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カツラの葉っぱ 大好き!

カツラの葉っぱ 大好き!

移民を扱った映画R1

<移民を扱った映画R1>
大使が観た映画のなかで、移民を扱った映画という括りで集めてみました。
この括りが思いのほか良いわけで・・・自分でも驚くほど名画そろいなんですね♪

・グランド・ブタペスト・ホテル(2014年):ドイツ国境あたりで各国人
・人生はマラソンだ!(2012年):オランダのエジプト人
・屋根裏部屋のマリアたち(2010年):フランスのスペイン人
・グラン・トリノ(2008年):アメリカのモン族
・海角七号(2008年):台湾の日本人
・サン・ジャックへの道(2006年):フランスのアラブ系
・パッチギ!(2004年):日本の朝鮮人
・イブラヒムおじさんとコーランの花たち(2003年):フランスのトルコ人
・スワロウテイル(1996年):日本のアジア人
・バグダッド・カフェ(1994年):アメリカのドイツ人
・アメリカ・アメリカ(1963年):アメリカのギリシャ人

バグダッド・カフェの場合は、アメリカ旅行中に旦那と喧嘩別れしたジャスミンだから、移民というわけではなかったが(笑)、一応、移民の括りに入れました。

移民がテロの温床となっている昨今であるが・・・
グローバル社会においては、いろんなしわ寄せが移民のところに吹き溜まってくるのでしょうね。
R1:『スワロウテイル』、『海角七号』を追記
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【グランド・ブダペスト・ホテル】
ホテル

ウェス・アンダーソン監督、2014年、英・独制作、H26.10.30観賞

<Movie Walker作品情報>より
『ムーンライズ・キングダム』の鬼才ウェス・アンダーソン監督によるコメディ。ホテルのコンシェルジュとベルボーイがホテルの威信をかけて、得意客を殺した犯人捜しに挑む姿が描かれる。『ハリー・ポッター』シリーズの名悪役ヴォルデモート役でおなじみのレイフ・ファインズが主人公に扮し、コミカルな演技を披露する。

<大使寸評>
 この映画は主演のレイフ・ファインズに注目して見たのだが、もう老境にさしかかり渋い役どころとなっています。
また、共演者もジュード・ロウ、エイドリアン・ブロディとか、思いのほか豪華ラインアップになっています。

ホテルのコンシェルジェといえば、「おもてなし」がお仕事のようなもので・・・
オリンピック日本招致のPR作戦以前から、あったわけですね♪

喜劇タッチでもシリアスな映画として、「ライフ・イズ・ビューティフル」を彷彿とするわけで・・・
どちらもさりげなく言っていたのが、人間としての威厳を失わないことでしょうか。

『ハリー・ポッター』シリーズを見ないので知らなかったけど、レイフ・ファインズは名悪役ヴォルデモート役でおなじみとのこと・・・
ハリウッド映画を見ないと駄目なのかしら?

Movie Walkerグランド・ブダペスト・ホテル
オフィシャルサイト


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【人生はマラソンだ!】
マラソン

ディーデリック・コーパル監督、2012年、オランダ制作、H26.10.30観賞

<Movie Walker作品情報>より
破綻寸前の工場を再建するため、家族や仲間に支えられながら中年男たちがフルマラソンのゴールを目指す姿を描くオランダ産ハートフルコメディ。幼なじみの友人であり出演もしているマルティン・ファン・ワールデンベルグとヘーラルト・ムールダイクによる脚本を、本作が長編映画デビューとなるディーデリック・コーパルが監督した。

<大使寸評>
大使の場合、「楽しく走る」がモットーであるが・・・
この映画のように「人生はマラソンだ!」もいいかもね♪
この映画は記録が遅めのランナーにも、また速めのランナーのもお奨めの作品でおます。
ねたばれになるので、詳しくは書かないが・・・・
末期ガンの経営者、コブ付きバツ一、ゲイ、恐妻家と、チーム編成がメタボな飲んだくれというか、かなり悲惨なわけです。
レースでは末期ガンの経営者が仲間や息子のために走り続けたのが、泣かされるのです。
この4人にコーチを務めるエジプト人移民を加えたら、オランダ社会が垣間見えるわけだが・・・オランダ人も辛いぜ。
Movie Walker人生はマラソンだ!
公式サイト


