前にある物事や出来事、今、本当にやるべきことに傾倒していきましょうという考え方です。
一言でいえば、不安や恐怖を目の仇にして、無くそうとして格闘するのではなく、それを自然なものとして、あるがままに受け入れていきましょう。
そして、日常茶飯事や仕事、自分の夢や希望に向かって前進してゆきましょうという考え方です。
この考え方は、森田が専売特許のように思っていましたが、どうもそうではなくなってきたようです。
そして認知行動療法が素晴らしいのは、この考え方が行動療法と結びついて、実際の活用方法までを提案して、強力にサポートしていることにあります。
私たちはこれに見習い、新しい森田理論の活用法を見出していく必要があるようです。
「生活森田・応用森田」を理論学習と同じ程度に比重をアップしていくことが求められています。






Last updated  2019.10.24 06:20:06
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2019.09.19
生活の発見誌の2019年8月号に、子供の発達障害に森田理論を応用して成果を上げておられる先生の投稿があった。大変参考になった。
森田理論は、神経症だけではなく、慢性うつ病、慢性疼痛、ガン患者、難病、慢性皮膚病などに顕著な効果があるという報告はなされているが、発達障害にも役に立っているという話を聞いて大変うれしく思った。

発達障害を抱えている人は、注意欠陥多動性障害、コミュニケーション力の不足などがあって、普通の人とまともな付き合い方が困難な場合がある。
今までは発達障害を何とか治して社会に適応させようという治療が第一選択肢として考えられてきました。
「こだわり」「多動」「多弁」などは、周囲からすると奇怪な言動に見えるため、どうしても治療対象としてみてしまうのです。

この先生の取り組み方は違います。
子供がゲームが好きならば、ゲームを集中的に許容して、そのことを批判しないで見守るのだそうです。
すると今まで全く手をつけようとしなかった勉強の方にも関心を示すようになったとのことです。
また多動性が目立つ子供に、多動に身を任せて園庭で走り回った後にはきちんと集団に戻っていき、みんなとクラスで過ごすことができるようになった例もあるそうです。

逆に、勉強に取り組んだらゲームをしてもよいという方針で臨むとよい結果にならない。
また集団の中でじっとしていられたら、走り回ってもよいという手順で支援をするとうまくはいかない。

この先生は次のように述べておられます。
森田療法は、「変わらないこと」はそのまま受け入れ、「生の欲望」に即した行動をとっていくというアプローチをとっています。

発達障害を抱えている人は、仕事が器用にこなせない、勉強についていけない、コミュニケーションのとり方が奇異であるなど、様々気になる言動を呈しています。
しかし、そうしたネガティブな側面にではなく、当事者が一方で有している強みや得意な面に目を向けて、それらが発露されるような環境をいかにして周囲ができるか、このことこそが森田療法を発達障害に活かすあり方だと思うに至っております。

実に森田理論の核心をついた格調の高い文章であることかと感心しました。
今後の実践例を数多く積み重ねられて、社会に発達障害に森田療法ありという考え方を広めていってほしいと切に願っております。

尚、生活の発見誌をご存知ない方のために若干説明しておきます。
NPO法人 生活の発見会が毎月1回発行しています。
内容としましては、会員同士の体験記、交流、自分の掴んだ森田理論などが満載です。
その他森田理論に詳しい先生が、森田理論について解説しています。
それから森田療法に関するイベント、学習会、集談会、参考図書、視聴覚教材、森田療法施設、協力医師、協力臨床心理士、メンタルヘルス岡本記念財団、森田療法学会の紹介などの情報が載っています。
ページ数は約100ページぐらいです。神経症に悩む人の同人誌のようなものです。

私の知っている臨床心理士さんは、クライアントに発見会に入会して、発見誌を読むことで心の悩みはかなり軽減できると豪語されています。実際何人も発見誌をとって読んでいます。
まだの人は、試しに1年間だけでも入会して生活の発見誌を読んで見られたらどうでしょうか。
関心のある方は、是非生活の発見会のホームページでご確認ください。






Last updated  2019.09.19 06:20:06
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2019.06.10

