5382617 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

カツラの葉っぱ 大好き!

カツラの葉っぱ 大好き!

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Profile

Mドングリ

Mドングリ

Calendar

Favorite Blog

マンション並み身長… New! 歩世亜さん

教壇に立った鴎外先生 New! lavien10さん

半導体とは何か?【… New! alex99さん

「古典推し」を観ま… まろ0301さん

カールのフランス体… karlneuillyさん
うるとびーずの ♪MY … うるとびーずさん
森の暮らし~山童日記 山童タタターさん
ひまじんさろん msk222さん
幻泉館日録@楽天 幻泉館 主人さん

Comments

Mドングリ@ Re[1]:「ガダルカナル島の近現代史」3(04/11) maki5417さんへ 著者が中国嫌いと言うよ…
maki5417@ Re:「ガダルカナル島の近現代史」3(04/11) 著者はかなり中国嫌いのようで 最近はな…
aki@ Re:バイオマスって有効?7(03/21) この様な書込大変失礼致します。日本も当…
Mドングリ@ Re[1]:能登半島地震対策-R1(01/16) akiさんへ >いらっしゃい akiさん <こ…
aki@ Re:能登半島地震対策-R1(01/16) この様な書込大変失礼致します。日本も当…

Free Space

1【旧ブックマーク】
カールのフランス体験記
再出発日記
第7官界彷徨
ひまじんさろん
マックス爺さん
alex99さん
chappi-chappiのとんぴん日記
より良い明日をめざして
七詩さんのHP
昼顔のつぶやき:バードウォッチング
幻泉館日録
heliotrope8543さん
LAVIEN
韓国大好き♪
ナナメに歩こー♪
水彩画人
No-Match

太腕繁盛記 生
内田樹の研究室
アイラブサイエンス
YOKOO'S VISION 横尾忠則の日記
お隣さんの国:韓国からの手紙

2【官公庁】
キキクル神戸
神戸市立図書館トップページ
図書館カレンダー
国立国会図書館ギャラリー展示
阪神・淡路大震災の概要:内閣府

3【気になる本】
好書好日トップ
吉岡桂子さんの書評
岩波書店
新書マップ

4【メディア】
NHKプラス
デジタル朝日 スクラップブック
NHKスペシャル放送予定
デジタル朝日新聞トップ
WEDGE infinity
週間金曜日公式サイト
JPpress
wikipedia青空文庫


5【関西、旅行】
ハイパーダイヤ
パルシネマ・上映スケジュール
パルシネマのKAWARA版
OSシネマズミント神戸
横尾忠則現代美術館
兵庫県立美術館
兵庫の温泉・露天風呂


6【資源・エネルギー】
Tech-On!エネルギー
素材・エネルギー

7【中国】
大紀元トップ


8【韓国】
朝鮮日報
東亜日報/国際


9【フランス】
『Au sud de la frontiere, a l'ouest du soleil』
Le Monde.fr
グーグルニュース(フランス)
在日フランス大使館

10【世界】
ハイパー世界史用語集

11【エコ・環境】
海洋プラスチック問題について
神戸市の花粉飛散情報 2024

12【仕事・シルバー】
ひょうごボランタリープラザ
健康長寿ネット

13【リンク集】
all about
法情報リンク集
ariadnet

14【その他】
西暦・和暦変換表・簡易電卓
こうして日本は格差社会になった
国字の一覧
wikipedia修辞技法

Freepage List

好きな樹


カツラ


低木(お奨め)


ケヤキ


ハルニレ


フウ


ユリノキ


ブナ(お奨め)


ダケカンバ


ウメ


サクラ


アジサイ(お奨め)


沙羅双樹


マロニエ


コブシ


馬酔木


菩提樹


ヤマボウシ(お奨め)


コニファーガーデン


カラマツ


イヌマキ


クスノキ


ハナミズキ


シラカバ


ヤブデマリ


街路樹ベストテン


ハリモミ


クロバナエンジュ(イタチハギ)