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【屋根裏部屋のマリアたち】
マリア大

フィリップ・ル・ゲ 監督、2010年仏制作、H25.4.24観賞

<movie.walker解説>より
1962年、パリ。株式仲介人のジャン=ルイが雇ったスペイン人メイドのマリアを迎え入れる。彼女は、シュベール家と同じアパルトマンの屋根裏部屋で、同郷出身のメイドたちと暮らしていた。軍事政権が支配する故郷を離れ、異国で懸命に働くスペイン人メイドたちに、次第に共感と親しみを寄せるジャン=ルイは、やがて機知に富んだ美しいマリアに魅かれてゆくのだった。しかし、そんな夫の変化に無頓着なシュザンヌは、彼と顧客の未亡人との浮気を疑い、夫を部屋から追い出してしまう。こうしてその夜から、ジャン=ルイはメイドたちと同じ屋根裏で一人暮らしを始めるが、それは彼に今まで味わったことのない自由を満喫させることになる。

<大使寸評>
証券会社の社長でもあるジャン=ルイは屋根裏部屋で暮らすスペイン人の女中仲間と付き合うはめになるが・・・・
金持ちばかりと接してきたジャン=ルイに、カルチャーショックも与えた女中たちであったが、これがなんとも楽しい連中なんですよ♪
シュザンヌと離婚した後、ジャン=ルイは会社を後任者に渡して、マリアを探しにスペインに向かって旅立つのです。(映画はハッピーエンドが待っています)

ちなみに、原題はLES FEMMES DU 6EME ETAGE(6階の女たち)となっていて即物的だが、かえって気になるかも♪

movie.walker屋根裏部屋のマリアたち


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【グラン・トリノ】
グラン・トリノ

グラントリノ
クリント・イーストウッド監督・主演、2008年制作、2009年観賞

<大使寸評>
朝鮮戦争の英雄でもあるコワルスキーは子育てに失敗しているような有様で、つれあいを失ったあとは生活が崩壊しかかるが・・・・
隣屋のモン族の一家の優しさに、徐々にその偏見が溶けていくのです♪
一家の息子の意気地なさに業を煮やしたコワルスキーが、建設会社への就職前に男としての特訓を行うのだが・・・・・
なに 建設会社のオーナーの気を惹く態度、ため口の特訓なのだが、笑ってしまいます。
寅さんのため口をもっと柄を悪くしたようなもので、このへんのセンスは日本人の不得意とするもので・・・・・それは見てのお楽しみ♪

その隣屋が、チャイナマフィアのようなごろつき連中から機関銃の掃射を受けるや・・・・・
行き着けの散髪屋で髪をととのえ風呂にまで入り(つまり死に装束を調えて)、丸腰で出かけるが・・・・
連中を死出の道連れにしてして一掃するところが、過激な老人の面目躍如というところです。
連隊記念のライターを握り締めて、こときれるところなんか・・・泣けるぜ。

goo映画グラン・トリノ
グラントリノbyドングリ

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【海角七号/君想う、国境の南】
海角
ウェイ・ダーション監督、2008年台湾制作、H22年観賞

<goo映画解説>より
ミュージシャンの夢敗れ、台北から故郷の恒春に戻った青年アガは、郵便配達の仕事についたものの、無気力な日々を送っていた。そんな時、日本から中孝介を招いて行われる町おこしのライブに、前座バンドとして駆り出されることに。オーディションで集められたメンバーは寄せ集めで、練習もままならない状態。ひょんなことからマネージャーをする羽目になった日本人女性・友子とも、衝突してばかりだったが…。

<大使寸評>
台湾語と北京語の掛け合いの面白さは、日本人にとってはつんぼ桟敷でありわからないが、若しかしてそのあたりが台湾で受けた訳なのかもしれません。
監督は霧社事件の映画が作りたいのだが、スポンサーがつかないので、先ずこの長編第一作「海角7号」で実績を上げるつもりだったようです。
それが、歴代第一位のヒット作というがすごいですね。

goo映画海角七号/君想う、国境の南
海角七号 byドングリ

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【サン・ジャックへの道】
サンジャック
コリーヌ・セロー 監督、2006年仏制作、2007年観賞

<goo映画解説>より
ストレスで薬に依存している兄ピエール、頑固なオバサン教師クララ、アルコール漬けで文無しの弟クロード。険悪な仲の兄姉弟が、亡き母の遺産を相続するためフランスのル・ピュイからスペインの西の果て、聖地サンティアゴ・デ・コンポステーラまで1500kmにも及ぶ巡礼路を一緒に歩くはめになった。このツアーの同行者は、ガイドのギイ、山歩きと勘違いして参加した女の子エルザとカミーユ、アラブ系移民の少年サイッド、従兄弟サイッドにだまされ、二人分の旅費を母親から出してもらったラムジィ、物静かな女性マチルド。9人の男女が、様々な思いを胸にフランスのル・ピュイから旅の一歩を踏み出した。