慢性的なうつ状態という人がいる。
大うつ病ほどではないが、軽い抑うつ状態が続いている人である。
これは気分変調性障害といわれている。
薬物療法だけではなかなか改善できない。
どうすればこの抑うつ状態は軽減できるのだろうか。
「うつヌケ」(田中圭一 角川書店)が探ってみた。

慢性うつ状態の人は、考え方、行動のパターンが悪循環を招いている場合があります。
考え方、思考のパターン、行動のパターンを見直すことが大切です。
そのためのヒントを上げてみましょう。

1、うつ状態の人は、自分のことが嫌いなのだという。
自分が好きになる努力をすることが大切です。
自分のことが好きになるには、まずありのままの自分を認める。
森田でいう「かくあるべし」を捨てる。
ネガティブな言葉はやめて、自分のことを評価する。
これはことばでは分かりますが、ハードルは高い。
でもそれに近づくための方法があります。
森田療法理論や認知療法の学習をすることです。
私は、自分の存在、容姿、性格、能力が人と比べて劣っていて、イヤで仕方がありませんでした。
森田理論では、「かくあるべし」を少なくして、事実、現状に立脚した生活態度を身に着けることだということを教えてもらいました。
今では学習のおかげで、あるがままの自分に寄り添うことができるようになりました。

2、森田療法は、不安はあるがままに捨て置いて、今なすべきことをすることを勧めている。
うつ状態をなくそうとすると、抑うつ状態は軽くなるどころか、どんどん悪化する。
うつ状態という人を見ると、頭でっかちで、手足が動いていない。
考えることは、自分の欠点や弱点を責めることに集中している。

3、人から必要とされる人間だと感じられるようになると、うつ状態は楽になる。
人の役に立つことを、見つけてコツコツと実行に移すことが大切です。
それが習慣化し、弾みがついてくれば、うつ状態は消えていきます。

4、自分を客観化し、助言してくれる人を味方につける。
先入観、決めつけで悲観的な考え方ばかりしているので、配偶者や友達などの意見を参考にする。
反発するのではなく、「そういう見方や考え方もあるのか」と素直になることが大切です。

5、客観的事実と主観的な事実をノートに書き留めておいて、1か月後に振り返ってみる。
例えば、準備不足で商談に失敗した。これは客観的事実です。実際の出来事です。
その時、「自分はもうこの会社にはいられない」と感じたのは、主観的感情の事実です。
それを記録しておいて、1か月後に振り返ってみると、客観的事実はどうすることもできませんが、主観的な事実は変化していることが多いと思います。
「どうしてそのような極端な気持ちになったのだろう」とあっけにとられるかもしれません。

6、没頭できる趣味を持つ。趣味には、強制も、責任も、プレッシャもない。
趣味ややりがいを持つことは、うつ状態になる予防薬になります。

7、うつ状態になりやすい人は、まじめ、心配性だが前向き、責任感が強い。
そういう人は、気持ちの方は休みたいのに、鞭打って働いている。
「社畜」という言葉があります。ブラック企業などにいて、気力、体力、生命力などすべての力を会社に捧げながら、最終的に部品のように使い捨てられるロボットのような人のことを言います。
こんな人生を送っては自分がかわいそうです。
このような場合、限界を超えてしまう前に、対処しないと、最悪過労死へと突っ走ってしまいます。
体調異変を感じたら病院にいくことです。神経質性格者は、身近な人に自分の状態を監視してもらうことが大切です。