庭木の手入れについて


日本の樹木


『カラーリーフ』


『手入れがわかる雑木図鑑』


個人的歴史学


歴史関係リンク


個人的歴史学9


満州あれこれR14


網野善彦の世界R2


中沢新一の世界R1


台湾あれこれR11


明治期の日本大好きアーティストR2


縄文人の世界R13


東インド会社あれこれR3


「香辛料貿易」をめぐる戦い


お楽しみ箱


野草(お奨め)


フータロー日記 R1


遠くへ行きたい2


車が好きだったかも2


サウジアラビアあれこれR7


シルクロードあれこれR4


愛すべきイギリス人 1


気分はオーストラリアR6


宇宙への関心R6


砂漠への憧れ R4


キャット・ギャラリーあれこれR3


YOU TUBEで好きな歌を


腹立ち日記


なめきった お役人6


(ニッポンの宿題)シリーズR3


バンクシーあれこれR3


情報整理


総合インデックスR3


アマゾンvs楽天R3


朝日のインタビュー記事スクラップR16


NHKスペシャル・アーカイブ(改12)


新聞連載コラムのスクラップ


トップの壁紙


蔵書録(全項目)改5


14雑誌類R2


ドングリの独り言


合宿免許@倉吉


腑抜けの闘病記


日米中の宇宙開発対決R2


飛行機シリーズ3-R3


フランスあれこれ2


団塊世代R5


アヒル(レベル6)との闘い(最新版)


老人力あれこれR3


中華に対する辺境


『中国化する日本』11


日米中EV対決R6


対中最新情報


NHKスペシャル「中国文明の謎」


吉岡桂子記者の渾身記事36


中国関連のオピニオンR2


『イネが語る日本と中国』4


『世界史のなかの中国』3


『中国が世界を攪乱する』2


『中国古代史研究の最前線』4


嫌中本あれこれR8


アメリカ アメリカ


アメリカ アメリカ7


鬼門は自動運転車R5


『ヒルビリー・エレジー』3


個人的エネルギー政策


石炭ガス化複合発電(IGCC)って


シェールガスに期待できるか?4


バイオマスって有効?7


メタンハイドレートあれこれ


水素社会に向けて加速3


個人的エネルギー政策11


温暖化あれこれR1


映画あれこれ


映画あれこれ1


2本立て館で観た映画R20


お奨め映画1


見たいDVD-R2


リドリー・スコットの世界3


渡辺あやの世界


クリント・イーストウッド監督作品集R1


リドリー・スコット監督作品あれこれR1


第二次世界大戦の戦争映画集1


映画美術3-R2


映画の基本はシナリオ


台湾映画アンソロジー


テリー・ギリアム監督アンソロジーR1


スター・ウォーズあれこれR4


映画パンフレットR3


宮崎駿の世界R3


高畑勲の世界


是枝監督アンソロジーR4


宮崎駿アンソロジー


「戦争映画」を観てきた2


ドイツ映画あれこれ


飛行機映画あれこれ


砂漠の映画あれこれ3


移民を扱った映画R1


山田洋次の世界R3


黒澤明アンソロジーR2


ハードSF映画あれこれ(R2)