<大使寸評>
この映画のコメディタッチがいかにもフランス映画という感じで、回教徒の若者にも寛容なところが、いいですね。
巡礼を完遂した後に、アッラーアクバル!と歓喜の叫びをあげるのが、笑わせます♪

goo映画サン・ジャックへの道
国外脱出/サン・ジャックへの道byドングリ
ヨーロッパ映画サン・ジャックへの道

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【パッチギ!】
パッチギ

井筒和幸監督、2004年制作、2004年観賞

<movie.walkerストーリー>より
 68年、京都。敵対する朝鮮高校に親善サッカー試合を申し込みに行くよう、担任の布川に言われた府立東高校2年生の康介は、そこでフルートを吹く女子高生・キョンジャに出会い、一目惚れする。
 ところが、彼女は朝高の番長・アンソンの妹だったのだ。それでも諦め切れない彼は、彼女が演奏していた『イムジン河』をギターで練習し、片言ながら韓国語を覚え、帰国船で祖国に帰る決意をしたアンソンを祝う宴会の席で、彼女と合奏。見事、仲良くなることが叶うのであった。

<大使寸評>
朝鮮半島人の場合、日本本土への移住には出稼ぎ、強制連行、国外脱出などいろんなパターンがあったが、日本が希望の国であったとは言いがたいようです。
でも、この映画に観られるように、庶民の間では人間同士の付き合いが生まれていますね。

movie.walkerパッチギ!


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【イブラヒムおじさんとコーランの花たち】
イブラヒム

フランソワ・デュペイロン監督、2003年仏制作、2005年観賞

<movie.walker解説>より
孤独なユダヤ人少年とトルコ移民の老人の交流をつづる感動作。イスラム教の聖典“コーラン”に習い、人生の喜びをわかち合う2人の姿をいきいきと映し出す。

<大使寸評>
アラブの労働者が多いパリでは外国人労働者はアラブ人とひとくくりされることが多いけど、向かいの雑貨店のイブラヒムおじさんはトルコ人です。
ユダヤ人のモモとイブラヒムおじさんはパリでは共に孤独な異邦人で、いつしか心が通うことになり、イブラヒムおじさんはモモにコーランを貸し与えたりします。

父親の死後に訪ねてきた母親に、素性を明かさずに別れてしまう孤独なモモは、イブラヒムおじさんに養子にしてくれと頼みます。
つれあいを無くした孤独なイブラヒムはモモを連れて故郷トルコへの旅立ちを思い立ち・・・・
免許も無いのに赤いカブリオレを買ってしまい、自動車教習に励むことになります。

アルバニア、ギリシャ、インスタンブールを通過する旅の最後はトルコの田舎で・・・イブラヒムおじさんの悲しい事故があったりしますが。
ラストシーンは・・・・
10年ほど過ぎ、パリの「アラブ人の店」の経営者に納まったモモが淡々と商売にいそしんでいます。

世界に災厄をふりまいているようなユダヤ教とイスラム教ですが、この映画にあるように異教徒に寛容であってもらいたいと思います。
また、この映画が好評を得ていることに、まだ希望が持てる気がします。

movie.walkerイブラヒムおじさんとコーランの花たち

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【スワロウテイル】
スワロウ
岩井俊二監督、1996年制作、H24.7.24観賞

<goo映画解説>より
娼婦だった母を亡くして知り合いをたらい回しにされた少女は、胸にアゲハ蝶のタトゥーを入れた娼婦のグリコに引き取られた。グリコは歌手を夢見て“円都”にやって来た“円盗”で、2人の兄と生き別れになってからは娼婦を生業として生きてきた。グリコからアゲハという名前を貰った少女は、同じ“円盗”のフェイホンやランたちが経営するなんでも屋“青空”で働き始める…。

<冒頭のナレーション>より
むかしむかし、“円”が世界で一番強かった頃
いつかのゴールドラッシュのようなその街を、
移民たちは“円都(イェンタウン)”と呼んだ。
でも日本人はこの名前を忌み嫌い、
逆に移民たちを“円盗(イェンタウン)”と呼んで蔑んだ。
ここは円の都、イェンタウン。