Last updated  2019.06.10 06:30:09
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2019.03.13
私はこのたび、「心の健康セミナー」の主催者として、新聞社、市役所、県の精神衛生センター、市の精神福祉施設などに直接出向いて広報をしました。
区民文化センター、市立図書館、公民館などで森田療法のことはまともに取り扱ってもらえませんでした。
それは仕方がない面もありますが、心の問題を扱う健康福祉局、精神衛生センター、保健所などでも、「森田療法ってなに」 「新興宗教とは関係ないですよね」「講演の題名に森田療法と入れたものにご協力はできない」などと言われて、受付ですぐに追い返される場合が多々ありました。
特に期待をかけていた県の精神衛生センター、市の精神福祉センターでまともに対応してもらえなかった事はとてもショックでした。話を聞いてもらえない。
入り口でチラシを渡すのが精一杯でした。すぐに捨てられているのでしょう。
というのは、申し込み者の中で、そういうところでチラシを見た人は一人もいなかったのです。
ポスターなどは掲示はできませんと断られる始末です。
他のポスターはいろいろと掲示しているのにとても残念な思いでした。
曲がりなりにも心の問題を扱う部署で、森田療法が眼中にないということがよくわかりました。
あっても、近づいてはならない、効果は期待できないので無視するという態度が露骨なのです。
全国的に見ると私の住んでいる県や市が特殊なケースなのかもしれません。

地元新聞社は後援してくれました。
後援にあたっては生活の発見会の定款や役員の名簿の提出を求められました。
当然、新聞紙上でも取り上げてくれるものと思っておりましたが、他のセミナーの掲載を優先するということで断られました。
他のセミナーの内容と私たちのセミナーの内容を比較しているのです。
特に「森田」というネーミングに敏感なのです。
そして私たちのセミナーは取り上げてもらえなかったのです。
食い下がると、森田療法は、特定の療法に偏っており、普遍性が少ないなどと説明されるのです。

途中からは、森田療法のことは前面に出さずに、森田療法理論を応用して開発された「生きがい療法」の言葉を前面に出すように変更しました。
この言葉は、森田療法を1とすれば、 3倍ぐらいは世間に知れ渡っています。
以前に新聞で取り上げられた記事などをファイルして見せれば、非常にインパクトが強いのです。
これは過去に掲載された記事が数多くあります。
これを前面に出すことで、多くの参加者を勧誘することができました。
 80人定員のところ95人も集めることが出来たのです。

今回の「心の健康セミナー」では、一般市民の方が数多く参加されます。
多分森田療法そのものよりは、「ガンと生きがい療法」の話を聞きたいのだろうと思っています。
私はこの機会をとらえて、森田療法の言葉を広く知ってもらうことに力を入れたいと思います。
理想としては、心の問題を抱えた人に、その解決策の1つとして、森田療法のことがすぐに頭に浮かぶような状況を作り上げたいと思っております。まずは一般市民の人に森田療法というすぐれた精神療法があるという事を広めることが、今、 1番に取り組むべき課題だと考えています。

2月号の生活の発見誌にYouTube (無料の動画共有サイト)で発見会のチャンネルを作り、そこで定期的に短い動画を配信して森田療法の普及活動を行うという提案がありました。
これは会を上げて取り組めば効果があると思います。どなたか取り組む人はいないでしょうか。

私は文章を書くのが好きなので、このブログで森田療法の普及に努めております。
毎日600人から1,000人ぐらいの人がアクセスしてこられます。
こういう活動を地道に続けていれば、いつの日か、森田療法に関心を持つ人が出てくるのではないかと思っております。
最初のうちは一日20人ぐらいのアクセス数しかありませんでした。
それがいつの間にか、30倍から50倍に拡大したのです。
粘り強く継続していって、いつか世の中を変えていきたいと思っているところです。

メンタルヘルス記念財団を作られた岡本常男さんは、「森田療法という日本で生まれた優れた精神療法は、海外で評価されて、逆輸入される形で日本で普及するのではないか」といわれていました。
岡本さんは何回も中国に足を運んで森田療法の普及に努められました。
中国では大学病院をはじめとして、日本を凌駕する勢いで森田療法が拡大しています。
その他、オーストラリア、カナダ、アメリカ、ドイツなどにも拡大して、国際森田療法学会も開かれるようになりました。その日は着実に近づいているのだと思っております。






Last updated  2019.03.13 06:30:10
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2018.11.30
アメリカの文化人類学者デビット・K・レイノルズ先生は、森田療法と内観療法に詳しい先生である。
この2つを神経症の治療に取り入れられている。

