☆愛着の形成は暴走行為を止める効果がある
杉山登志郎氏のお話です。愛着の形成は、社会的な行動の土台になります。つまり子どもの中に養育者が内在化するのです。養育者のまなざしがいつも子どもを守るということなんです。例えば、何か悪いことをしようとした時、これをしたらお父さんお母さんが悲しい顔をするな、と思い浮かんで止める。小中学生の時に、友達にそそのかされて万引きをしそうになった時思いとどまったとか。愛着の形成はさらに重要なことがあります。世の中にはトラウマになりそうなことが沢山あふれています。対人関係のトラブル、交通事故、犯罪被害、戦争、大災害など。自分じゃどうしようもないこともいきなり降ってくる。そうした困難が起こるのが人生でもあるのですが、こうした大変な思いをした時、この内在化したまなざしが守ってくれるのです。本当に打ちのめされた時、それでも投げやりにならずに人生を頑張ろう、と思えるのは、自分の親や配偶者、子どもが心に思い浮かぶからなのです。しっかりした愛着を結んだ人の存在が、助けてくれるのです。これは大事にしているペットでもいいのです。ものすごく辛いこと起こったけれど、飼っている犬のご飯のために明日も会社に行こう、私が死んだらこの子は生きていけないのだからと思えるようになるのです。(子育てで一番大切なこと 愛着形成と発達障害 杉山登志郎 講談社現代新書参照)愛着障害を抱えている人は親以外の人との間で愛着の形成をし直すことが必要となります。心の安全基地となる人を見つけることです。信頼できるカウンセラー、生活の発見会の先輩会員の中から心の安全基地となる人を見つけることが自分を助けることになります。その他、自分が愛情注ぐペット、観葉植物や花、自家用野菜の世話をすることも有効です。私も愛着障害を抱えていますが、私はベランダでいつも花を育て、メダカを飼育しています。田舎では自家用野菜、庭木、果樹を育てています。そして田んぼの草刈り作業に帰省しています。愛情を注ぐものを持っていることが、精神的な安定をもたらしているのです。