<大使寸評>
中国人や韓国人の移民が流入して、阿片窟のようなイェンタウンが出現しています。
“円盗”集団が村上龍の「歌うクジラ」を彷彿とさせるが、この時代は過去なのか、もうひとつの未来なのか?
感覚的なシーンも良いのだが、ドラマ作りがやや冗長な感じもするのです。

goo映画スワロウテイル

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【バグダッド・カフェ】
バクダッドカフェ
パーシー・アドロン監督、1994年独制作、2004.2.1観賞

<大使感想>
幸せ王国設立請負人みたいなジャスミン♪
図らずも、月曜に見た「ショコラ」と似たような映画だった。ただ違うのは「ショコラ」のヴィアンヌは自分の宿命を感じている美人であるが、ババリア出身のジャスミンの方は旅行中に夫と喧嘩別れして行く先のないおデブちゃんということだろうか。
モハベ砂漠のハイウェイ沿いのモーテル兼の ガソリンスタンド兼のバグダッド・カフェはどうしようもない店だった。

「ビール?・・・ない!免許がないから」
「コ-ヒー?・・・ない!機械が壊れているから」
笑わせるじゃないか。不条理劇を見ているようなすべりだしにワクワクする!

亭主を追い出したばかりで気の荒むアマンダの前に現われたジャスミンはバッドタイミングだったようだ。
ホコリっぽい部屋にとおされて、壁に掛かる絵を見て心引かれるジャスミン・・・・私もこのシーンにチョット引っかかったが、やはりこれは意味のあるプロットだった。
逗留期間未定で他に行き先のないジャスミンは、翌日からカフェ入口近くの席にオズオズと座るしかなかった。
しかし このモーテルに長逗留する住人には、コックスのようなアーティストがいた。コックス(ジャック・パランス)がいい味出しているんだなあー。
アマンダとか、コックスとのかけあいにはとぼけた味があり、アメリカ版人情喜劇との感があるのだ。(この映画はドイツ映画になっているが)

ジャスミンが触媒のように作用してバグダッド・カフェは変わってゆく♪
彼女自身も潜在していた力を放ち、魅力的な女性へと変化してゆく♪そして彼女が店で手品を始めた頃から、映画は明るくたたみかけてゆくのだ♪
一度は滞在許可の関係で店を去るジャスミンだが、最後はハッピーエンドが待っています。(最後は見てのお楽しみに)
ハイウェイの夕焼けをバックに流れる「コーリングユー」という歌がまたいいのだ。
文明果つる所のような剥き出しの風景に、ハイウェイ沿いの安モーテルの乾いた哀愁に・・・・この透きとおった高いキーの歌がよく合っている♪

等身大のアメリカが見える映画だが、ドイツ映画だからこそ、乾いた感覚で描き切れたのかも知れない。(何と言う監督だったかな?良く覚えておかなくちゃー)
トラック運転手とかの世界を描く、抹香臭さのない良きアメリカが見える映画であるが・・・・抹香臭い原理主義のブッシュにも見せたい映画でした。(どうしてもバカなブッシュを引用したいのですが、今回のはチョット無理ぽいかな?)

幸せ王国シリーズより再掲
goo映画バグダッド・カフェ


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【アメリカ・アメリカ】
カザン

エリア・カザン監督、1963年米制作、1964年頃鑑賞

<movie.walkerストーリー>より
 1896年のトルコでは、ギリシャ人やアルメニア人が政府の弾圧に苦しめられていた。ギリシャ人の青年スタブロスは、親友のアルメニア人バルタンからアメリカの話を聞き、そのきらびやかで自由な国アメリカに対して異常なまでの憧れを持つようになっていった。
 そんなとき、親友バルタンが、トルコの圧政に反抗したために殺された。スタブロスの自由への渇望は爆発し、彼はアメリカへ行く決心を固めた。その頃、素足を引きずりながらひたすらアメリカを目指して旅する、アルメニア人ホハネスと出会い、スタブロスは靴を与えてやった。
 スタブロスの父親イザークは息子のアメリカ行きを許し、一先ずスタブロスをコンスタンチノープルで敷物商を営むいとこのオデッセのもとに送った

<大使寸評>
 昨今では、移民問題が吹き荒れる欧州であるが・・・
 エリア・カザン監督がこの映画で描いた1900年頃のアメリカは、まさに自由の大国であった。
 移民船が、ニューヨークに到着し、自由の女神像が見えたときの感激のシーンが印象的でした。

 オーストラリアに移民した家系のショーン・タンが『アライバル』という絵本で、移民船到着とイミグレーション手続きのシーンを描いているが・・・この映画のシーンを思い出したのです。

movie.walkerアメリカ・アメリカ


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