内観療法が吉本氏によって確立されたのは1930年代のことです。
内観療法とは、私たちが家族や身近な人たちによって支えられているという、具体的で明確な事実に焦点を当てて自己内省することです。
周囲の人たちから絶えず恩恵を受けているという事実を、細部にまでわたって本当に認識した時、感謝の気持ちが湧いてきます。
それに報いることをしていなかったことに罪の意識を感じ、行動を改めるようになるのです。

内観療法は研修所で行います。私は一日だけの内観療法を受けました。
畳半畳ぐらいなところに入ります。周りは立屏風で覆われていました。
ここで自分ひとりで一日中内観をするのです。
1時間か2時間ごとに、 「この時間はどんなことを内観されましたか」と研修所の人が来られて確認されました。これは寝たりして、内観をしていないか確認のためだと聞きました。

私は最初に母親との関係を生まれてから物心つくまで、できるだけ思いつようにしました。
記憶はないのですが、成長してから聞いたことを思い出すようにしました。
次に、幼稚園児だった頃から、小学生の頃の母親との関係を丹念に調べました。
続いて、中学生の頃、高校生の頃、大学生の頃、社会人になって30代の頃、 40代の頃、50代の頃と年代を区切って母親との間で起こった出来事を調べていきました。
その時、母親からしてもらったこと、母親にしてあげたこと、母親に迷惑をかけたことを中心に自己内省しました。

普通集中内観療法は、母親との関係を調べた後、父親、祖父母、兄弟姉妹、叔父や叔母、友達などについても丁寧に調べてゆきます。
集中内観は原則として1週間ぐらいです。これを朝から夜まで繰り返すのです。
終了間際になると、自分がいかに周囲の人に迷惑をかけてきたのか、いかに周囲の人に助けられて生きてきたのかがよくわかるようになるようです。
最後は涙が溢れて止まらなくなるそうです。感謝の念でいっぱいになるようです。
内観療法が終わってから、普通の生活に戻ると、その恩に対してお返しをしたいと思うようになるようです。
内観療法では自己中心という認識の誤りが、周囲の人との人間関係を丹念に調べることによって、頭の中で修正されるのではないかと思います。
しかし、この内観療法は、しばらくするとまた自己中心という行動がぶり返すそうです。
そうならないためには、自宅において家庭内観を日々行う必要があるようです。
私は1日だけの体験内観療法でしたので、その境地に至る事はありませんでした。

神経症に陥る人は何かにつけて自己中心的で、他人のことを思いやる気持ちが希薄です。
自分の気持ちや主義を押し通して、 他人に平気で「かくあるべし」を押し付けています。
森田理論では「かくあるべし」が強すぎると、思想の矛盾を起こし、葛藤や苦悩で苦しむようになるといいます。
「かくあるべし」を極力抑えて、どんなに理不尽な事実であっても、その事実に立脚して生きていく事を勧めています。事実本位の生活をするための方法は色々と森田理論か教えてくれています。
それに加えて、この内観療法を取り入れることによって、自己中心的な部分が抑えられ、他人に 「かくあるべし」を押し付けることが少なくなるとすれば、内観療法の持っている意義は大きいのではないかと思います。






Last updated  2018.11.30 06:30:08
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2018.11.26
一昨日岡山で開催された心の健康セミナーに参加した。
今回講演をしてくださった先生は、皮膚科の専門医だった。
この先生が言われるには、慢性の皮膚疾患に対して、薬物療法や外科的治療だけでは不十分である。
慢性疾患を抱えている人たちは、様々な皮膚症状に対して、心の中に不安、葛藤、怒りなどが渦巻いている。
たとえば、 「アトピーが治らなければ何の希望もない」 「アトピーが治ったら働く」 「皮膚炎のために受験できない」 「自分が嫌い、どうなってもいい」などと考えがちである。
進化している対症療法的施術と並行して、心のケアを付け加えると慢性の皮膚疾患は驚くほど良くなるケースが多いと言われる。
この先生は、心のケアについては森田療法を研究され、皮膚疾患による不安、葛藤、怒りなどの悪循環を断ち切るように指導されていた。
つまり外来森田療法を慢性的皮膚疾患の患者に取り入れられていたのである。
このような皮膚科の専門医が存在すること自体大変な驚きであった。