原作が先か、映画が先かR7


ニール・ブロンカンプ監督作品集


好きな映画監督のインデックスR1


矢口史靖の世界R1


戸田奈津子の世界


周防正行の世界R3


ブレードランナーあれこれR4


何をおいても音楽を


何をおいても音楽を3


好きな歌リンク1


好きな歌リンク2


テレサテン


うたの旅人


(もういちど流行歌)シリーズ


個人的言語学


日本語が亡びるとき


通訳、翻訳,についてR25


漢字文化圏あれこれR12


漢字の世界R4


言語学的SFあれこれR5


関西人の話法 R1


言語・方言のインデックスR5


方言あれこれR5


仏文書籍あれこれR3


原発関連


中国、韓国の原発事情3


福島原発関連13


卒原発についてR1


韓国あれこれ


韓国ほろ酔い旅行記


キムさんとのこと


歴史にみる日本と韓国・朝鮮


釜山ヨタヨタ旅行


韓国あれこれ15


韓国料理あれこれR3


韓国通の人たちR3


呉善花さんという人R1


朝鮮紀行あれこれ


日韓の住まいあれこれR1


森林あれこれ


森をゆく旅


ブナ大好きスペシャル


樹木のアート


森林あれこれ6


新素材CLTの報道より


『林業がつくる日本の森林』4


気になるアート


鼠つながり


『中国行きのスロウ・ボート』がつなぐ輪R7


藤田嗣治アンソロジーR5


草間彌生の世界


横尾忠則を観に行こう♪シリーズ


関川夏央アンソロジー


伊坂幸太郎の世界R6


和田誠アンソロジーR7


クールジャパンあれこれ3-R1


気になるアート6


スタジオジブリあれこれR2


川上未映子アンソロジーR3


暇になったら、絵を描くのだったR6


高橋源一郎アンソロジーR4


三浦しをんの世界R10


西加奈子の世界R4


村上龍アンソロジーR3


版画あれこれR5


村上春樹アンソロジーR14


先住民や移民にからむ文学R9


無頼派女性作家の系譜R3


絲山秋子ミニブームR11


シュルレアリスムあれこれR2


気になるイラストレーターR3


『ジャポニスム』あれこれR3


『アンドリュー・ワイエス水彩・素描展』


佐野洋子の世界R4


浅田次郎の世界R22


小川洋子ミニブームR12


池澤夏樹の世界R5


陳舜臣アンソロジーR12


シーナの写真付き旅行記R7


サン=テグジュペリの世界R6


多和田葉子アンソロジーR13


『中島京子の世界R10』


漫画・絵本関連


『ガロ』がつなぐ輪R4


現代マンガの索引


バンド・デシネあれこれ


いしいひさいちの世界R4


松本大洋の世界


もう赤瀬川原平さんはいないのかR5


鳥頭ワールドR3


杉浦日向子アンソロジーR4


佐々木マキの世界(その6)


SF風イラスト R1


絵本あれこれR9


漫画のインデックス


つげ義春ワールドR7


空間アートの世界


非定常空間あれこれR2


安藤忠雄の作品


安藤忠雄 建築を語る


空き家問題あれこれR8


主体的な住居とはR4


個人的民俗学


柳田國男あれこれ


異境、辺境を描く著作R6


藍布の源流


人類学あれこれR3


木地師について


「食の歴史と日本人」


探検本あれこれ(その15)


「紙」あれこれR2


『栽培植物と農耕の起源』6


『食の人類史』5


文学賞を狙って


作家デビューを目指す貴方へ3


最強のエッセイストR7


すっきり書ける文章のコツ80


売れる作家の全技術


文学賞あれこれR2


『職業としての小説家』6


文章修業のインデックスR10


読書術・書評のインデックスR8


13 小説家になるための本


『書いて稼ぐ技術』4


大仏次郎論壇賞の受賞作R1


『みみずくは黄昏に飛びたつ』7


小野正嗣のあれこれR2


装丁と挿絵


『不思議の国のアリス』がつなぐ輪R3


挿絵本あれこれR5


線描画の達人たちR4


小村雪岱の版画がええでぇ


本に携わる職人たち5


図書館予約とか


図書館あれこれR1


図書館活用あれこれR3


紙の本への拘りR6


予約分受取目録R32


科学的著作


137億年の物語


137億年の物語(続き)


福岡ハカセの世界R1


『動物たちの生きる知恵』2


鳥の本あれこれR13


『驚異のバクテリア』


次元へのこだわりR1


ブラックホールを見たいR4


ラララ・・・科学の子5


『古今東西エンジン図鑑』


ナショジオの鳥シリーズR3


個人的経済学


個人的経済学21


ピケティさんの世界R1


シェアリングエコノミー


テクノナショナリズムに目覚めた12-R4


2012.04.22
XML
カテゴリ:歴史
ちょっと中断があったけど、あいかわらず『中国化する日本』を読み進めています。
すでに中国脅威論に染まった大使にとって、この本の読み方が、どうしても「敵の本質とは何か?」という読み方になってしまうのです。

