ナースリフレンジャー　りょこたんのパワフル日記

自分（もしくは妻）が妊娠中にがんになり、

5年生存率が40％だと言われたらどうするだろう？




あるお母さんのエピソードがニュースで紹介されていた。

テレニン晃子さんはロシア人の男性と2002年に結婚し、

翌年、妊娠中に重い病気を発症してしまった。

病名は脊髄悪性腫瘍…骨髄のガンだった。




がん治療を受けて寿命を伸ばすことを選べば、妊娠を諦めなくてはいけない。

でも、晃子さんは自分の寿命より子どもの命を選んだ。

治療をしても余命は長いとは言えなかった。

だから、寿命は短くなっても、夫のために子どもを残すことを選んだ。




がん治療をしないということは、がんとの痛みに耐えることだった。

痛み・苦痛に２８週耐えた。

赤ちゃんは、出産に耐えられるギリギリの２８週で帝王切開で生まれた。

晃子さんと同じ誕生日の２月６日に、１２００gの命が誕生した。




今の医学では、１０００gを切って生まれても立派に成長することもある。

あたしは、以前保健センターで養育医療の申請を受付けていたけれど、

１０００gを切って生まれてくる子もいた。




ちょうどあたしの担当地区の６５０gの赤ちゃんも

ちゃんと成長して元気にハイハイするようにまでなった。

あやすとにっこり笑うし、とってもママに似ていて可愛かった。

（もちろん、保育器に入って退院するまでに時間がかかったけれど）




だから、１２００gで生まれたこの赤ちゃんも順調にすくすくと育った。

名前はゆりあちゃん。

晃子さんはゆりあちゃんのことを「ゆりちか」と呼んだ。

ロシア語だと「ちゃん」を「ちか」と言うから「ゆりちか」。




出産後に抗がん治療が始まった。

でも、その時にはがんは晃子さんの脳にまで転移していた。

余命は１年半と言われた。




晃子さんはゆりあちゃんに伝えたいこと・残したいことがいっぱいあった。

でも、命が持たない。

だから、時間がある時はノートに気持ちを書きつづった。

体調が悪くて書けない時は、テープに声を吹き込んだ。

それが、「ゆりちかへ」という本になった。






２００８年２月６日。

ゆりあちゃんは２歳になり、晃子さんも３６歳になった。

余命１年半と言われたが、２年経った。

ゆりあちゃんは歩けるようになり、ママと呼ぶようにもなっていた。




でも、その時は晃子さんの体はかなりがんに侵されていた。

そして、２００８年２月２５日　晃子さんは永眠された。



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ママは泣いています。ほんとうに辛いです。

ママの体はよくなりません。

せっかくゆりちかを産んで、せっかく完全に可愛い赤ちゃんを産んで、

赤ちゃんにはお母さんが絶対絶対必要なんですけど、

そばにいてほんとうに教えたいことがあるんですけど、

いっぱい話したいことがあるんですけど・・・

ママはあなたといっしょに生きることができないみたいです。

どうして、あなたを残して死なないといけないのか。

そんな！ママは死にたくないです、死にたくないです。


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テープには、泣きながらか細い声で晃子さんの声が吹き込まれている。

それを丁寧に書き起こした本がコチラです。

テープを書き起こした方のカキコミがあったので

リンクさせていただきます♪

http://www.reinwestchester.com/book/10/post_99.html



「ゆりあ、あなたはママが生きる目的です。」

本はそう締めくくっている。




ゆりあちゃんが心豊かに育ちますように…。

沢山の人に愛されて、お父さんと一緒に成長していきますように…。




ちなみに、ゆりあちゃんの誕生日は、マヤ暦で言うと

黒KINの青い嵐＆青い手の日。

変化に強い女の子になるんじゃないかな？

ママの分までたくましく生きてね！