この先生は、次のようなことを心がけて心のケアに取り組んでおられた。
傾聴・共感を心がけて、肯定的側面を評価する。
できることや興味のあることに取り組むように提案をする。
私メッセージの発信に心がける。ユーモアを心がける。日記指導を行う。
食事、運動、音楽、ダンスなどの効用についても言及されていた。
その中で印象に残った言葉は、 「人間はもともと何かを作り出す行為に生きがいを感じるように生まれてきている」 (伊丹仁朗 生きがい療法の証明 海竜社)だった。
不安を持ち抱えたまま、なすべきことに取り組んでいくという考えだった。

私はこれまで、がん治療、難病疾患、慢性疼痛などの専門医が外科的施術に加えて、森田療法を応用して、身体疾患を軽減させている講演を数多く聴いてきた。
慢性疾患やストレスが原因となる身体疾患は、心や考え方の歪みが症状を悪化させていることがよくわかった。
森田療法理論は、神経症を治すだけではなく、慢性疾患、身体症状、免疫力の低下した人に大いに応用できることがもうすでに証明されているのだと考える。
身体疾患に対症療法だけでは無理があるのだ。心身一元論で取り組む必要がある。
つまり、森田療法理論は、 「人間はいかに生きて行くべきなのか」について、明快な指針を示しているものと思われる。
ですから、森田療法理論は、すべての人々がその価値を認識し、自分の生活の中に取り入れていく必要があるのではないかと考えています。

ちなみに、来年2月10日(日)14時から16時30分まで、広島市西区区民文化センターですばるクリニックの伊丹仁朗医師による「心の健康セミナー」が開催される。
伊丹先生はガンの専門医であるが、ガン治療に森田療法理論から「生きがい療法」を開発され応用されている先生である。森田療法理論を広く紹介し、一人でも多くの人に森田療法に対する関心を高めてゆきたいものです。






Last updated  2018.11.26 06:53:46
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2018.11.18
日本における糖尿病になる主な原因は、過食、偏食、運動不足、ストレスなどのライフスタイルの影響があるという。そのため糖尿病は、生活習慣病とも言われている。
血液中のブドウ糖の量が、正常値は空腹時110 mg/dl以下だが、それより高い値が続くと糖尿病に移行する。
放置していると失明、腎臓障害による透析、手足のしびれ、神経痛、動脈硬化など重大な疾患を発症する。精神疾患としては、うつ状態に陥る。そして不安障害やうつ病を発症する。
糖尿病になっている人が、うつ病を発症する例はかなりあるようだ。
それ以外にも、過剰な恐怖、心配、取り越し苦労、疑い深さ、塞ぎ込む、本能的欲望の制御不能、無気力、無関心などの傾向も強くなる。

普通は膵臓からインスリンが分泌されて、血糖値の上昇が抑えられている。
血糖値の上昇が慢性化してくると、膵臓のインスリンを作るβ細胞が疲弊してインスリンの分泌量が減ってしまう。
その他、肥満などによってインスリンが効きにくくなって糖尿病に至ることもある。

糖尿病については、九州大学による食事療法に関する興味深い調査が報告されている。
1988年、福岡県糟屋郡久山町の住民健診で、男性の15% 、女性の9.9%の人に糖尿病が見つかった。
早速、運動療法と食事療法の徹底的な指導が行われた。
食事療法は「高糖質カロリー制限食」である。
その結果、 14年後の2002年の調査で、男性の23.6% 、女性の13.4%が糖尿病になっていた。
14年前よりも患者数が増えていたのである。
糖質たっぷりの食事療法が糖尿病を激増させてしまったと考えられる。

脳細胞などの栄養源は糖質であると言われていが、それも程度問題で、過剰摂取は逆に糖尿病を招く。
糖質たっぷりの食事とは、スイーツ、お菓子、砂糖、菓子パン、食パン、精白米、チョコレート、ジャガイモ、はちみつ、もちなどである。
糖尿病の予防にあたっては、これらの食事を減らして野菜や肉、魚介類などとのバランスのとれた食生活に変更していく必要があるようだ。
特にカップラーメン、ファーストフード、スナック菓子、スイーツに偏った食生活を続けている人は、糖尿病の発症リスクが非常に高い。

