久々にくだんの2本立て館に繰り出したが・・・・
今回の出し物は「永遠の0」と「WOOD JOB!(ウッジョブ)神去なあなあ日常」であり、館主の設けたテーマは、以下の小説にもとづく「文芸2本立て」なんでしょう。
・「永遠の0」
・「神去なあなあ日常」
たまたま、この2つの小説は事前に読んでいたので、館主のチョイスを「文芸2本立て」と思ったわけです。
【永遠の0】

山崎貴監督、2013年制作、H26.8.14観賞
<Movie Walker映画解説>より
百田尚樹の同名ベストセラー小説を岡田准一主演で映画化したヒューマンドラマ。現代に生きる青年が、太平洋戦争の特攻出撃で亡くなった零戦パイロットの祖父のことを調べるうちに、祖母への思いを知るようになっていく姿がつづられる。桑田佳祐が新曲を書き下ろし、サザンオールスターズとしては23年ぶりに映画主題歌を担当する。
<大使寸評>
日本の戦争映画はだいたい情緒的なので、大使としては辛口採点になるのだが・・・
ドラマティックな原作を反映してか、この作品は予想以上の出来だと思ったわけです。
また、冒頭で見られる空母への着艦訓練など、細部へのこだわりや質感には軍事オタクの大使としても、引込まれたのです。
どのようにしてこのシーンを作ったのか?
具体的なテクニックはわからないが、とにかくVFX(特撮)の進化には驚いたわけです。
Movie Walker永遠の0
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見るのが先か、読むのが先か?一概にこれだと言いきれない設問ですが・・・
今回は読むのが先になりました♪
(
WOOD JOB!(ウッジョブ)の原作より)
【WOOD JOB!(ウッジョブ)神去なあなあ日常】

矢口史靖監督、2014年制作
<movie.walker解説>より
『ロボジー』の矢口史靖監督が、三浦しをんのベストセラー小説を映画化した青春コメディ。染谷将太扮するダメダメな都会育ちの青年が、田舎の町での林業研修プログラムに参加した事で、町の人々とのふれあいを通して、一人前の男に成長していく姿がつづられる。伊藤英明が厳しい先輩、長澤まさみがヒロインを演じる。
<大使寸評>
三浦しをんの原作がややコメディータッチなので、矢口監督との相性が抜群ですね。
わりと原作に忠実な作品になっているが、冒頭シーン、蒲焼き、マムシ酒、噛付きとマムシの出番が多いのだが(笑)
movie.walkerWOOD JOB!(ウッジョブ)神去なあなあ日常
『WOOD JOB!(ウッジョブ)神去なあなあ日常』公式サイト
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原作小説から、山仕事を彷彿とさせるヵ所をチラッと紹介します。
p198~199より
地上8メートルの幹にへばりついて、そんな作業をするのはすごく神経を使う。腕も疲れるし、ロープが喰いこんできて痛ぇし。
俺はノコギリを使う。ヨキはもちろん、斧1本だ。宙ぶらりんのまま、ぶんぶん斧を振るって正確に枝を打ち落としていく。しかも、1本の木の枝打ちを終えると、投げ縄の要領で隣の木の枝にロープをかけ、飛び移る。木を登り下りしたら、そのぶん体力を消耗するからだそうだ。人間業じゃないと思うんだけど。
「ターザンみたいで、かっこええやろ」
と、本人は平然としている。俺に言わせると、凶器を持ったムササビって感じだ。
俺はもちろん、作業を終えたらおとなしく梯子を下り、隣の木に梯子をかけかえて上がる。この梯子は、「ムカデバシゴ」って呼ばれている。1本の細い白木の丸太から、足をかけるための杭がたがいちがいに突きでた形だ。幹に立てかけ、ロープで何ヶ所か縛って、固定して使う。
日が暮れるのが早くなった。5時にはあたりが薄暗くなりはじめる。カラスが鳴き、山の向こうが赤く染まって、俺たちは一日の作業を終える。夕風にあたった皮膚はどんどん冷えていき、体の芯の部分にだけ、「今日もよく働いたなあ」っていう満足が熱になって残る。「さあ、帰って飯食おう」と開放感もあるんだけど、ちょっとさびしくもあるような、そんな気分だ。
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今回は全席が埋まっていたが、館主のスピーチでも「めったに有りません」とのこと・・・
館主のチョイスが良かったんでしょうね♪
それにしても、「WOOD JOB!(ウッジョブ)神去なあなあ日常」封切り3ヶ月後に、この映画を、この2本立て館で見られたわけで・・・ええなぁ♪
2本立て館で観た映画
パルシネマ上映スケジュール