集談会前には「準備」が不可欠である
堀江貴文さんのお話です。僕がインタビューを受けたとき、ほとんど話さないので、インタビューにならないという評判が立っている。しかし実際には、よくしゃべるときもある。でも全体的に見ると話さないことが多いということなのだ。それはひとえにインタビュアーの質問内容にかかっている。1割ぐらいの人はつい長話をするような質問をぶっつけてくる。ところが9割がた、話したくもないような質問をしてくるのだ。そういう人は、インタビューすることが何日も前から分かっているにもかかわらず、僕のことを調べていないのだ。いわゆる準備不足なのだ。だからしゃべる気が起こらない。普通インタビューする前には、僕の著作に目を通す。僕が発信している動画や記事を見ておく。SNSへの最近の投稿をチェックしてみる。これらは必要なことだと思う。相手のことが全く分からない白紙の状態で、インタビューさせてくださいというのは、相手に失礼ではないですか。分刻みで行動している自分にとって、準備不足で取材されることほど、大きな痛手はない。例えば、あなたが営業マンで何か商品を売り込もうとするとき、その会社のことをほとんど調べていない。競合他社の商品の知識が乏しい。商品に関するニュースを知らない。といった状態で臨むだろうか。もしそんな状態だったら、相手はそっぽを向くだろう。あきれ果てて、怒りだすに違いない。堀江さんは、「無駄な質問・3原則」について説明されている。「調べていない」「考えていない」「わかっていない」インタビューが不調に終わるのは、この3つが当てはまるときだ。(好きなことだけで生きていく 堀江貴文 ポプラ新書 152ページより要旨引用)これは集談会の自己紹介でも応用したいものだ。大体自己紹介でしゃべることは家で整理している人が多いと思う。そうしないと、みんながしゃべっているときに今日は何をしゃべろうかと考えないといけない。自分の順番が近づいてくると、不安や恐怖が襲ってくる。家での5分の準備はゆとりと不安をなくする。次に相手の話はメモしている人が多いと思う。これもちょっと工夫すれば、何回も参加している人はインデックスをつけて、ある程度の余白をとって、日付をつけて時系列で一目瞭然にしておく。これが積み重なっている効果は大きい。それを集談会当日に少しでも見て頭に入れておけば、適切な質問ができる。半年も前のことを覚えてくれたのかと、感激されることもある。例えば、「腰の痛みはその後少しは和らぎましたか」「奥さんとの夫婦仲は元に戻りましたか」などと質問すれば、相手と打ち解けやすくなる。事前準備は、自己紹介だけではない。体験交流で話す内容も、家で整理しておく。症状のことでもよい。日常生活のことでもよい。人間関係のことでもよい。生活の発見誌や単行本で印象に残った記事のことでもよい。森田理論の疑問点でもよい。学習ツールの話でもよい。森田理論の応用の話でもよい。ペットとの付き合い、趣味のことでもよい。とにかく最低1つはしゃべる内容を準備して参加することだ。集談会を実りあるものにするには、「家での準備に始まり、準備に終わる」を肝に銘じてほしい。みんながそれを心がけて実践したとき、すぐに集談会は活性化してくると思う。