糖尿病による鬱状態、不安障害、不快感などを、森田療法によって改善しようとするのは無理がある。
ザルで水を救い上げるようなもので効果がない。
まずは、食生活の改善、健康のための運動の継続などに取り組むことが先決であると思う。
(こころの免疫学 藤田絋一郎 新潮社参照)






Last updated  2018.11.18 06:30:07
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2018.03.07
大原健士郎先生は神経症とうつ病の人の違いについて次のように説明されている。

・診察の場面では、一般に神経症の人は自分の悩みや症状を話し出すと1時間でも2時間でも話し続ける。
うつ病の人は青白い顔をして、質問に対しても、小声でぼそぼそと答える。
神経症の人はエネルギーはたっぷりやるが、うつ病の人はエネルギーを消耗をし尽くしたような感じである。

・神経症の人は元気が良いので、北海道や四国などといった遠方からでも浜松医科大学病院を訪れる。
うつ病の人は消耗しきっているので、静岡あたりから訪れるのが限度である。

・神経症の不眠は、その多くは入眠困難で、実際にはよく寝ている。
夜眠れないからといって、昼寝をしたり、夕食を済ませるとすぐに寝床にもぐり込んだりする人がいる。
うつ病になると、不眠は必発症状といってよいくらいよく見られる。
不眠の型は早朝覚醒型で、 2 、 3時間もとろとろ眠ったかと思うと、夜中に目が覚めて、その後は一睡もできずに七転八倒の苦しみを味わう人が多い。
神経症で、不眠の人は大騒ぎをして周囲の人を起こしにかかるが、うつ病で不眠になった人は周囲の人に迷惑がかからないようにそっと寝床から抜け出して、夜が明けるまで書斎で時を過ごしたりする。

・神経症は訴えは多いが、病像はそれほど深刻ではなく、しばしば自殺を口にしても、実行に移す事は少ない。
神経症の人は、死にたいなどと、本心から思っている人は極めて稀で、長生きしたくてジタバタしているのである。
これに対してうつ病では、大騒ぎをしないで自殺に直行していく傾向がある。

・神経症の人で食欲不振を訴えることがあるが、訴えほど体重の減少は認められない。
よく注意して観察していると、食欲がないからといって、間食したりしていることが多い。
うつ病の人は、食欲が著しく減退し、それとともに体重は1ヶ月で10キロも20キロも減少することがある。

・うつ病の人は1日のうちに、気分はガラガラと変化する。これを気分の日内変動という。
また、うつ病の人は自由浮動性の不安と言って、特別な理由もないのに急に不安感に襲われることもある。この状態は突然出現し、すぐに消えるが、 1日のうちにしばしば出現することがある。
神経症の人はそのようなことはない。その代わりに、いつもカラッと晴れあがった気分にならず、常にうす雲が張っている感じである。

・うつ病はしばしば再発を繰り返すことが多い。神経症はダラダラと長い経過をとる。

・重症のうつ病になると、色々な妄想が起きてくる。
妄想では、関係被害妄想、心気妄想、貧困妄想、罪責妄想などが見られる。
神経症では妄想を示す事はない。

・うつ病は悪くなると、思考も行動もテンポが鈍くなり、ちょっと見ると痴呆のような状態になることがある。症状はさらに悪くなると、昏迷状態といって、ただ横になっているだけの状態になることがある。
神経症ではこのような状態になることはない。

・うつ病には抗うつ剤が効果的である。神経症には抗うつ剤は無効である。
不安の強い神経症には鎮静剤が効く場合がある。しかし、一般的に言って、うつ病の治療の主役は抗うつ剤であり、神経症では精神療法が中心になる。

