ヘイズブレーキのエア抜き
先日のイベント中、ずっとブレーキに違和感がありました。どうもレバーを握っているうちにレバーの握りしろが大きくなってくる・・・しばらく握るとレバーろグリップの間隙は指1本未満。おいらの使っているブレーキはHAYESのMAGハイドロリック。どうやら油圧に問題がありそうです。ごまかしながら1日に使いましたがブレーキは特に大事なパーツです。このまま放置プレイはできません。ということでひさびさのメンテナンス日記。。。 長くなりますよ~^^自転車からブレーキをレバーからキャリパーまで外してきました。<画像---マスターシリンダー>まずこれを分解していきます。こんな感じになります。<マスターシリンダー分解図>リザーバーはピストンにかぶります。ヘイズの場合、シマノやマグラなどのように別体でリザーバーを持ちません。っで逆さまに置いてもエアーが噛みづらいというメリットもあるのですが・・・見ての通り、ゴム製のリザーバーがピストンをグルリと包み込む形をしています。しかもその中はオイルで満たされているわけですからエアーを噛むこともないわけです。今回の不具合ではレバーの握りがだんだん大きくなっていくということで、考えられるのはリザーバーからのオイル漏れ、ピストンの圧側からリザーバー側への内部漏洩・・・リザーバーから漏れているとすればマスターシリンダーボディのエア抜き孔からオイルが漏れてくるはずです。それがないということはピストンの不具合かな。今日は急いでいるのでとりあえず予備のピストンと交換してみます。リザーバーのゴムはこのまま残して使用しますので、これで不具合が直ればピストンの不良が決定するということですね。。。・・・新しいピストンを取り付けマスターシリンダーを組立てます。さて、ここでオイルディスクブレーキはエア抜きというなかなか面倒な作業をしなくてはいけません。ヘイズではブリーディングキットというものを使ってエア抜きを行いますがおいらは自作のキットでエア抜きを行っています。メンテナンススタンドに使わないハンドルをクランプしてそれにマスターシリンダーを写真の角度に取り付けます。 レバーの先端が上を向くように(45度くらいかな)セットします(MAGの場合、HFXは水平)<画像---自作キャッチタンク>ブレーキレバーにぶら下がっているオイルキャッチタンク。ホームセンターで100円で買った理科の実験用のポリ容器です。6ミリのホースを通す穴とその隣にエアー抜きの小さな穴を開けてあります。タンク底に付かない程度に6ミリのホースを通しておきます。レバーにぶら下げられるようにタイラップで工夫してあります。MAGの場合、マスターシリンダー側に挿すブリーディング用のアダプターは必要なく6ミリホースがちょうど付きます。キャリパー側にも同じく6ミリ耐油ホースを装着、圧力をかけても外れないようタイラップで固定します。<画像---注射器>加圧には注射器を使います。 これまたホームセンターで実験用450円。これまた先端に6ミリホースを装着します。 容器を握りつぶして加圧するよりラジアルに押せる注射器は非常に吐出圧が高く容易にエアーを押し出すことができます。<画像---気泡が見られます>よく見ると注射器内筒に小さな気泡が見られます。 これはドライバーなどでコツコツ叩いてすべて筒内から排出しておきます。あとはキャリパーのニップルを開き注射器を押してオイルを圧入するだけです。このとき、ホース内部に1センチくらいわざと気泡を入れておき、キャッチタンク側にその1センチのエアーが現れるまでオイルを注入します。 気泡が見えたらオイルがほぼすべて入れ替わったと考えて良いですね!注射器を軽く押しながらキャリパーのニップルを締めてエア抜きは終了しました。レバーをいろいろ操作してみますが先ほどの症状は消え、非常にかっちりしたレバータッチに戻りました。やはりピストンの不具合だったようです。今日のメモはエア抜き経験者向けになってしまいましたが、これからブレーキをいじってみよう!という方にも少しは参考になることと思います。 特にこの自作エア抜きセット。すべてそろえても ホース1mで90円、ポリ容器100円、注射器450円・・・全部で640円+税でできちゃいます。とはいえブレーキは安全上非常に大切な部品です。くれぐれも整備は慎重に、自己責任でお願いします。また、メーカーや物によりブレーキオイルの質に違いがあります。異種を入れると重大な事故につながる恐れもありますのでマニュアル等で確認してから行ってください。最後に、これ大事ですが、このエア抜きの方法はヘイズで推奨しているものとは異なります。推奨手順を知った上で行ってください。やはりトレイルにはメカニカルディスクがいいかもです。。過去の日記一覧へ >>トップページに戻る >>テーマ【マウンテンバイク◆MTB】もよろしく