図書館で『ブックライフ自由自在』という本を、手にしたのです。
表紙のコピー「本の愛し方 人生の癒し方」がいいではないか♪
中をぺらぺらめくってみると、どの挿絵も興味深い・・
さらに言えば、平凡社の「東洋文庫」のシリーズも引用されていて、大使のツボがうずくのである。
【ブックライフ自由自在】
荒俣宏著、集英社、1997年刊
<「BOOK」データベース>より
「よい古本に巡り合うのはむずかしい、生涯の恋人に巡り合うほうがよっぽどやさしい」とのたまう貧書生ことアラマタの、悲しくもおかしい古本まみれの人生の来し方。本を愛し、本に癒され、本に囚われたる日々の、知的悦楽に満ちた告白的読書日誌。他に、いかによき古本を手に入れるか、ノウハウをも伝授する。
<読む前の大使寸評>
表紙のコピー「本の愛し方 人生の癒し方」がいいではないか♪
中をぺらぺらめくってみると、どの挿絵も興味深い・・
さらに言えば、平凡社の「東洋文庫」のシリーズも引用されていて、大使のツボがうずくのである。
rakutenブックライフ自由自在 |
著者訳の『ゴードン・スミスのニッポン仰天日記』を見てみましょう。
p85~86
<スミスの日本日記>
リチャード・ゴードン・スミス(1858-1918)は大英博物館に博物採集を委託され極東を旅してまわった人で、日本、朝鮮、台湾の自然と風俗をはば広く見聞した。スミスは旅にあるあいだ8冊の日記をつけていたが、なにしろ年中旅に明け暮れていたので親族と疎遠になり、死後も遺族が日記帳を読むことはなかったらしい。しかしかれの死後60年にして、実の孫にあたる人物とテレビディレクター、ピーター・ベアドが日記を再発見することになる。これを読みこんでみて、びっくり仰天。
日記によれば、リチャード・ゴードン・スミスは1890年代に遺産相続し、大金を得たのを機に、妻を離縁して博物観察旅行に出た。妻を離縁したことには事件がからんでいるらしく、異国の冒険は傷心を癒すためだったらしい。
そこでスミスも世界放浪の主要な目的地を日本に絞ったが、イサベラ・バードのように「日本奥地」へ侵入するわけでもなく、いつもファーストクラスで旅をするスタイルに徹した幸せな<観光>の成就をめざしたのだった。とはいえ、かれは博物コレクションを旅の目的にもしたので、日本の「バンド」ともいえる神戸の異人街あたりに住みつくわけにはいかなかった。それで当然、日本国内の小さな博物観光旅行が実現するのだが、その詳細を記した日記が今回出版された『日本仰天日記』なのである。
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ところで調べてみると、この本は4年前に借りて読んでいたことが判明したのです。
どおりで、なんだか既視感があったわけだ(イカン、イカン)
【ゴードン・スミスのニッポン仰天日記】
リチャード・ゴードン スミス著・荒俣宏訳、小学館、1993年刊
<「BOOK」データベース>より
明治末期の日本を活写した絵入り、写真入り日記は、作者の没後長く框底に秘められていたが、近年約90年ぶりに孫の手によって発見された。フォン・シーボルト、エドワード・モースにつづく、日本を博物学した異国人の超仰天日記。
<大使寸評>
荒俣さんが、リチャード・ゴードン スミスを評して万能の博物学者と絶賛しているが、好奇心旺盛な彼が、大英博物館の調査を委託されるという幸運にも恵まれたのです。
ちょうど日露戦争の最中に日本に、それも神戸に滞在していたわけだが、彼自身が撮った写真も満載した日記が、面白くないわけがないのです。彼は、摂津、播磨の野山でハンティングを楽しんだが、大勢の勢子を雇うほどの資産家だったようで・・・
資産家の冒険談というところが、ちょっと、うらやましいですね。
この本でお奨めとしては、鳥羽の海女たちのエピソードと写真が素晴らしいのです。
その顛末をここでばらすには長くなるので、実際にこの本を読んでみて下さい。
また、神戸を舞台にしているので、神戸市民の大使としても土地勘も働き、ええでぇ♪
この日記が見つかったのは1980年代というから、比較的新しいわけで新発見といえるでしょう。
荒俣宏さんが「まえがき」や「あとがき」で、新発見の経緯について語っているが、この部分もええでぇ♪
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ゴードン・スミスのニッポン仰天日記byドングリ
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