・神経症もうつ病も、性格はもともと真面目人間であることが多い。そのため、学校の成績も会社での勤務ぶりもよくて、病気にさえならなければ指導者的な立場になれる人が多い。
ところが神経症は概して自己中心的で、自分本位である。
それに比べるとうつ病は、概して自分を犠牲にしても他人に尽くすといった他人本位の性格が目立つ。
そのため、周囲の人たちからは敬愛されている。
同じ立場の神経症の人とうつ病の人が争いを起こすと、どちらかと言うと自己主張が強く、意地の悪い神経症は勝つことが多い。うつ病は自己主張せず、相手に譲る気持ちが強いのである。

・素人目にみると、神経症もうつ病も同じように憂鬱そうに見えるが、客観的な尺度として心理テストを施行してみると、うつ病では情緒不安定が明らかに見られる。
これに対して、神経症は訴えは多いが、抑うつも、気分易変も大したことがない場合が多い。
うつ病の初期には、神経症と区別がつかない場合が少なからずある。その場合には、治療者はうつ病を想定しながら経過を見ていくのが普通である。そのほうが失敗が少ないからである。
(不安と憂うつの精神病理  大原健士郎 講談社 35頁から40頁より引用)






Last updated  2018.03.07 06:30:07
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2018.03.03

元浜松医科大学の大原健士郎先生は、ネオ・森田セラピーを提唱されていた。
これは従来の森田療法に他の療法を組み合わせることによって、神経症の治療に当たる方法である。
大原先生は、家族療法を組み合わされておられた。
その他にも、絵画療法、音楽療法、レクリエーション療法、スポーツ療法、作業療法を拡大しての農園療法などがある。
大原先生は精神分裂病、躁うつ病、アルコールや薬物依存者、臨死患者などの人たちに対して、森田療法が応用できるかどうかを模索してみたそうだ。
これらの患者は、もちろん森田原法だけでは効果が期待できない。
神経症の患者さんでも、最近は生の欲望があまり感じられない人が増えてきた。
生命力が感じられない、あるいは自我の確立がなされていない人が増えてきた。
こういう人たちに、いきなり森田療法を適用するよりも、他の療法と組み合わせたほうがよい効果を上げることができる。
各種の薬剤や物理的療法を施行し、症状が沈静化してくると、意外に森田療法的アプローチが奏効するのである。
(不安と憂うつの精神病理  大原健士郎 講談社 88ページより引用)

現在ではマインドフルネス、内観療法、生きがい療法を森田療法に組み合わせている例もある。
僧侶であり、臨床心理士の大住誠さんは、箱庭療法と森田療法を組み合わせて神経症、境界例、解離性障害などの治療に取り組まれている。
大住さんは、瞑想的箱庭療法に取り組まれているのが特徴的である。
箱庭療法とは1メートル四方の砂箱に人間、動物、空想上の怪物、家屋等ミニチュアのアイテムを用いて、患者が内的世界を自己表現することで、自然治癒力が高まり、症状が見直されていく遊戯療法です。
瞑想的というのは、箱庭療法に取り組んでいる患者さんに深く入り込んで情緒的交流を持たないということです。そういうことをすると、ときには治療者と患者との間に依存関係が作られてしまいます。
場合によっては支配的な関係にさえなります。
その関係性が患者さんのパーソナリティーによっては、結果的に病の温床とすらなります。

大住さんは、瞑想的箱庭療法は入院森田療法で行われる絶対臥褥療法的な意味があると言われる。
箱庭療法を行うと、今まで症状を取り去ろうとしていた気持ちが薄れて、 「どうにでもなれ」という境地、 「治る。治らない」ということがどうでもよくなり、症状をそのままに放置できるようになります。
そうすれば後は自然に身体が自由に動くようになります。言い換えれば、不安と共存することによって患者さん自身が「本当の自分」に出会っていくことができるようになります。
自然治癒力が賦活化してくるのです。
これは森田療法で言うあるがままの体得と生の欲望の発揮につながるものだと思われます。

詳しい事は、「うつは、治す努力をやめれば治る」(箱庭療法と森田療法の併用の事例と実践)に7つの具体的事例とともに、理論が紹介されていますので、ご参照願います。







Last updated  2018.03.03 06:30:12
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