それにしても、中国が嫌いなはずの与那覇先生は、そういう感情を表に出さず、中国を客観視して述べるところが、さすが歴史学者という感じで・・・・歯がゆいのです。
日本は「中国化」しつつある ・・・先生へのインタビュー
与那覇与那覇先生

・憲法改正をまじめに考えるp288~283
・近世で終わった歴史:内藤湖南の中国論p31~33
*********************************************************************
『中国化する日本』9>目次

・日本の未来予想図1p278~280
・日本の未来予想図2p281~283

*********************************************************************
『中国化する日本』8>目次
・郡県化する日本:真説政治改革p247~248
・ベーシック・インカムをまじめに考えるp275~278

*********************************************************************
『中国化する日本』7 >目次
・中国化した世界:1979年革命p233~235
・真説バブル経済p239~240

*********************************************************************
『中国化する日本』6 >目次
・真説「大東亜戦争」p206~209
・真説田中角栄p223~225
・人権は封建遺制であるp267~271
*********************************************************************
『中国化する日本』5 >目次
・真説日中戦争1p197~200
・真説日中戦争2p203~205
*********************************************************************
『中国化する日本』4 >目次
・真説明治維新p120~123
・真説自由民権p138~140
・工業化された封建制p167~169
*********************************************************************
『中国化する日本』3 >目次
・明朝は中国版江戸時代?p61~63
・窓際族武士の悲哀>p103~105

*********************************************************************
『中国化する日本』2 >目次
・「中国化」とは本当は何かp15~17
・真説源平合戦p43~45
『中国化する日本』1

*********************************************************************

<憲法改正をまじめに考える>p288~290より
 近世中国的な思考様式のボトルネックもまた、はっきりしています。それは要するに、いわゆる中華主義・自尊主義の欠陥、すなわち世界最高にして絶対唯一をせん称する現実離れした理想を掲げて自滅することなんですが、これに対する対応策は、ある意味で最初から実践されています。
 それは、「どうせ高すぎる理想なんだから、ほどほどにつきあって、実現を急がないこと」でしょう。
 よく考えてみてください。だって、現実の皇帝が 朱子学道徳の体現者にして世界一の完璧な人格者だなんて、ありえると思いますか?あるわけないでしょうが。そんなことは百も承知です。それでも理想としては掲げておいて、あるときは国政を正す道具に、またあるときはナショナル・プライドにする。
 また、なにせ世界に通用する教えですから、よそから入ってきた奴らに「取られて分け前が減る」とは考えない。むしろ、われわれの正しさが彼らをも惹きつけたのだ、という自身の普遍性の証と考えて、ますます全世界大で流通するような、大言壮語に磨きをかける。
・・・・かようなあたりが、中国化する世界をゆるゆると行き抜く方法ではないでしょうか。
 この辺の間合いに慣れていないのが、やはり日本人です。だから改憲問題でヒステリックになる。「9条を変えなかったら、中国が攻めてきても何ひとつ防衛ができない!」と叫ぶ右派がいれば、「9条がある以上、今すぐ安保も自衛隊も廃止!」と騒ぐ左派もいる。バカバカしいことこの上ありません。
 憲法9条というのは中国化の産物なのだから、もともと儒教国家の統治理念と同じたぐい、今すぐ実現しないのはあたりまえ、理想ってのはそんなものと鷹揚にかまえて、実際にはそこそこに安全保障策を講じておればよいのです――これはもともと、保守派でリアリストの論客だった高坂正堯氏なども事実上そう言っていたのですが、左右ともに江戸時代人の多い日本の論壇では、主流にならなかったように見えます。


憲法9条というのは中国化の産物なのだから、もともと儒教国家の統治理念と同じたぐい、今すぐ実現しないのはあたりまえ、理想ってのはそんなものと鷹揚にかまえて、実際にはそこそこに安全保障策を講じておればよいのです。・・・・理想と実際をうまく使いこなす必用がありそうですね。


