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月の砂漠-ヨルダンから

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2021.09.18
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アラブ世界にはアラブ世界のおきてがあります。アラブ世界にいる限り、このおきてに従うことが暗黙のうちに求められます。でもいったんアラブ世界を出ると、このおきてには何の意味もありません。

アラブ世界しか知らなかったアラブ男性がアラブ世界から引きはがされると…。とんでもない勘違いをしてヒンシュクを買うことがあります。もちろんアラブ同士ではヒンシュクものではありません。でもこのアラブのメンタリティはアラブ世界に住まない人にはまーーーったく通じません。

先回は「​再婚(重婚)の機会を虎視眈々と狙うアラブ男性 その1​」という記事を書きました。今日はその第2弾です。さて、今回の舞台はドイツではなくトルコのイズミル。

イズミルにいるアラブは概してとてもとても貧しい。イズミルはトルコ第3の都市と呼ばれていますが、保守的というかトルコ人の愛国心がとても強く、アラブとの間にはかなりの壁ができています。イズミルのトルコ人は概して、アラブへの嫌悪感をかなり露骨にむき出しにします。そんなイズミルですから、アラブへの同情心とかはあまりなく、シリア難民の生活は非常に貧しくて劣悪です。



そんなイズミルで出会ったシリア人のある家族。子供は5人で、4人はほぼ成人しています。上の男の子2人は20代前半。女の子2人は17、18歳くらいでしょうか。そして一番下の男の子は5歳くらいで、精神的な障害を抱えています。叫ぶ・わめく・物を壊すなど、とにかくじっとしていることができません。人とのコミュニケーションを取ることもできません。これ、シリア内戦のためなのか、もっと先天的なものなのか分かりません。この貧しい家族はこの子をイズミルの病院に連れていくこともできず、この子は放置されています。

この家族の父親はシリアでは警察官でした。シリア人の中では寡黙なほう。というか、そうですね…シリア人には寡黙な男性も多いので、「アラブの中では」寡黙なほうという表現が適切かと思います。シリアにそのままいたら、きっと渋い中年でかっこ良かったかもしれません。ちなみに、どうでもいいですけど顔は悪くない。

で、この家族はUN(国連)に難民申請をしていて、ドイツであれカナダであれとにかく海外に逃れることを希望しています。一番下の子が障がいを持っているので、通常なら難民申請は優先的に受理されるはず。なぜってこの子供には治療が必要だからです。

でもこの父親が警察官だったので、彼らの難民申請は受理されませんでした。シリアで警察官や政府関連・軍関連の職種についていた人たちは、外国の国々には受け入れられません。この父親曰く、自分は正直に本当のことを言った。でも正直だったので損をした。偽りの情報を申請した人たちはドイツやその他の国にもうすでに渡っている。IS(イスラム国)の戦闘員だったシリア人なども偽りの申請をしてドイツに渡っている。正直だったゆえに損をするなんて、もう神も仏もない…。と、人生にとことん疲れ果てている状態でした。


そして一番上の20代の男の子はうつ状態で何をすることもできません。寝ても覚めても考えてるのはドイツに行くこと。父親のせいで行けなかった。そもそも父親のせいでシリアを出た。そのせいでこんな貧しい暮らしになり、将来の希望は全くなく、自分はうつ病になっている…と父親を責めるばかり。でも父親としてはその時に最善の決定をしたわけですし、責められてもどうしようもない。シリアを出なかったら家族を守れなかったかもしれません。

父親には仕事がありませんし、長男がうつ状態で働けない(働かない)ので、一家の生計を支えるのは次男坊。でも、この次男坊の収入だけで7人家族を支えるのには限界があります。次男坊は建設のきつい仕事をしていますが、お給料なんて2-3万。

母親は「生きていくのが大変だ」と常に不満を漏らしています。この家族はもう本当に不満のかたまり。分かりますよ、大変なのは。でも「大変だ」と言っているだけでは状況は改善しませんよね。まず長男は働くべき。そして女の子たちと母親も働くべき。父親もごみ集めでもなんでもすべき。でもそこはプライドが許さない。だから一日中家にいてずっと座っている。

最終的には母親と女の子2人も働くようになりました。縫製工場です。このように中年でスキルのない男性より、女性たちのほうが仕事が見つかりやすい。もちろんすごく少ないお給料です。でも働く場があるだけ感謝できます。この父親はシリアでは一家の稼ぎ手で、それだけで尊敬される存在でした。でも今では何のスキルもなく、家に座っているだけ。家にいるから家事をするというわけではありません。家事なんてしたことがありません。単に座って、奥さんがコーヒーやティーを作るのを待っている状態。まさに「濡れ落ち葉」状態です。

ここまでなら、トルコにいる一般的なシリア人の家庭。でもこの父親、こんな状態でですよ、「結婚したい」とのたまうのです。というか、奥さんが私に言うのです。「この人、別の人と結婚したいって言ってるのよー」と。は? ですよね? 何のために? 貴方、無職でしょ? 5人も子供がいるでしょ? 生活していけないでしょ? で、何のために誰と結婚? もうこの思考についていけません。


↑その時の私の顔、こんな感じ。

父親曰く、シリアでは女たちが言い寄ってきたものだ。第2夫人にでもさせてほしいと請われたものだ、と。だから何? と失笑してしまう。


↑その時の私の気持ち:「I am sorry dude, but NOTHING is impressive!」おっちゃん、せやから何?

今は無用な自分。でもそれではプライドが許さない。だから別の女性と結婚して雄であることを証明したい。単なるそれだけの理由。もうかっこ悪くって気持ち悪くって…。同情の余地もないわ。この思考、アラブならでは。雄であること=アラブ世界では威張れる理由でした。でもそんなこと、アラブ世界を出たら何の取り柄にもならない。それを痛い思いをして学ばざるを得ないのか、夢を見続けるのか…。しかし、まずは自分の家族を立て直さないと。ほぼ総倒れ状態ですから…

というわけで、これが「きっしょ!」と思ったシリア難民男性の2人目。私はイズミルを離れましたので、その後この家族がどうなっているかは分かりません。でも、こういう気持ち悪い男性がいる家族とは関わりたくないな…。

さて3人目は、私自身がオファーを受けることに! 人生最大の屈辱とも言えます。いやーーーん号泣。その話は次回に。
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最終更新日  2021.09.18 23:05:05



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