『童謡』
僕の頭に鳴り響く
卑劣で悲しい子供の唄
世界を知らぬ者たちの
おとぎ話のような唄
綺麗すぎるその唄は
時に恐怖を呼び寄せる
白い壁に飛び散る血は
鮮明すぎて吐気がする
偽造な世界に立った時
僕は自分を疑った
止まることなく鳴り響く
酷く残酷な子供の唄
ある意味、世界を知り尽くし
伝記のように辛い唄
儚すぎるその唄は
時に人を暗くする
明るい部屋に閉ざされて
僕は視力を失った
偽りの世界に近づくほど
人は理想を積み上げる
汚き人を歌う唄を
幼き子供がただ唄う
僕はひたすら目を瞑り
見て見ぬふりを繰り返す
近くにあるほど儚くて
綺麗なものほど恐ろしい
この隠された真実に
一体誰が気付くという?
光