<近世で終わった歴史:内藤湖南の中国論>p31~33より
 今より1000年と少し前の西暦960年、中国大陸に「宋」という新たな王朝が生まれました。この王朝の下で、中国社会のしくみは一度きりの大転換を遂げ、転換後のしくみは現在に至るまで変わっていない――かくして「中国史を1ケ所で区切るなら、唐と宋の間で切れる」というテーゼを最初に提唱したのが、戦前に活躍した東洋史家・内藤湖南の「宋代以降近世説」です(『東洋文化史』)
 この学説、当時は内藤が教鞭をとった京都大学を中心に支持されたので「京都学派」と呼ばれたのですが、今日では東大系の主要なアジア研究の先生方もこぞって内藤説に傾かれているので、むしろ「大学レベルの歴史認識」の基本線といってよいように思います。 それでは、宋という王朝のどこがそんなに画期的だったのでしょうか。内藤自身のことばを借りれれば・・・

1.貴族制度を全廃して皇帝独裁政治を始めたこと

もう少し言いかえると

2.経済や社会を徹底的に自由化する代わりに、政治の秩序は一極支配によって維持する仕組みを作ったこと

に、なります。

 しごくおおざっぱにいえば、唐の安録山の乱を典型とする地方軍閥の造反により衰退、最後は五代十国と呼ばれる国家分裂状況のなかで滅亡したことに鑑み、かの大陸においても持続可能な集権体制の設計をめざした結果、見つかった答えが、宋朝に始まる中国型の「近世」―ないし「中華文明」であったと、考えることもできます。
 この宋の時代、科挙という儒教の経典に基く官僚採用試験が全面的に採用され、唐までは残っていた貴族による世襲政治が完全に廃止されます。これは試験合格者に皇帝への恩義を感じさせ、あらゆる官僚を皇帝個人の子飼い同然の扱いにして中央集権を徹底するための策略なのです。これによって、それまで役人の間に私的な党派を作って自分の派閥を維持してきた、貴族の力を削ぐことができる。
 さらに、採用後の官僚は自分の出身地には赴任させず、しかも数年ごとに次の任地へと巡回する「郡県制」の下でキャリアを積まされることになるので、地元に地盤を築いて皇帝に刃向かってきたりする心配は無用(党内派閥や地方支部の意向に左右されない総裁・幹事長直属の子分をジャンジャカ生み出した、「小泉チルドレン」や「小沢ガールズ」みたいなものだと思えばOK)。かくして、政治的な貴族のリストラが完遂されます。

 経済的にも貴族は踏んだり蹴ったりです。宋の改革派宰相として知られる王安石の青苗法とは、国家からの融資を通じて農民に貨幣使用を行きわたらせるための政略で、あらあゆる百姓が伝統的な物納ではなく、農作物を市場で販売してから国に返済することになります。つまり、一般庶民が商売に目覚めてお金の味を知る。
 貨幣は農作物と違って腐らないから保存がききますし、いざとなったら持ってよそへ移ることもできる。だったらガンガン働いて、バンバン高く売って、今よりもっと儲かる職業に転職して、ここよりずっと快適な地域へ移住するに越したことはない。かくして自由市場ベースの経済発展が始まるとともに、領地を囲い込んで労役に使っていた自給自足的な荘園経営は成り立たなくなり、貴族の地盤は崩壊します。

 すなわち冷戦後、主権国家どうしの勢力均衡に立脚した国際政治のパワーバランスが崩れ、米国一国の世界覇権へと一気に傾いたように、宋朝の中国でもいくつかの名門貴族が相互に掣肘しあう関係が終わり、皇帝一人のお膝元への全面的な権力集中が起きる。かっての社会主義国よろしく貴族の荘園に閉じ込められていた一般庶民も解放されて、中国(=世界)のどこでいかなる商売に従事してもよろしくなる―ただし、皇帝(=アメリカ)のご機嫌さえ損ねなければ。
 これが、宋朝時代の中国大陸で生じた巨大な変化なのです。ポスト冷戦の「歴史の終わった」世界などというのは、それを全地球大に引き伸ばして拡大したものに過ぎません。

「大学レベルの歴史認識」の基本線ですか・・・・この歳になって歴史を勉強しているけど・・・歴史学にはいろんな切り口、流行があるものだと思う次第です。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2012.04.22 15:14:51
コメント(0) | コメントを書く



© Rakuten Group, Inc.